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「架空の役がまずかった?」スタートでいきなりつまづいた映画『はやぶさ』シリーズ

hayabusa1108.jpg『はやぶさ/HAYABUSA』

 このところ、アニメのリメイクやベストセラー作品ばかりが目に付き、オリジナル作品が枯渇している日本映画界だが、「待ってました!」とばかりに各社が飛びついたのが、昨年6月、7年に及ぶ宇宙の旅の末、世界初の惑星表面からのサンプル採取に成功して帰還し、国民を感動させた小惑星探査機「はやぶさ」の苦難の物語だった。

「東映・東宝・松竹・角川という国内の4大映画配給会社のみならず、独立系、洋画配給会社など8社が『はやぶさ』の映画化に名乗りをあげ、争奪戦を繰り広げました。その結果、公開順に20世紀フォックス映画、東映、松竹が映画化権を獲得。同じテーマの3社競合は日本映画史上初のできごとです」(映画ライター)

 過去に同じ年に同じテーマの競作作品が公開されたのは、1994年、今や年末の風物詩ともなった『忠臣蔵』をテーマにした『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(深作欣二監督/松竹)と『忠臣蔵 四十七人の刺客』(市川崑監督/東宝)が公開。

「どちらも興行成績は振るわず”共倒れ”となったが、『四谷怪談』は高岡早紀のヌードで話題になり、日本アカデミー賞の最優秀作品賞、佐藤浩一が最優秀主演男優賞、高岡が同女優賞を受賞。高岡はブルーリボン賞でも主演女優賞を受賞するなど、かなり評価が高かった」(同)

 今回の『はやぶさ』シリーズでは、3作に先駆けて5月からドキュメンタリー映画『はやぶさ』(角川映画)が公開され、「10万人を動員したため”はやぶさブーム”に火が付くかと思われた」(映画会社関係者)という”追い風”の中、3作の先陣を切って竹内結子主演の『はやぶさ/HAYABUSA』(20世紀フォックス)が10月1日に公開されたが、見事にコケてしまった。

「JAXA(宇宙航空研究開発機構)の全面協力を得て、はやぶさが持ち帰ったカプセルが着陸したオーストラリアのウーメラ砂漠、NASAの施設など、日本国外でも撮影を行うなどリアリティーを追求し前評判が高かった。ところが、フタを開けてみると、いまだに興行収入は5億円程度で目標の10億円には届きそうもない。竹内が演じるのは実在しない女性研究員で、地味なメイクにメガネに作業着姿で熱演したが、はやぶさファンの共感を得られなかったようだ」(同)

 来年2月には今やハリウッドスターとなった渡辺謙主演の『はやぶさ 遙かなる帰還』(東映)、同3月には藤原竜也主演の『おかえり、はやぶさ』(松竹)が続々と公開。

「江口洋介、吉岡秀隆ら演技派が脇を固める渡辺の作品が東映の力の入れようがハンパではないので、期待度が高い。藤原の映画は春休みファミリー作品を当て込んで、宇宙での様子を3D化するなど家族の取り込みを狙っている。両作品の関係者は竹内主演の『はやぶさ』を反面教師にあれこれPR戦略を練っているようだ」(同)

 とはいえ、結局どの作品も行きつくところは一緒なだけに、どれか1作見ればお腹いっぱいのような気がするのだが、果たして。

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最終更新:2013/09/10 16:18
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