収入格差と”デジタル・デバイド”の関係 ネット社会に求められるものとは?
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総務省が、2011年版の「情報通信白書」を公開。その中で、世帯年収別のインターネットの利用率を公表し、改めて、世帯収入によって情報格差が発生する”デジタル・デバイド”の存在が浮き彫りとなった。あるIT業界紙の記者はこう語る。
「”デジタル・デバイド”は、インターネットの情報通信技術を利用できる者と利用できない者との間に生じる情報格差。年齢、地域、世帯収入などによって、格差が生まれます。今回の調査では、年収2,000万円以上の層のインターネット利用率が90.6%であるのに対し、200円万未満の層の利用率は63.1%と低く、世帯収入による大きな格差が浮き彫りとなりました。さらに、年齢別のネット利用率にも大きく差があり、20~29歳が97.4%なのに対し、65~69歳が57%、80歳以上では20%となっています」
東日本大震災発生時にも、電話はつながらないものの、Twitterでは連絡が可能となるなど、いまやインターネットは生活に欠かせないツールとなっている。情報格差について、前出の記者は次のように続ける。
「今話題のフジテレビの韓国報道問題も、テレビの地上波ではほとんど報じられないため、何が起きているのかさえ知らない層も実は多い。ネットユーザーの間で情報の先鋭化が行われ、格差は広がるばかりとも言えます。電波は公共の財産であるため、私的占有はあってはならない。だが、テレビ局も営利企業のため、スポンサーの言いなりになってしまう面がある。一方、インターネットはそのような”しがらみ”がないため、自由に情報を発信できる。大手マスコミ離れはさらに加速するでしょうね」
「情報通信白書」では、趣味・娯楽としての「インターネットを重要」と捉える割合が2005年が43.4%だったのに対し、09年では、60.8%と急増している。
TwitterやFacebookなど、誰もが自由に情報を発信することができるようになった現代。だが、その中には、真偽不明の情報も膨大にある。ネット社会が進展する中、情報に踊らされずに冷静に判断力を身に付けることがさらに重要となりそうだ。
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