ノーベル賞作家・川端康成が夢想した新風俗『スリーピングビューティー』
#映画 #パンドラ映画館
高額バイトの面接先で下着姿にさせられ、体の隅々をチェックされる。
(C)2011 Screen Australia, Screen NSW, Spectrum Films Pty Limited,
Cardy&Company Pty Ltd, Lindesay Island Pty Ltd and Magic Films Pty Ltd.
日本人初のノーベル賞受賞作家であり、三島由紀夫の師匠でもあった川端康成の代表作のひとつに『眠れる美女』がある。人生の終わりが近づいていることを実感している老人が”眠れる美女の館”で美しい全裸の少女たちに添い寝してもらうことで、生きる喜びや後悔の念など様々な想いを蘇らせながら眠りに就く物語だ。原田芳雄、大西結花の主演作(95)など、度々映画化されている。川端康成のこの官能文学をモチーフにしたのが『スリーピングビューティー 禁断の悦び』。今年のカンヌ映画祭コンペ部門に選ばれたオーストラリア映画。『ピアノ・レッスン』(93)の監督として知られるジェーン・カンビオンが制作にあたり、女流監督ジュリア・リーの処女作となる。ヒロインには、妄想SFガールズムービー『エンジェル ウォーズ』で”セーラー服戦士”ベイビードールを演じた新進女優エミリー・ブラウニングを起用。当初予定されていたミア・ワシコウスカに代わっての登板だが、セーラー服を脱ぎ捨てたエミリー・ブラウニングが陶磁器のように白い肌を惜しみなく披露している。
川端康成の『眠れる美女』が老人目線で描かれていたのに対して、現代劇『スリーピングビューティー』はエミリー・ブラウニング演じる金欠女子大生ルーシーが主人公。テレビ東京系でかつて放映されていた深夜番組『給料明細』の人気コーナー”潜入!高収入バイト”ばりのドキドキ感が楽しめる。ルーシーはかなりの美人だが、人付き合いが苦手。バーで「ドラッグやんない?」と声を掛けられれば断ることができず、男からセックスを求められるとコイントスに身を委ねる受け身な性格。しかも、ひどくビンボーだ。学費、家賃の支払いに加え、母親が自分のクレジットカードを使うことを容認している。事務仕事、居酒屋、医療機器の人体実験……と様々なバイトを掛け持ちする。公衆電話を見つけると、小銭が残っていないか手を伸ばす癖まで付いてしまっている。本人はマジメに働いているつもりなのだが、人生に対してなげやりな態度がちらつき、周囲を常にイライラさせてしまう。そんなルーシーにも唯一心を許せる恋人がいるが、彼は心を病んでいて入退院を繰り返している。ルーシーはいくら稼いでもお金が足りない。
だが、この仕事は次の職種に進むための
顔見せに過ぎなかった。
ルーシーは大学に置いてあったフリーペーパーで高額バイトを見つける。なんと時給250ドル! 仕事内容は高齢者向けの給仕係なのだが、フツーな給仕で高給なわけがない。職場に着いたルーシーはまず下着姿にさせられ、さらに唇には「下の唇と同じ色の口紅を塗るように」と女性マネージャーに命じられる。他のウエイトレスたちはもう慣れているのか、下着どころか堂々とトップレス姿で給仕している。みんな口紅の色は、ルーシーよりずっと深く黒ずんでいる。自分も数日経てば、すっかり慣れっこになるのだろうか。お客は身なりのいいセレブ系のおじいちゃんたちばかりだが、ルーシーは他人の視線を浴びながら仕事をしていると息苦しくなってしまう。どうも、この仕事も長続きしそうにない。
人付き合いが苦手、でもなるべく短期間で高収入を稼ぎたい。そんなルーシーにぴったりの新しい仕事が紹介される。派遣先は郊外にある高級そうな屋敷。ルーシーはベッドの上で裸になり、睡眠薬を飲んでただ眠っていればいいだけの至極単純なアルバイトだ。ルーシーが眠っている間、身元のしっかりした老紳士たちが現われ、ルーシーとベッドを共にしてから帰っていくというもの。世間では”シュナミティズム”と呼ばれる回春サービスを楽しむための秘密サロンというわけだ。お客は無抵抗な彼女の体を穴が空くまで視姦するもよし、匂いをくまなく嗅ぎ回るもよし、全身をなで回すもよし。ただし、本番行為だけは禁止されている。ルーシーは目を閉じて、子どものようにぐっすり眠っていればいい。お客も自分の老いさらした肉体や変態的嗜好性を知られずに済む。両者にとって得づくめの契約内容である。
