「制服姿の女子高生を濡らしたい!」アイドル映画監督・梶野竜太郎の”アイドル狂時代”
#アイドル #映画 #インタビュー #梶野竜太郎
アイドル好きが高じて仕事にしてしまった映画監督・梶野竜太郎。木嶋のりこらを擁する芸能事務所の社長としてアイドルを育てながら、アイドルを起用した映像作品を撮り、さらにプライベートでもアイドルDVDを買いあさる。
そんな身も心もアイドルに捧げた梶野監督の最新作『魚介類 山岡マイコ』が公開に。主人公の”濡れていないと死んでしまう女子高生”マイコを演じたのは、アイドルグループ「9nine」としても活躍中の佐武宇綺。常に濡れながら無邪気な笑顔を振り撒くマイコは殺人的にかわいく、見る者をたやすく恋に落とす。これこそがドルヲタ監督の業なのだろう。
みずからの座右の銘を「公私混同」と堂々と言い放つ梶野監督に、じゃばじゃばと溢れ出るアイドル愛を放出してもらった。
――あのー、そもそもなぜそんなにアイドルが好きなんですか?
梶野竜太郎監督(以下、梶野) 僕、47年間一度も年上の女性を好きになったことがないので、基本ロリだと思うんですけど、女の子とか、ゆるキャラのぬいぐるみとか、かわいいものが好きで好きでしょうがないんですよ。それに、業界に入って思ったんですけど、バイト気分でグラビアをやってる子なんてほとんどいなくて、真剣に「グラビアの上に行きたい」「女優になりたい」ってそれぞれが夢を持って、一生懸命頑張ってる子たちばっかりなんです。
――仕事にしてからも変わらずにアイドルを好きでいられるものですか?
梶野 変わるどころか、パワーアップしてますね。
――梶野さんは、アイドルにどこまでエロさを求めますか?
梶野 僕の中でのかわいいの極致は”チラリズム”なんです。作品にも濡れ場とか”どエロ”は入れないようにしています。僕、グラビアDVDなんかは山ほど買って見まくりますけど、AVって買ったことないんです。AVはその子の”答え”なので、僕はいいかなって。
――ちなみにアイドルが恋愛をすることについては?
梶野 論外ですよ、論外。しちゃダメですよ。
――やっぱり恋愛は禁止ですか?
梶野 正しく言うと禁止じゃないんだけど、絶対に「いる」って言っちゃダメだし、恋愛しないキャラクターでいないと。彼氏いるってバレた瞬間、アイドルは”タレント”に変わるんです。だって僕らはその子に擬似恋愛がしたいんだから、アイドルなら夢を売り続けないと。
――梶野さんが今、注目しているアイドルは?
梶野 うちの子たち以外ですか?(笑) うーん、安藤遥と田中涼子ですね。安藤遥はショートカットにしてからが大注目で、あのおっぱいの大きさであのロリ顔は反則だろって感じです。田中涼子は、グラビアは結構きわどいんですけど、エロさがなくて絶妙なんですよ。もちろん僕が昔から注目してる森田涼花なんかはずっと大好きなんですけど。
――森田涼花ってアイドリング!!!の子ですよね。
梶野 女優としても活躍してますけど、グラビアを辞めないとこがいいなと思ってて。僕ね、「グラビアを卒業します」って宣言するアイドルってダメなんですよ。仕事を差別してるようにしか聞こえないし、その業界で頑張ってる子たちに失礼ですよね。あえて言わなくていいじゃんって思うから、”水着卒業写真集”とか引いちゃうんですよ。
――最近はAKB48の人気に押されて、純粋なグラビアアイドルの勢いが弱まっている印象ですが。
梶野 確かにAKBに染まっちゃってる感は強いんだけど、AKBに感謝したいこともあって、ここまで水着になることを簡単にしてくれたのはAKBのおかげだと思ってるんです。だってAKBの中でいっぱしの女優だっていわれてる子まで、普通にばんばん水着になって誌面を取ってるわけだから。
――なるほど。そんなアイドルをこよなく愛す梶野監督の新作『魚介類 山岡マイコ』がいよいよ公開となりますが、この映画は「濡れたアイドルが撮りたい」という思いから生まれたそうですね。
梶野 にわか雨がザーッて降ってきて、女子中高生が「わー!」って屋根の下に駆け込むシチュエーションてあるじゃないですか。あの時に髪や服が濡れて弱さが出た女の子って、めちゃくちゃかわいいなあと思ってて。それで、とにかく「濡れた女子高生が撮りたい、制服濡らしたい!」ってところから始まったのがこの作品ですね。
――それで違和感なく制服を濡らせられる設定が「魚介類」だったわけですね。
梶野 外見は人間だけど中身は魚介類っていうシチュエーションなら、水っぽさを出せると思ったんです。でも、ただびちょびちょにするわけじゃなくて、画的にかわいく見えるようにほどほどの濡らし方にこだわりました。髪の毛は水が滴っていていいんですけど、顔や体は湿る程度に濡らして。
――過去の作品も「女の子のこんな姿が見たい!」という欲求から始まってるんですか?
