倒産の『筋肉番付』制作会社 不祥事にまみれた元TBSプロデューサーの素顔
#TBS
TBSの人気番組『筋肉番付』『SASUKE』などを手掛けた制作会社「モンスター・ナイン」と関連会社「デジタルナイン」倒産のニュースに業界には衝撃が走ったが、その一方で「あの社長だったら、さもありなん」(テレビ局関係者)との声も上がっている。
この2社は、『筋肉番付』『SASUKE』『ZONE』『スポーツマンNo.1決定戦』などを手掛けた元TBSプロデューサーの樋口潮氏が経営。スポーツバラエティーというジャンルを確立した第一人者の樋口氏だが、TBS時代からカネをめぐる黒いうわさが絶えなかった。
「TBS時代、一介の会社員であるにもかかわらず、自身の個人会社で『筋肉番付』のゲーム利権を一手に握っていた。その莫大な収入で、4億円もの豪邸を建ててしまったほど。もっとも、この豪邸のおかげで所得隠しが発覚し、それが原因でTBSを依願退職せざるを得なくなったのですが……」(週刊誌記者)
この他にも制作会社からの美術費のキックバック、番組出演タレントや女性スタッフとの不倫、また「マッスル・ミュージカル」では新興宗教団体との不適切な関係や出演者の労災問題など、さまざまな疑惑や批判が取り沙汰されてきた。
モンスター・ナインは昨年3月期には年商24億円を上げていたにもかかわらず、同社が18億600万円、デジタルナインが17億6,000万円と合計35億6,600万円もの負債を抱えており、樋口氏のこうした体質が招いた放漫経営といえそうだ。度重なる黒いうわさをものともしなかった樋口氏だが、さすがに今回ばかりは万事休すといったところだろうか。
「さあ、どうでしょうか。『筋肉番付』は収録中の事故が批判を浴びて打ち切りになったのですが、TBSは懲りずに番組タイトルを変えて同様の番組を樋口氏に作らせてきたし、不祥事で同局を退社したにもかかわらず樋口氏の会社に番組制作を外注してきたわけですからね。何だかんだいって、この業界はキラーコンテンツを制作できる人間にはとことん甘い。ほとぼりが冷めたら、何もなかったような顔をして業界に復帰することも十分あり得ます」(前出・週刊誌記者)
さしずめテレビ業界の懲りない面々、といったところか。
(文=牧隆文)
ヌケない……。
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