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ケンカ屋 VS 格闘家の最終決戦!「THE OUTSIDER第17戦」戦慄の舞台裏レポート

tos17_01.jpg今回もヤバい奴らが勢ぞろい!

 ケンカ屋と格闘家、果たしてどっちが強いのか?──リングス・前田日明主催の不良系格闘技『THE OUTSIDER(アウトサイダー)第17戦』(17日・ディファ有明)は、アウトサイダー選抜軍 VS プロ団体ZSTの対抗戦の他、現役ギャング VS プロレスラーなど、興味深いバトルが数多く繰り広げられた。試合結果の詳細は他媒体の報道にお任せして、日刊サイゾーでは今回も、会場を震撼させたコワモテファイターたちに戦々恐々のインタビュー!


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●”大阪ギャング TEAM KINGのマサカリ”
 金太郎(18歳・大阪・出場2回目)

 この男、小兵ながら破壊力は抜群。前回出場時は秒殺KO勝利。そして今回は、パワーリフティング福岡県大会優勝経験を持つ現役の航空自衛官を、パウンドで仕留めてみせた。その強さの秘訣は何なのか? 試合後に話を聞いた。

──まずは名前のことからおうかがいしますが、なぜ金太郎というリングネームに?

「背中に金太郎の刺青があるからです」

──なぜ金太郎を背負おうと?

「あだ名が金太郎だからです。小学6年のころから中学時代にかけて、よく自主的に山にこもって、ケンカに強くなるための修行をしてたんですよ。そしたら周りの人から、『おまえ、山に熊と勝負しに行ってんのか。リアル金太郎やな』と言われまして。そっからずっと、金太郎と呼ばれてます」

──山でどのようなトレーニングを?

「素手で木やドラム缶を思い切りどついたりしてました。当時はケンカといえばパンチ力と思ってたから、そんなむちゃなトレーニングを死ぬほどやって。そのせいで骨もよう折れたし、指もいまだに変形したまんまです」

──ケンカに目覚めたきっかけは?

「僕、もともとはイジメられっこやったんですけど、あるとき一気に爆発して、バンバンバーン! ってやり返したら相手が倒れた。そっから『オレ、強いな』と調子に乗って、やがて番長になって、中2で背中に刺青を入れました。当時のケンカはむちゃくちゃで、30対1とかでも平気で向かってって、バットでしばかれて病院送りになったりしてました」

──最近は?

「マジメですよ。真剣に格闘技やりながら、楽しくギャングやってる感じです。ただ、クラブに遊びに行ったときに、『おまえなんやねん』と因縁つけられることが多い。僕、パッと見が可愛い系やから、ナメられやすいんですよ。最近はケンカ売られても基本はやらへんけど、いったんキレたら止まらない。どこまでもいっちゃう性格です」

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──その片鱗が今日の試合からもうかがえました。いったん押し込まれたけれど、形勢逆転後のラッシュがすごかった。

「あと1分やなー、2ラウンド入ったらどつき回したるねん、余裕で倒したるわー思ってたら、1ラウンド終盤にチャンス到来。よっしゃ行けるわ行けるわー、でババババー行ったら、おしまいでしたね。僕のパンチ、最強なんで」

──ところで試合後のマイクによると、お母さんがガンで闘病中だそうで。心配ですね。

「だから、ストレスはかけたくない。いいニュースをいっぱい聞かせて、お母さんをいっぱい笑わせてあげたい。だから今日勝ててホンマうれしい。僕の幸せを伝えてあげることで、お母さんのガンを取ってあげたいんですよ。僕の体を作ってくれた源やから、長生きしてもらわないと困るんで」

 母親孝行なところまで、昔話の金太郎そのままなのであった。

tos17_04.jpg母のために戦った金太郎にサイゾー賞を贈呈!

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●”神速”
 ソルジャーボーイ一樹(24歳・愛知・出場2回目)

 愛知のストリートで悪行を重ねた元チーマーのソルジャーボーイ。昨年末のデビュー戦では、スピーディーかつパワフルな立ち打撃で勝利し、観客を沸かせた。そして今回は豪快な首投げからマウントに入り、強敵のバイソン守をパウンドアウト。寝ても立っても強いことを印象付けた。

──今日も圧倒的な強さでしたね。

「いやいやいやいや、なんで勝てるんですかね? よく分からない。正直、試合することにビビってたんで。練習をまったくしないんで、格闘技のイロハが分からないんですよ。適当なんで」

──練習すればさらに強くなるのに。

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「仕事が忙しくて。クラブのセキュリティーの他、パチンコ屋の仕事もやってるので、練習してる暇がないんですよ」

──そういえば、前回出場時のインタビューでは、カッとなりやすい性格を直すためにパチンコ屋で働いてると言ってましたね。

「ええ。おかげで最近は、若い客にタメ口でしゃべり掛けられても我慢できるようになりました」

──相変わらず筋骨隆々ですが、本当に何も運動していない?

「クラブではほぼ毎週のようにケンカがあるので、体を張って止めてますけどね。運動はそんぐらい。代謝が良くて、食べても太らない体質なんですよ」

──今後の展望を。

「仕事の都合がつけばまた出るかもしれないけど、勝ってもメリットがないんですよね。もっと賞金をもらえるとか、あればいいんだけど」

──DVDに収録されることはメリットではない?

