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本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」Vol.119

吉本興業が大プッシュ! 中国で大人気の俳優・矢野浩二が凱旋帰国

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 矢野浩二という俳優をご存じだろうか?

 日本ではいまいちピンと来ない存在かもしれないが、中国で視聴率1位にもなったバラエティー番組『天天向上』の司会を務め、中国で最も愛されている外国人だと言われている男だ。その矢野が吉本興業の大崎洋社長のバックアップを受けて、9月末にヨシモトブックスから『大陸俳優』(仮題)を出版するために、凱旋帰国するという。筆者は矢野を日本でマネジメントする木村英雄氏と古くからの友人ということもあって、矢野について取材してみた。すると、矢野は中国に渡る前は、森田健作(現・千葉県知事)の元運転手兼秘書という異色の経歴を持つ俳優だったことが分かった。

 大阪の高校を卒業した矢野は職を転々、20歳のときに勤めたスナックで客から「役者になったら?」と言われたことがキッカケで上京。俳優養成所に通っている際、森田健作を見て、「この人だ」とひらめき、弟子志願をしたという。ところが付き人になったものの、森田は参議院選に出馬、芸能活動の一線から退いてしまう。そのため、森田が当選してから、矢野は約8年間、森田の運転手兼秘書を務めることになった。

 役者志願の矢野は焦ったという。そこに、森田が所属する「サンミュージック」の副社長が、中国のトレンディドラマの主役の話を持ってきてくれたのがキッカケで、2000年に初めて中国に渡ったという。ところが矢野が出演したドラマ『永遠の恋人』は視聴率が取れず、中国で本格的に役者をやりたいという彼の望みは絶たれる。だが、矢野はそこであきらめなかった。1度は日本に戻ったものの、再度中国に渡り、猛勉強の末、言葉の壁を克服。03年に抗日ドラマ『記憶の証明』に出演してから、中国の若者の間で話題になり始めた。さらに、08年、中国の3000以上あるチャンネルで視聴率1位を獲得したことがあるバラエティー番組『天天向上』の6人の司会チームのひとりに大抜擢されたことで、中国本土で大ブレークを果たす。

 俳優としても昨年、太平洋戦争開戦直前の上海舞台にしたスパイアクション映画『東風雨』でスパイ役を演じて、高い評価を受けた。そこに、近年、中国でのビジネス展開に注力している吉本興業が白羽の矢を立てた。日本に戻った矢野に、吉本の大崎社長が直接会って、その場で、矢野の自叙伝『大陸俳優』(仮題)を日中両国で出版することを決めたという。

 大崎社長は「ボクは矢野さんに”日本が標準だという考え方を持ち続けているのは、日本の中の人だけじゃないですか。中国でこのまま伸びていったらいいと思いますよ”と言ったんです」と言う。

 しかし、中国で大成功した矢野は日本をも股にかけて活動したいというのが本音かもしれない。凱旋した暁には、吉本が出演番組を用意しているという話もある。自叙伝出版をキッカケに矢野が日本でブレークするか? ”帝国”吉本がバックアップするだけに、この秋、注目のタレントになりそうだ。
(文=本多圭)

森田健作 GOLDEN☆BEST

最近、どうしてんのかな。

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最終更新:2013/09/11 17:04
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