梶野 そうですね。最初の映画は、2003年の『植物採集』という短編ですが、これは「スク水(スクール水着)撮りてぇ~」って思って撮りましたし、長編デビュー作の『ピョコタン・プロファイル』は、「セーラー服のチラリズム撮りてぇ~」ってとこから始まりました。僕は”男の視線”的なカットは多いんですが、エロやパンチラは絶対にやらないんです。セーラー服でちょっと背伸びしたらオヘソが見えたみたいな、ギリの部分が大好きなんですよ。
――今回の映画では、出世魚方式で3人の女優が交代していきますが、この試みにはどんな思惑があったのでしょうか。
梶野 女の子を横並びで見せるのはありきたりなので、進化の過程として縦に並ばせたかったんです。で、出世魚ってことにすれば、顔が似てなくても女の子たちが同じ生物だってことにできると。
――キャストの女の子たちは、オーディションで選んだんですか?
梶野 僕は、自分の映画でオーディションってやらないんです。その子の性格と”本当の笑顔”が分かってからじゃないとカメラを回すことはできない。芝居半分、素が半分で撮りたいんです。普段、タレントやアイドルと接する中で、「この子の笑顔をスクリーンに映したいな」「この性格を表に出してあげたら、すごくかわいくなるんじゃないの?」って思うところからキャスティングにつなげます。主演の宇綺は、いつも元気であたふたしてて、小魚っぽさがすごく出てるので、「第1形態は宇綺しかありえない」と思って起用しました。
――監督が特にこだわったシーンは?
梶野 女の子同士で抱き合うシーンを絶対に入れたくて。僕、男女の恋愛ものは撮らないんですけど、女の子同士のプチ恋愛は大好きで、女の子が抱き合うシーンは毎回入れてるんです。レズ的要素がある画はかわいいですね。
――なぜ男女の恋愛は撮らないんですか?
梶野 別に男は撮りたくないから(きっぱり)。もちろん、恋愛対象じゃない男は作品に必要なんですけど、男が恋する顔とかにまったく興味がないんで。
――野暮なこと聞いてしまってすみません!
映画『魚介類 山岡マイコ』は10月22日より、シネ・リーブル池袋にてモーニング&レイトショー。また、同作からのスピンオフDVD『オリジナル・フラッシュアニメ 魚介類山岡マイコの友 茹田蟹幸』(イーネット・フロンティア)が11月21日リリース。
さらに年末にはウェブにてBLコミック『魚介類 小浜セツナ』もリリース予定。今後、あらゆるメディアを魚介類が席巻する!?
(取材・文=林タモツ)
●『魚介類 山岡マイコ』
出演:佐武宇綺/高見こころ/松下美保/加藤沙耶香/下村尊則/岡本信彦/吹原幸太/竹岡常吉/最所裕樹/増田赤カブト/菊地亜美/他
監督・脚本:梶野竜太郎
2011年10月22日よりシネ・リーブル池袋(モーニング&レイト)にて公開
配給:ユナイテッド エンタテインメント
公式HP<http://www.yamaokamaiko.com/>
(c)2011山岡マイコ製作委員会
●かじの・りゅうたろう
映画監督&脚本、タレントプロデューサー。1964年東京生まれ。
短編『ロボ子のやり方』で、東京国際ファンタスティック映画祭の部門グランプリを受賞。
08年に長編『ピョコタン・プロファイル』でメジャーデビュー。
アイドルを女優として扱う映像が特徴的でファンを多く掴む。
11年に『魚介類 山岡マイコ』、13年に『こたつと、みかんと、ニャー。』を発表。
アイドル映画では収まらない独特なファンタジーワールドを展開。新作も目白押し。
木嶋のりこ等が所属するプロダクションを持っている。
(ブログ)http://ameblo.jp/ryutarokajino/
代表作。
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