「前回の僕の試合、レンタル版には入ってないんですよ……」

 さて、今回はどうなるか?

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●”リアル アマプロレスラー”
 シバター・ウォーリアー(25歳・東京・出場2回目)

 前回大会で、ガチンコ勝負の場にプロレスを持ち込んで物議を醸したシバター。永久追放かと思いきや、意外や意外。主催者の前田日明が「彼の試合は面白い」と気に入ったらしく、2大会連続の参戦となった。

 今回の対戦相手は、池袋ウエストゲートパークのモデルにもなった池袋最強カラーギャング・フローレンス13の特攻隊長。

 プロレスラー VS ギャング。いったいどんな戦いになるのか注目されたが、シバターは顔や動作で相手を終始おちょくりながらも、重いヒザ蹴りを的確に連打。余裕綽々、ギャングを退治してみせた。

 試合後のシバターに話を聞く。

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──前回は「魅せて負けた」が、今回は「魅せて勝つ」ことに成功しましたね。

「ああ、そうだな。前回は、オレがどんな奴なのか自己紹介できたと思うからよ。今回は、プロレスってのは強ぇんだぞってのを見せたかったんだ」

──今回の相手は現役のギャングでしたが、怖くなかった?

「ギャングなんかよりプロレスの方が強ぇからよ。負けるわけねえんだよ。全然、余裕だったよ」

──シバターの全能力を100とするなら、今日はどのぐらいの数字で戦いました?

「2だな。今日は2しか出してない。本当は200から300出すつもりだったが、2の段階で相手がくたばっちまった」

──試合中、客席にいた黒石高大選手から「モンゴリアンチョップを出せ」という声が飛んでいましたが。

「ナメてやがるな、あの野郎。なに暇を持て余して人を野次ってやがんだ。暇だったら試合出りゃいいのによ。黒石もオレが倒したい相手の一人だからよ、覚悟しとけよ」

──その他、アウトサイダーの中で戦いたい選手は?

「佐野哲也だな。あいつはよぉ、オレがTwitterフォローしたのに、フォロー返さねえんだよ。ムカツクから、いつかやってやろうと思ってる」

──本日の戦いで、シバターの強さは観客に十分伝わったはず。次なる野望は?

「最終的にはベルトを欲しいと思ってるんだ」

──となると、トーナメントに出るしかないですね。

「そうなのか? 実はそこらへんの仕組みがよく分からないんだが」

──体重は何kgでしたっけ?

「80kgだな」

──残念ながら、80kgトーナメントはないですね。

「ないッ!? ないのかよ! じゃあオレの巻くベルトはどこにあるんだよ? オレはベルトが欲しくてアウトサイダーに来てるのに、オレの巻くベルトが作られてないってのは、どういう状況なんだ? オイッ!」

 シバターの怒声が虚しく響いた。

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“65-70kgトーナメント初代チャンピオン キング・オブ・アウトサイダー格闘彫師”
吉永啓之輔(28歳・栃木・出場15回目)
 VS
“初代ZSTウェルター級王者”
内村洋次郎(26歳・埼玉・初出場)

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 アウトサイダーとZSTの対抗戦。大将戦では、アウトサイダーのエース格である65-70kgトーナメント初代王者の吉永と、ZST初代ウェルター級王者の内村が激突した。

 吉永は立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛け、会場を沸かせる場面もあったが、終盤になってスタミナ切れ。最後は一方的に殴られる展開になり、タオル投入でTKO負け。

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 試合後の両者に話を聞く。まずは吉永から。

──敗れたとはいえ、面白い試合でした。

「試合だから勝たなくちゃダメでしょ。相手がどうこうより、ただただ自分が弱かった。そんだけ」

──戦って見えた、自分の弱点は?

「それはDVDを見ながら研究しますよ。もう一回出直しだね」

 勝った内村にも話を聞く。

──吉永選手の印象を。

「ハートの強い選手だな、という印象ですね。全然めげないし、攻撃もしっかり返してくる。目から熱さを感じましたね」

──今日の内村さんは、グラウンドでは深追いせずスタンドを要求するなど、アウトサイダーの客層を意識した戦いぶりに見えました。正直、余裕があった?

「いや、ケガしていたんで、全然。肩の調子が悪かったんですよ。だから余裕はなかったです」

──最後に、吉永選手に一言。

「気持ちを切らないで、これからもいい勝負をして欲しいですね」

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 アウトサイダーとZSTの対抗戦は結局、同日別会場で行われた試合を含め、3勝2分けでZSTの完勝に終わった。

 次回アウトサイダーは、8月14日(日)にディファ有明で開催。60-65kg、65-70kg、それぞれのランキング制定トーナメントの準決勝・決勝が行われる。詳しくはリングスのホームページ(http://www.rings.co.jp)にて。
(取材・文=岡林敬太)

ジ・アウトサイダー 2011 vol.1 完全版

怒らせたら大変です。

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最終更新:2013/09/12 11:33
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