ルーシーは、こう考える。睡眠薬を飲んで眠っている間、自分は死んでいるのだと。死んでいる間は何をされても記憶に残らない。眠りから目覚めれば、新しい生命と共に新しい生活が始まるのだと。ルーシーは恋人と一緒に暮らせる高級マンションを購入して、そこで誰からも干渉されずに今後は生きていこうと決意し、睡眠薬入りのお茶を飲み干す。眠りから覚めれば、人生がオールリセットされているのだと信じ込んで……。
同じ色の口紅を塗るように」とマネー
ジャーから命じられる。
自分自身の小学校時代の思い出だが、同級生のひとりが「人間は毎日、死ぬんだ」と休み時間にひどくマジメな顔で語っていた。同級生によると、人間は夜になると眠りに就く。眠っている間は体は動けないし、記憶もないので死んでいるのと同じ状態なのだそうだ。その説明を聞いて「眠っている間も心臓は動いているし、夢を見るから死んでないんじゃないか」と思ったが、同級生は「母親からそう教わったんだ」と力説していたので、自説は口にしなかった。小学生が読む本には載っていない、大人の世界には大人の学説が、ひょっとするとあるのかもしれないという考えが頭の片隅をかすめたからだ。
『スリーピングビューティー』を観ていて、小学校時代の同級生の言葉がふと思い出された。「人間は毎日、死ぬんだよ」。同級生の母親はどのような体験に基づいて、そんなデカダンスな考えを自分の息子に教えたのだろうか。同級生の母親は夢を見ることは、まったくなかったのだろうか。それとも川端康成のように睡眠薬を常用していたのだろうか。その同級生はしばらくして引っ越してしまったので、今ではもう確かめることはできない。
「人間は、毎日死ぬんだよ」。小学生の男の子が口にしたこの言葉を思い浮かべると、切ないような気が楽になるような不思議な気分に陥る。
(文=長野辰次)
『スリーピングビューティー 禁断の悦び』
監督・脚本/ジュリア・リー 出演/エミリー・ブラウニング、レイチェル・ブレイク、ユアン・レスリー、クリス・ヘイウッド 配給/クロックワークス 11月5日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー R15 <http://sleeping-beauty.info>
エロチシズムとデカダンス。
●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX
[第141回]横暴な上司は有志社員が制裁します!『モンスター上司』のブラックな笑い
[第140回]“クソみたいな社会を変えたい!”高校生テロリストの凄春『アジアの純真』
[第139回] うつ病なんかヘーキ!? 宮崎あおい主演作『ツレがうつになりまして。』
[第138回]“神話”が生まれる瞬間を目撃せよ! 人類への黙示録『猿の惑星:創世記』
[第137回]刑務所で食する至高の味『極道めし』ヒロインの後ろ姿に、むせび泣き!
[第136回]“理想の恋人”という偶像を破壊せよ 深夜番長の劇場デビュー作『モテキ』
[第135回]“城定秀夫監督、ブレイク前夜の予感! 闘争本能を呼び覚ます『タナトス』
[第134回]“人間失格”の道を選んだ映画監督の業 林由美香の最新主演作『監督失格』
[第133回]ホラ吹きのホラを見破る特異な職能 ポランスキー監督『ゴーストライター』
[第132回]芦田愛菜、6歳にして危険な魅力!? 子連れで全力疾走『うさぎドロップ』
[第131回]元”暴走族”が書いた旧友への鎮魂歌 青春懺悔録『アメイジング グレイス』
[第130回]V・ギャロ主演のサバイバルグルメ!? 『エッセンシャル・キリング』
[第129回]『キック・アス』より悪趣味で泣ける 中年男の悪ノリ暴走劇『スーパー!』
[第128回]この夏の清涼剤、地方少女のダンス成長記『あぜみちジャンピンッ!』
[第127回]竹ヤリで世界進出”スシタイフーン”『エイリアンVSニンジャ』ほか逆上陸
[第126回]イーモウ監督、久々のアイドル映画 中華的妹萌え『サンザシの樹の下で』
[第125回]ナタリー・ポートマン vs. ヘビメタ野郎 人気女優の隠し球『メタルヘッド』
