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【DVD特集】この夏観るべき激ヤバ映画8本!

“メンヘラビッチ”な妻をシャルロットが好演!!『アンチクライスト』

──節電で大変そうな今年の夏に、暑さを忘れられるDVDを、お化けメイクの小明ちゃんほか、本誌になじみの深いお歴々が、厳選レビュー!!

■『アンチクライスト』

1109_antichrist_main.jpg(C)Zentropa Entertainments 2009

【小明の『アンチクライスト』レビュー】
メンヘラの女子って、エロいんですよ! 「メンヘラビッチ」なんて言葉もありますけど、心を病んでる女は他人に依存したいんで、やたらと求めちゃうって、知り合いのプレイボーイが言ってました。

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『アンチクライスト』のシャルロット・ゲンズブールもそう。夫とのセックス中に息子が窓から落ちて死んでしまって、それを引きずって思い詰めちゃう妻の役なんですけど、ほんと、病んだ人間の生活感が体からしみ出てる。セラピストでもある旦那さんは、彼女の精神異常の原因は夫婦が「エデン」って呼んでる森にあると診断して、そこへ連れてって治療するんだけども、どんどん悪いほうへ転がっちゃうわけですよ。

 もうね、私も鬱持ちだった時期があるんで、自分に向けられた発言をすべてマイナスにとらえてしまったりとか、よくわかります。あのとき私の周りにいた人たちは迷惑だったろうな~。あ、でも私はビッチじゃなかったよ!

 それはさておき、ここからのシャルロット・ゲンズブールのメンヘラビッチぶりがハンパない。旦那の乳首をかみ切ったり、馬乗りになって「ぶって! ぶって!」って叫んだり、森の中で全裸オナニーしたり(すげー!)、もうセックス中毒ですよ。でも、ほんとはそんなふうに肉欲に溺れる自分がイヤで、女としての自分がイヤで、汚らわしい女性性から解き放たれたくて、彼女は自分のアソコを……キャー! 痛い、痛いよ! よく男の人が「タマが縮み上がる」みたいなこと言いますけど、その感覚がわかりました。「キュッ!」ってなります。

 監督のラース・フォン・トリアーは、自身の鬱病のリハビリでこの映画を撮ったらしいけど、観てるこっちが病むわ!
(構成/須藤輝)
(ヘア&メイク/梁取亜湖)
(写真/田中まこと)

【宣伝担当者おすすめポイント】
カンヌ映画祭で賛否両論を巻き起こした問題作。難しいテーマの映画と思いきや、サスペンス要素もたっぷりなので最後まで飽きさせません! 節電の夏、部屋を暗くして観ることをお勧めします。ブルーレイにはR15版本編を、さらにブルーレイ・DVD共通で日本語吹き替え版を収録と、特典も充実。何度でも楽しめる稀有な一枚です。

1109_antichrist_dvd.jpg

『アンチクライスト』
激しいセックスの最中に、息子を転落事故で亡くしてしまった夫婦。妻はショックと自責の念から心を病んでしまい、セラピストの夫は、2人が「エデン」と呼ぶ森の山小屋で精神療法を試みる。しかし、楽園であるはずのエデンは彼らに恐怖を与え、妻の精神状態はさらに悪化していく。
発売/キングレコード 監督/ラース・フォン・トリアー 出演/ウィレム・デフォー、シャルロット・ゲンズブールほか

ブルーレイ版が5040円、DVD版が3990円(共に税込)にて9月7日に発売

1109_akari_prof.jpg

小明(あかり)
1985年1月14日、栃木県生まれの千葉県育ち。エプロンアイドルとして華々しくデビューするも、今ではなぜかフリーのアイドルライターに。地デジ化にもついていけずにテレビはDVD専用なので、知らない間に映画通に。


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最終更新:2011/08/25 21:00
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