「テレビを買い替える必要はなかった!?」アナログ放送がいまだに見られるワケ
#テレビ #地デジ
7月24日正午、アナログ放送の歴史が終了した(東北三県を除く)。にもかかわらず、この瞬間に、ネット上にはこんな声が噴出していたことをご存じだろうか。
「え? アナログだけどついてるけど、なんだこれ」
「うちのアナログ見えてるんだが」
「デジアナってなんだよ 終わらないぞ」
「デジアナ変換ってなに? ブラウン管のテレビで、アナログ時代から何も手続きしてないんだけど、まだ見られる……」
「デジアナって何だよwwwwwwwwwwwwwwwwテレビ買った奴負け組みじゃねーかwwwwwwwwwwwwww」
同様に、「アナログ放送がまだ見られる」と、7月25日の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)にゲスト出演した黒柳徹子も主張し、話題となっていた。
「デジアナ変換」とは、地デジを地アナの周波数に変換して再送信するサービスのこと。テレビやレコーダーなどを地デジ化していない人の救済策として、総務省がケーブルテレビ事業者などに依頼した暫定サービスである。最終期限は2015年3月とされているものの、地域・ケーブルテレビ事業者などによって、途中で打ち切られることもあるらしい。
とはいえ、「ケーブルテレビに加入していない(何の手続きもしていない)のにアナログが見られる」といった人も多いけど、一体どうなってるの? 社団法人日本ケーブルテレビ連盟に聞いた。
「マンションなど集合住宅の場合、管理組合とケーブル局とで契約している場合、各部屋で契約を行っていなくとも、必要最低限のチャンネルが見られるようになっています」(広報担当者)
こうした場合、テレビ画面の右上に「デジアナ」と文字が表示されるのだが、不思議なのは、「デジアナという文字の表示もなく、アナログが見られている」という人たちだ。
「電波が届いていると、通常分かりやすいように右上に『デジアナ』の文字が表示されますが、一部エリアではテロップが載せられない場合があります。たとえば、関東のケーブル局の場合、埼玉県知事選があり(7月31日)、選挙関係で電波の加工が一律でできないことになっているため、文字が表示されていませんでした」
選挙が終わった今、関東のケーブル局でも「デジアナ」の文字が表示されるようになっているはずだが、当然ながら出てくるのは、「デジアナなんてあるのなら、もっと早く教えてくれ!」「テレビ買い替えなくて良かったじゃん!」という声だ。なぜ告知されなかったのだろうか。
「デジアナ変換に関しましては、このようなかたちでサービスをすること自体、前から決まっていたわけではありません。また、あくまで総務省の暫定措置ですので、ケーブルテレビ事業者が積極的に営業しているわけではなく、各事業者からお知らせもほとんどしていないと思います」
「アナログが見られるなら、テレビを買い替えなくて良かったのに」という声もあるが、「アナログ電波ですと、Gコードなど、一部使用できない機能もあります。デジアナでは機能全部を検証しているわけではありませんので、あくまで延命措置であって、おススメはしていないんです」とのこと。
デジアナ変換を大々的に告知してしまうと、テレビの買い替えを渋る人が増え、完全地デジ化が滞るためというのが理由としてあるのだろうが、もう少し説明があっても良かったのではないだろうか。
この国のトップはウソつきばかりですから。
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