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オレの蒐集品どうしよう? オタクの死に仕度を紹介した『オタクの逝き方』

otakuiku.jpg『オタクの逝き方』(BUILTRUNS)

 8月4日、元日本代表DF松田直樹選手(34)が、練習中に心筋梗塞で倒れ、そのまま帰らぬ人となった。多くのファンやサッカー関係者がその死を悼み、Jリーグの試合前には黙祷が捧げられた。松田選手の他にも、ミュージシャンのレイ・ハラカミ氏(40)、ニコ動で活躍した歌手・ntmP(ナツメピー)氏など、若くしての急逝が相次いでいる。

「もし死んだら、オレのコレクションどうしよう?」

 松田選手と同年輩のオタク諸氏も、我が身と愛蔵品のその後を案じたのではないだろうか。『オタクの逝き方』(BUILTRUNS)は、オタクの死に仕度の作法を紹介した本だ。遺言状作成の手順や、相続に関する法律のことなどが萌えマンガで描かれ、楽しみながら読み進めることができる。他人には見せられないヤバ~いデータ、数百万円の価値がつくコレクション、運営していたウェブサイトなど、オタクには普通の人以上に処理に困るモノがたくさんある。特に、偏った嗜好のエグい同人誌やエロ画像などが家族に見つかってしまっては、死んでも死にきれない。

 そんな時、便利なのが「僕が死んだら…」というPCソフト。ショートカットを生成し、実行すると事前に登録しておいたファイルを秘密裏に消去してくれるというスグレモノ。設定した期間、PCを起動せずにおくと、登録したファイルを自動的に消去してくれる「死後の世界」も有効だ。いずれも無料でダウンロードすることができる。

 もちろん、PC関連以外の処理方法も仔細に記されている。ラブドール(ダッチワイフ)の大手メーカー・オリエント工業は、無料でラブドールの引き取り&供養を行ってくれるので、未亡人となったワイフのその後も安心だ。

 死は、いつ何時、誰のもとに訪れるか分からない。別段オタクでなくとも、他人に見られたくないデータや蒐集品が少なからずあるだろう。自身の名誉を傷つけないために、また他人を不快にさせないために、最低限の”死に仕度”を整えておくことは、現代人としてのマナーであるのかもしれない。
(文=平野遼)

オタクの逝き方

もしもの時のために。

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最終更新:2013/09/11 19:51
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