新登場した「ブックメンテナンス秋葉原」に並んだ製本機材に興奮!
#本 #電子書籍
秋葉原に新しいブームの兆しなのか? 「自炊の森」閉店のニュースが流れた先週末、秋葉原に新たな形態のサービスを提供する「自炊」がオープンした。
10月8日(土)、秋葉原の少し奥まった裏道(最近は『シュタインズ・ゲート』の聖地ともいわれている一帯)に、ひっそりとオープンした「ブックメンテナンス秋葉原店」。店の前には「スキャン」と緑の文字で書かれた看板が置かれ、一目で「自炊」サービス専門店ということが分かる。店に入ると、一方の壁にはスキャナーと接続されたパソコンがずらりと並んでいる。その数は11台。
しかし、この店の注目すべき点はそこではない。店の奥には、手動と電動の裁断機、ページ数が多い物も扱うことができる業務用の製本機。そして、シュリンク機材や、研磨機、紙そろえ機(自動で紙をトントンしてくれる)といったマニアックな機材まで設置されている。インクのにおいがしないだけで、印刷工場のような雰囲気なのだ。
「発想の原点は、ビジネスコンビニの機能限定版です。出版は電子化の方向へ向かっており、自分の持っている雑誌や書籍を、電子化して気軽に持ち歩きたいと思っている人は多いでしょう。同時に、”電子化したいけど蔵書としても保存しておきたい”という需要もあります。ですので、その需要に応えることのできる機材をそろえたんです」(同店)
バラけずに収納できる。貴重な
本を保存することも可能。正式
オープン後は、スキャンスペース
にはのれんを設置するので、恥ず
かしい本でも安心して「自炊」で
きる。
一般家庭用よりも、最大10倍あまり高速かつ、精度も高いスキャナーはウリのひとつだ。しかし、製本機や研磨機などは、それ以上のウリとなると考えているようだ。
「研磨機だけの利用もできるので、店名の通り”本のメンテナンス”にも使っていただけます。”保存用”をシュリンクすることもできますよ」(同店)
シュリンクに関しては「付録を保存する」ことも考えて、ヒートガンも準備されている。この、”かゆいところに手が届く”設備に、「自炊」の一歩先のサービスを目指す意志が強く感じられる。
「カラーレーザープリンターもありますから、製本機と併せて、コピー本よりもきれいな同人誌を作ることもできます。コミケの時には、24時間営業も考えていますよ」(同店)
また、電子化した後に、元の雑誌・書籍が必要ないならば、1キロ50円で引き取るサービスも用意している。こちらも、将来的には機密文書の廃棄も引き受ける法人向けサービス、さらには再生紙の製造まで「野望」を持っているのだとか。
もはや「自炊」の需要を留めることはできない。同店の出現は、さまざまなサービスが勃興することを予感させてくれる。ただ、ちょっとひっそりとオープンし過ぎてしまったためか、今のところ来客は見学が中心だという。
16日までは体験キャンペーンとしてスキャナー利用料は完全無料。加えて、業務用の機材の数々にはワクワクせずにはいられないハズだ。
(取材・文=昼間 たかし)
なるほどね!
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