[第124回]黒澤明の名作『生きる』のラテン版! ヤモメ男が残した遺産『BIUTIFUL』
[第123回]北国で93年間営業を続ける”大黒座”と町の記録『小さな町の小さな映画館』
[第122回]新幹線がすれ違う瞬間、願いが叶う? 小学生の目線で描かれた『奇跡』
[第121回]理想と情熱がもたらした”痛い現実” 青春の蹉跌『マイ・バック・ページ』
[第120回]胸に響く金言”プロとは手を抜くこと” 職人秘話『アトムの足音が聞こえる』
[第119回]危険な出会い、井口昇ミーツ仲村みう 悪夢の遊園地『富江 アンリミテッド』
[第118回]ナタリー・ポートマン”第1章”の終幕 虚実が攻め合う『ブラック・スワン』
[第117回]“セカイ”を旅立った少女の地底探検記 新海誠監督の新作『星を追う子ども』
[第116回] 美少女たちの輝きが脳裏から離れない。青春ムービー『魔法少女を忘れない』
[第115回] 恋愛が与える”陶酔”とリアルな”痛み”サブカル活劇『スコット・ピルグリム』
[第114回]妄想、空想、そして現実からの大脱走 美少女革命『エンジェル ウォーズ』
[第113回]“3.11”後の新しい映画モデルとなるか『劇場版 神聖かまってちゃん』の挑戦
[第112回]マスコミが讃えた”楽園”のその後、ひとりの少女の成長記録『愛しきソナ』
[第111回]閉鎖的な”村社会”をブチ破ったれ! 韓流サバイバル劇『ビー・デビル』
[第110回]“粋”を愛したフランスの伯父さん J・タチ主演『イリュージョニスト』
[第109回]自分にとって家族は敵か、味方か? オスカー2冠受賞『ザ・ファイター』
[第108回]コーエン兄弟『トゥルー・グリット』40年で変化した”米国のヒーロー像”
[第107回]ジョニー・デップが愛した”極道記者” 『GONZO』奇人がスターだった時代
[第106回] 巨匠イーストウッド監督の異色作! ”あの世”はあるか?『ヒア アフター』
[第105回] キレ味、喉ごしが違うアクション! 黒帯美少女の”涙拳”が炸裂『KG』
[第104回] 高齢化するニートはどこに行くのか? ”戸塚校長”のその後『平成ジレンマ』
[第103回]堀北真希&高良健吾主演作『白夜行』闇に生きる”影男”の密やかなる喜び
[第102回]園子温の劇薬ムービー『冷たい熱帯魚』”救いのない結末”という名の救い
[第101回] NHKが放映しない”裏プロジェクトX” AV界のカリスマ監督『YOYOCHU』
[第100回]エロスとタブーを交配した”至高の美女” 禁断のサイエンスホラー『スプライス』
[第99回]2010年に活躍した女優を勝手に表彰! 満島ひかりに”面倒くさい女”大賞を
[第98回]大人だって”ドラえもん”にいて欲しい 残念男の逆転劇『エリックを探して』
[第97回]平凡な高校生デイヴは2度変身する!原点回帰のヒーロー『キック・アス』
[第96回]村上春樹の超絶ベストセラーの映画化『ノルウェイの森』はどこにある?
[第95回]実在した”奇妙な高額バイト”の顛末 心理サスペンス『エクスペリメント』
[第94回]“アル中”カメラマンの泣き笑い人生『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
[第93回]朝ドラと異なる映画『ゲゲゲの女房』ゴールなき”貧乏耐久”2人3脚走
[第92回]バラエティーでの実績は通用するか? テリー伊藤の初監督作『10億円稼ぐ』
[第91回] 不謹慎なる社会派エンタテイメント『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』
[第90回]“世界のナベアツ”大阪府知事に就任! 政治コメディ『さらば愛しの大統領』
[第89回]自分の恋愛もプロデュースする女優、ドリュー・バリモア主演『遠距離恋愛』
[第88回]スタローンが立ち上げた”筋肉共和国”男たちの祭典『エクスペンダブルズ』
[第87回]元”おはガール”安藤聖の再起動ドラマ 就職氷河期を生きる『バカがウラヤマシイ』
[第86回]マイノリティーは”理想郷”を目指す。筒井文学の金字塔『七瀬ふたたび』
[第85回]清純派・佐藤寛子が美しく”変態”! 官能サスペンス『ヌードの夜──』
