とことんダメな男に尽くす鈴木杏ちゃん 女優として一皮むけた演技に注目!!
#映画
──節電で大変そうな今年の夏に、暑さを忘れられるDVDを、お化けメイクの小明ちゃんほか、本誌になじみの深いお歴々が、厳選レビュー!!
■『軽蔑 ディレクターズ・カット』
【小明の『軽蔑』レビュー】
オトナになっとったー! そうです、本作でヌードを披露している鈴木杏ちゃんのことです。子役のイメージが強かったあの杏ちゃんが、しかもハードな濡れ場まで……。
でも、日本の女優さんて守りに入りすぎてません? 乳くらい見せてやったらいいんですよ!『蛇にピアス』の吉高由里子さん(そういえばお相手は、本作でも主演の高良健吾さんですね)とか、脱いだことで道が開けることもあるし、要は事務所のアフターフォロー次第ですよ。って話がそれましたが……。
杏ちゃんは歌舞伎町のトップレスダンサー役で、彼女は高良さん扮するチンピラのカズ君と恋に落ちて、何もかも捨てて彼の田舎で同棲するんです。でも、実はカズ君は名家のボンボンで、カズ君のお父さんも、町の人も、彼女のことをすぐヤラせてくれる女だと軽蔑する。私も元着エロアイドルなんで、仮に結婚するとして、相手の実家がそういう感じで、自分の名前をググられたらと思うと……。とにかく、そんなつらい状況でなおカズ君を愛す、情の深い女を演じる杏ちゃんの成長ぶりをぜひ見届けてください!
しかもカズ君はね、チンピラとしてもダメ、カタギの仕事をさせてもダメ、借金まみれになった挙げ句「俺、いいヒモになるよ」なんて言っちゃうくらいダメダメなんです。私だったらむしろ、カズ君を借金まみれにする高利貸し役の大森南朋さんをヒモにしたいわ。「彼は、たまに帰ってきては私を殴って引き出しからお金を抜いて……そんなかわいそうな自分に酔いたい」なんて妄想しちゃうくらい男の魅力むんむん。あと、杏ちゃんの唯一の味方だった喫茶店のママ役の緑魔子さんも味のある演技をされているので、脇を固める役者さんにも注目です。
(構成/須藤輝)
(写真/田中まこと)
(ヘア&メイク/梁取亜湖)
【宣伝担当者おすすめポイント】
世間的には鈴木杏ちゃんのヌードが話題ですが、若い男女の破滅的な恋が見どころです。人間がダメになっていくさまや人間らしい弱さ、世間的にはダメな部類に入る若者の赤裸々な恋愛模様を楽しんでください。「私ってダメかも」などと行き詰まっている人にこそ、「人間ってそんなものなんですよ」ということを感じてほしいです。
『軽蔑 ディレクターズ・カット』
夜の街で勝手気ままに生きるカズと、歌舞伎町でダンサーとして働く真知子。孤独な2人は一瞬で激しい恋に落ち、衝動に流されるままカズの故郷で新たな生活を始める。しかし、カズは地方の資産家の息子だった。彼の父親をはじめ周囲の人間は2人の関係を認めようとしない。愛すれば愛するほど、運命が2人を隔てていく。
発売・販売元/角川書店 監督/廣木隆一 出演/高良健吾、鈴木杏、大森南朋ほか
DVD版4935円、ブルーレイ版6090円(共に税込)にて11月4日に発売
小明(あかり)
1985年1月14日、栃木県生まれの千葉県育ち。エプロンアイドルとして華々しくデビューするも、今ではなぜかフリーのアイドルライターに。地デジ化にもついていけずにテレビはDVD専用なので、知らない間に映画通に。
■【DVD特集】この夏観るべき激ヤバ映画8本!
・女優として一皮むけた演技に注目!! 『軽蔑 ディレクターズ・カット』
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