「ワンセグやパソコンテレビも対象に」地デジ、視聴率測定法はどう変わる?
#テレビ #地デジ
7月24日、アナログ放送が東北地方の一部地域を除き終了し、地デジ放送に完全移行した。
地デジに関することでちょっと気になったのは、視聴率の測定が、デジタル化によって、何か変化はあるのだろうか、ということ。
テレビの視聴率の測定法について、ざっくりと知っていることといえば、選ばれた世帯に測定機が設置され、測定しているということ。それで、その世帯数はけっこう少ないということ。だが現在は、なんたってデジタルの放送なわけだから、双方向システムとかなんかで、アナログ時代とは全く違う方式で視聴率が測定されるようになっているのではないだろうか。
全国のテレビ視聴率を測定するビデオリサーチ社に尋ねてみたところ、アナログ放送が続いている東北3県を除く対象の全世帯が、デジタル放送への対応が完了しているとのこと。ただし、測定方法に関しては、デジタル化によって劇的に変化があったというわけではなく、基本的には従来の方式を踏襲しているよう。つまり、測定装置からデータ通信回線を利用して、記録された視聴率データが送られていくというもの。対象となる世帯は、全国27地区、6,600世帯(うち関東地区や関西地区は600 世帯)。
地デジ化ばかりでなく、現在のテレビの視聴環境は、どんどん変化している。ビデオリサーチの広報担当者は言う。
「これまで視聴率というのは、『リアルタイムの放送で』『自宅で』『据え置きのテレビで』というものを基準にしていました。しかし、現在はさまざまな視聴法がありますので、それに対応した調査を今後は行っていく予定です」
ビデオリサーチ社では、7月から自宅での据え置き型での利用となるパソコンテレビも視聴率調査の対象に含めている。
「今後は、ワンセグや屋外でのテレビの視聴についても対象にしていきたいですが、重大な責任を伴うことですので、慎重に取り組んでいきたいですね」
地デジ完全移行後も、テレビ界では視聴率が何より重要視されることは変わらない。あるテレビ関係者は言う。
「やっぱり、視聴率がいろいろな場面での判断材料であることはこの先も変わらないですね。最近は世帯視聴率だけでなくて、個人視聴率を参考にすることも多いですから、より細かい数字を出してくれるようになるとありがたいかと思います」
音楽の世界でCD売り上げよりもダウンロード数がものすごく多いヒット曲が生まれたりするように、たとえばワンセグ界での高視聴率番組なども分かるような時代が来るかもしれません。
そう簡単には変らないよ。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事