[第84回]死を意識して、ギラギラ輝く男たち! 三池節、大バクハツ『十三人の刺客』
[第83回] 女を食い物にする男どもは全員処刑! モダン社会の闇を暴く『ミレニアム』
[第82回] “企画AV女優”たちの青春残酷物語 性なる鎮魂劇『名前のない女たち』
[第81回]猫を見れば、人間社会が見えてくる! 世界の人気猫大集合『ネコを探して』
[第80回]原恵一監督の新作は辛口ファンタジー 退屈な”日常生活”を彩る『カラフル』
[第79回]米軍に実在した”超能力部隊”の真実!? ムー民、必見『ヤギと男と男と壁と』
[第78回]戦場から帰還した夫は”芋虫男”だった! ヤクザ監督の反戦映画『キャタピラー』
[第77回] 白ユリの花開くガールズの妖しい世界 H系ホラー『ジェニファーズ・ボディ』
[第76回] 爽やか系青春ゾンビ映画にホロリ……夏休みは『ゾンビランド』に集結せよ
[第75回] “生きる”とは”見苦しい”ということ 藤沢周平の時代活劇『必死剣 鳥刺し』
[第74回]初恋の美少女は200歳の吸血鬼だった! 北欧産のホラー映画『ぼくのエリ』
[第73回] “三億円事件”の真相を解き明かす! 桜タブーに挑んだ『ロストクライム』
[第72回/特別編] 上映反対で揺れる問題作『ザ・コーヴ』”渦中の人”リック・オバリー氏の主張
[第71回] 女子にモテモテになる方法、教えます。軟派少年の実話物語『ソフトボーイ』
[第70回] 下町育ちの”北野少年”が見た現代社会 人間同士の食物連鎖『アウトレイジ』
[第69回] “リアルと虚構の狭間”を生きる男、アントニオ猪木初主演作『アカシア』
[第68回] ヒーローも神もいない現代社会の惨劇 井筒監督の問題作『ヒーローショー』
[第67回] アイドルが地獄で微笑む『戦闘少女』ギャグ×血しぶき×殺陣の特盛り丼!
[第66回]アナーキーな”社歌”で生産性アップ! 満島ひかり大進撃『川の底からこんにちは』
[第65回]超ヘビー級なシリアス劇『プレシャス』”家族”という名の地獄から脱出せよ
[第64回]乱れ咲く”悪の華”ゼブラクイーン! 仲里依紗が過激変身『ゼブラーマン2』
[第63回] オタク王が見出した”夢と現実”の接点 ティム・バートン監督作『アリス──』
[第62回] バッドテイストな感動作『第9地区』 アナタはエビ人間とお友達になれるか?
[第61回]スコセッシ監督の犯罪アトラクション『シャッターアイランド』へようこそ!
[第60回]宮崎あおいの”映画代表作”が誕生! 毒を呑んでも生き続けよ『ソラニン』
[第59回]“おっぱいアート”は世界を救えるか? 母乳戦士の記録『桃色のジャンヌ・ダルク』
[第58回]現代に甦った”梶原一騎ワールド”韓流ステゴロ映画『息もできない』
[第57回]命知らずの変態レポーター、中東へ! 史上最大のどっきり?『ブルーノ』
[第56回]仲里依紗がアニメから実写へと跳躍! 母娘2代の時空旅行『時をかける少女』
[第55回]ビグロー監督はキャメロンより硬派! 人間爆弾の恐怖『ハート・ロッカー』
[第54回] “空気を読む”若者の悲劇『パレード』楽しいルームシェア生活の行き先は?
[第53回]社会の”生け贄”に選ばれた男の逃亡劇 堺雅人主演『ゴールデンスランバー』
[第52回]『男はつらいよ』の別エンディング? ”寅さん”の最期を描く『おとうと』
[第51回]ひとり相撲なら無敵のチャンピオン! 童貞暴走劇『ボーイズ・オン・ザ・ラン』
[第50回]ヒース・レジャーが最後に見た夢の世界 理想と欲望が渦巻く『Dr.パルナサスの鏡』
[第49回]トニー・ジャーは本気なんジャー! CGなしの狂乱劇再び『マッハ!弐』
[第48回]全米”オシャレ番長”ズーイー、見参! 草食系に捧ぐ『(500日)のサマー』
[第47回]市川崑監督&水谷豊”幻の名作”『幸福』28年の歳月を経て、初のパッケージ化
[第46回]押井守監督、大いなる方向転換か? 黒木メイサ主演『アサルトガールズ』
[第45回]ドラッグ漬けの芸能関係者必見!”神の子”の復活を追う『マラドーナ』
[第44回] 暴走する”システム”が止まらない! マイケル・ムーア監督『キャピタリズム』
[第43回]“人は二度死ぬ”という独自の死生観『ガマの油』役所広司の監督ぶりは?
