爆発的に拡散した「食べログ」不正指弾ツイート 企業イメージまで覆す「140文字の恐怖」
#ネット #Twitter
9月8日夕方、とある一般の飲食店員のTwitterに、次のようなつぶやきが投稿された。
「たった今、食べログの営業から電話あり。お金を払うと人気ランキングの4位以内に入れるとの事。??。お金なのね。不正な事はしたくないと、お断りしました。」
「視聴者?をバカにしてますね。営業の方に、不正ですよね?と尋ねたら。、、、そうなりますね。だって。ひどすぎ。これはマジな話です。」
「食べログ」とは、株式会社カカクコムが運営するグルメサイト。全国の飲食店の情報やクチコミ、人気店のランキングなどが誰でも簡単に閲覧できるサービスだ。
そんな人気サイトの不正スキャンダルというだけあり、前述のつぶやきは大量のリツイートによって瞬く間に広がり、膨大なTwitterユーザーの目に触れることとなった。
当然、不正に関するツイートを見た人々は、「好きなサイトだったのにショック!」「やっぱりそうだったのか」「ってことは、いま上位のお店は……」と大きな反応を示した。また、同社が運営する他サービスについて、「価格.comも金もらって不正してるんじゃね?」と疑うツイートまで見られた。
しかし数時間後、この店員が前のツイートを根底から覆す内容を投稿する。
「値段は聞かなかったが、今思うとサギなのかな?と思うよ。着信履歴あるから、何かあったら協力しよう。でも、電話がきたのは本当の話だよ。」
さらに最初のツイートから6時間後、事の重大さに気付いたのか、もしくは「食べログ」関係者から何らかのアクションがあったのか、以下のようなツイートを追加している。
「リツイート希望。訂正とお詫び。六時間前の文章で『食べログの営業』と書き込みましたが、実際には確認がとれていなくツイートをしてしまいました。食べログの関係者の方にはご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。」
しかしこの訂正文のリツイートは、やはり前の広がりに比べ勢いがなく、この後も元のツイートの広がりはとどまらなかった。
Twitterには、周知の通り1度のつぶやきに140文字という制限がある。そのため、込み入った話題をつぶやく際、何度かに分けて投稿する必要がある。不確かな情報のみがリツイートによって広がり、思わぬトラブルにつながる可能性もあるのだ。
フォロワー数200人程度の一般人によるたった140文字の発言によって企業イメージまでも左右してしまうTwitter。だからこそ面白いツールであるとも言えるが、その裏にある恐ろしさを私たちはきちんと認識できているのだろうか。今一度考えてみたい。
(文=林タモツ)
信用してたんだけどな。
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