「ジャニーズと心中したくない」TBS『南極大陸』視聴率崩壊で局内から悲痛な叫び
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SMAP木村拓哉主演のTBS創立60周年記念ドラマ『南極大陸』の視聴率が初回の22.2%から右肩下がりで、第4話では15.8%にまで下がったと話題になっている。SMAP、そしてキムタク神話崩壊もここに極まれりという感じだ。
TBSは『南極大陸』の1回目の2時間スペシャルに1億円の製作費をかけ、2話からも1本当たり、6,000万円をかけているといわれている。広告不況で番組経費の大幅削減が報じられてから久しい。しかも、TBSのテレビ事業は赤字続き。横浜ベイスターズも売り払わなければいけない状況なのに、キムタクドラマには湯水のように金をつぎ込んでいる。これは、SMAPのチーフマネジャーの飯島三智女史への借りの大きさ、いや”屈服させられた”という関係性から来ているものだろう。
かつて同局は”ドラマのTBS”といわれたが、1990年代はドラマの視聴率が低迷。白羽の矢が立ったのが、当時人気絶頂だったSMAPだ。それまでフジテレビとの関係が強かったSMAPのメンバーを自局のドラマに出演させよ、という至上命令が下り、若手の編成マンたちがまるで北朝鮮の”喜び組”の男性版のように飯島女史に接待攻勢をかけ、なんとか落としたといわれている。その甲斐あって、2000年にはキムタク主演の『ビューティフルライフ』、01年には中居正広主演の『白い影』というヒットドラマが生まれる。
SMAPメンバーが出演するドラマに関しては、企画の段階から携わり、脚本の中身にまで目を通すことで知られている飯島女史。TBSとの蜜月が出来上がったころに彼女が持ってきたのが、松本清張の名作『砂の器』を中居主演でドラマ化するという企画だった。飛びついた制作サイドは、飯島女史に言われるがままに製作費を捻出。1本当たり6,000万円をかけたと聞いたTBS内の他のドラマ関係者から総スカンを食っていたのを覚えている。
その後、キムタク主演の『華麗なる一族』や『Mr.BRAIN』にも莫大な製作費を投入した。SMAPメンバー主演だからこそ、スポンサーも付きやすいという事情はあるだろうが、それも視聴率が取れていればの話。『Mr.BRAIN』は平均20%以上を確保できたからこそ、今回の『南極大陸』への企画とつながったわけだが、今作の平均が20%割れをしようものなら、キムタクに「次」はないだろう。
それ以前にTBSは、香取慎吾主演のドラマ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で、”国民的ドラマにする”という意気込みもむなしく大惨敗した。にもかかわらず、『こち亀』を映画化。10億円ともいわれる莫大な宣伝費をかけてこの夏に公開されたが、興行配収は2億円にも届かなかったという。
そんな中、TBSの”親SMAP派”が背水の陣で望んだ『南極大陸』の演出を手がけるのは、TBSの福澤克雄というプロデューサー。なんでも福澤諭吉の末裔に当たるという。彼は中居主演の『砂の器』でも演出を務め、TBSが制作した中居主演の映画『私は貝になりたい』の監督でもある。その頃から、制作スタッフからは「上層部は、福澤だけを優遇する」という声が上がっていた。その不満が『南極大陸』の視聴率低下で一気に爆発しそうな気配濃厚だ。親しいTBSの社員は筆者に「ジャニーズと心中したくない」と言ったが、当然だ。TBSは飯島女史との癒着を解消すべき時期に来ている。
(文=本多圭)
1/350 艦船シリーズ TBSドラマ「南極大陸」宗谷 “第1次南極観測隊” 40080
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