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「テレビから消える芸人も……」『あらびき団』終了でネタ番組はどうなる?

arabiki0927.jpgTBS『あらびき団』公式サイトより

 
 9月27日深夜の放送が”最終公演(最終回)”となった『あらびき団』(TBS系)。

 20日の放送の最後に、番組MCの藤井隆が「悲しいお知らせがあります」と切り出し、2007年10月からの4年の歴史に幕を降ろすことを報告した。はるな愛、楽しんご、世界のナベアツ、モンスターエンジン、キュートンなど、この番組がきっかけとなってブレークした芸人・タレントも多いだけに、番組終了を惜しむ声も少なくない。人気バラエティー番組を手掛ける放送作家は言う。

「確かに残念です。ただ、元々は、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)や『エンタの神様』(日本テレビ系)といった正当派のネタ番組があってこその存在だったわけですから、よく続いたというか、終わるのは仕方ない部分もあるかとは思います」

 『あらびき団』が放送開始したころは、『エンタの神様』を中心にしたお笑いブームまっただ中のころ。『あらびき団』は、そのカウンター的なポジションで、既存のお笑い番組ではなかなか見られないような芸人やネタが見られるところも魅力のひとつだった。放送開始当初は「『エンタの神様』に送り込む芸人を養成します」とも言っていた。これらゴールデンの人気番組が、ブームとともに終了してからも、『あらびき団』だけが残り続けるという状態が1年以上続いていた。

「いびつな状態でしたよね。本当なら、真っ先に終わってもおかしくないんですが(笑)」(同作家)

 『エンタ』も終了し、人気芸人も何組も輩出した。いってみれば、「役割を果たした」ことでの終了なのだろうか。前出の作家は、これについてこう分析する。

「『あらびき』はそういってないと思いますが、番組が終わるときに『役割を果たした』というときは、たいてい言い訳なんですよ。視聴率はそこまで重視していない番組だと思うのですが、このぐらいの枠の番組の場合、上(ゴールデン)に上がれる見込みがありそうか、またはDVDの売り上げなどのプラスアルファの収入が見込めているか、総合的な流れを見たときに、これ以上の見込みがないという判断もあったのではと思います」

 番組終了によって、この番組でしか見られないような芸人やタレントにとっては大きな問題ではないか。あるテレビ関係者が言う。

「タレントや俳優さんも含めて、業界内にもファンが多かった番組でしたからね。番組で”失敗王子”として人気者だった大道芸人の風船太郎なんかも、最後に風船がパーンと割れるところが一番の笑いだったわけですが、もちろん他の場では、失敗どころか、見事な芸を披露してくれるでしょうから、あれを求めてもそこは満たされない。『あらびき団でしか見られない』という、ヘンなプレミア感が結果的に出てしまっている芸人もいますので、テレビで目にする機会が激減する芸人もそれなりにいるでしょうね」

 それにしても、ネタをやる番組は、このまま絶滅状態になっていくのだろうか。前出の作家はこう言う。

「とはいうものの、なくなってしまうと今度はまた『やろう』という声は出てくるんですよ。例えば『お願い!ランキング』(テレビ朝日系)で、若手を集めたネタバトルのスペシャルをやったりしています。ネタが見られる番組がまったくなくなってしまうことはないでしょうね。ただ、本当の若手が出られるかどうかといえば、また別の話なんですが」

 『あらびき団』を主な出演の場にしていたあらびき芸人、『あらびき団』でしか見られない芸を楽しみにしていたファン。いずれにせよ、しばらくは寂しい状態になりそうだ。

初回限定BOX あらびき団アンコール あの素晴らしい芸をもう一度

もう一度。

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最終更新:2018/12/07 19:49
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