[第42回]誰もが共感、あるあるコメディー! 2ちゃんねる発『ブラック会社』
[第41回]タラとブラピが組むと、こーなった!! 戦争奇談『イングロリアス・バスターズ』
[第40回]“涅槃の境地”のラストシーンに唖然! 引退を賭けた角川春樹監督『笑う警官』
[第39回]伝説の男・松田優作は今も生きている 20回忌ドキュメント『SOUL RED』
[第38回]海より深い”ドメスティック・ラブ”ポン・ジュノ監督『母なる証明』
[第37回]チャン・ツィイーが放つフェロモン爆撃 悪女注意報発令せり!『ホースメン』
[第36回]『ソウ』の監督が放つ激痛バイオレンス やりすぎベーコン!『狼の死刑宣告』
[第35回]“負け組人生”から抜け出したい!! 藤原竜也主演『カイジ 人生逆転ゲーム』
[第34回]2兆円ペット産業の”開かずの間”に迫る ドキュメンタリー『犬と猫と人間と』
[第33回]“女神降臨”ペ・ドゥナの裸体が神々しい 空っぽな心に響く都市の寓話『空気人形』
[第32回]電気仕掛けのパンティをはくヒロイン R15コメディ『男と女の不都合な真実』
[第31回]萩原健一、松方弘樹の助演陣が過剰すぎ! 小栗旬主演の時代活劇『TAJOMARU』
[第30回]松本人志監督・主演第2作『しんぼる』 閉塞状況の中で踊り続ける男の悲喜劇
[第29回]シビアな現実を商品化してしまう才女、西原理恵子の自叙伝『女の子ものがたり』
[第28回]“おねマス”のマッコイ斉藤プレゼンツ 不謹慎さが爆笑を呼ぶ『上島ジェーン』
[第27回]究極料理を超えた”極地料理”に舌鼓! 納涼&グルメ映画『南極料理人』
[第26回]ハチは”失われた少年時代”のアイコン ハリウッド版『HACHI』に涙腺崩壊!
[第25回]白熱! 女同士のゴツゴツエゴバトル 金子修介監督の歌曲劇『プライド』
[第24回]悪意と善意が反転する”仮想空間”細田守監督『サマーウォーズ』
[第23回]沖縄に”精霊が暮らす楽園”があった! 中江裕司監督『真夏の夜の夢』
[第22回]“最強のライブバンド”の底力発揮! ストーンズ『シャイン・ア・ライト』
[第21回]身長15mの”巨大娘”に抱かれたい! 3Dアニメ『モンスターvsエイリアン』
[第20回]ウディ・アレンのヨハンソンいじりが冴え渡る!『それでも恋するバルセロナ』
[第19回]ケイト姐さんが”DTハンター”に! オスカー受賞の官能作『愛を読むひと』
[第18回]1万枚の段ボールで建てた”夢の砦”男のロマンここにあり『築城せよ!』
[第17回]地獄から甦った男のセミドキュメント ミッキー・ローク『レスラー』
[第16回]人生がちょっぴり楽しくなる特効薬 三木聡”脱力”劇場『インスタント沼』
[第15回]“裁判員制度”が始まる今こそ注目 死刑執行を克明に再現した『休暇』
[第14回]生傷美少女の危険な足技に痺れたい! タイ発『チョコレート・ファイター』
[第13回]風俗嬢を狙う快楽殺人鬼の恐怖! 極限の韓流映画『チェイサー』
[第12回]お姫様のハートを盗んだ男の悲哀 紀里谷監督の歴史奇談『GOEMON』
[第11回]美人女優は”下ネタ”でこそ輝く! ファレリー兄弟『ライラにお手あげ』
[第10回]ジャッキー・チェンの”暗黒面”? 中国で上映禁止『新宿インシデント』
[第9回]胸の谷間に”桃源郷”を見た! 綾瀬はるか『おっぱいバレー』
[第8回]“都市伝説”は映画と結びつく 白石晃士監督『オカルト』『テケテケ』
[第7回]少女たちの壮絶サバイバル!楳図かずおワールド『赤んぼ少女』
[第6回]派遣の”叫び”がこだまする現代版蟹工船『遭難フリーター』
[第5回]三池崇史監督『ヤッターマン』で深田恭子が”倒錯美”の世界へ
[第4回]フランス、中国、日本……世界各国のタブーを暴いた劇映画続々
[第3回]水野晴郎の遺作『ギララの逆襲』岡山弁で語った最後の台詞は……
[第2回]『チェンジリング』そしてイーストウッドは”映画の神様”となった
[第1回]堤幸彦版『20世紀少年』に漂うフェイクならではの哀愁と美学
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事