フジロック「出演拒否」騒動の制服向上委員会 実は公式オファーなかった……
#アイドル #フェス
7月29日~31日に新潟県の苗場で開催される「フジロックフェスティバル’11」に関してここ数日、騒動が巻き起こっていた。フジロックに出演予定だったというアイドルグループ「制服向上委員会」が反原発ソングを歌っていることを理由に出演を取り消されたというのだ。
この騒動の発端となったのは、7月20日、制服向上委員会のリーダーである橋本美香がツイッター上でつぶやいたこの発言だった。
「フジロックに出演が決定していました。ですが、フジロックのスポンサーのひとつである大手企業の反対により『ステージ上で脱原発の歌は歌えない』との事で、出演出来なくなってしまいました。心待ちにして下さったみなさまごめんなさい。そして悔しい。橋本美香」
これに対しネットでは大きな反響が起こり、当初は「フジロッ糞だな」「ロックの魂は死んだ」「スポンサーの大手企業ってどこだよ!?」「今年はフジロックに行くの自粛します」など、主にフジロックの運営側に対する批判が高まっていたのだが、他の出演者から「そのような制限は何も言われていない」との声が上がったり、そもそもフジロックの公式サイトに出演アーティストとして「制服向上委員会」の名前が出ていなかったことなどから、徐々にこの発言の真偽自体に疑問の声が寄せられるようになっていた。
「今回のフジロックでは脱原発イベント『アトミック・カフェ・フェスティバル』が開催されることが既に発表されており、そこには反原発ソング『ずっとウソだった』を自らYouTubeにアップしたことで話題となった斉藤和義らの出演も決定しています。そんな中で制服向上委員会だけが反原発ソングを理由に出演取り消しになるということは考えられないでしょう」(音楽ライター)
この騒動に対し22日、制服向上委員会の公式サイト上に謝罪文が掲載されたのだが、「関係者へのご迷惑とファンの方へ不快感を与えた事について、深くお詫び申し上げます」と抽象的な表現をするにとどまり、結局一連の騒動はなんだったのかはうやむやのままだ。
前出の音楽ライターによると、やはりフジロック側が制服向上委員会に出演オファーをしたという事実はまったくなかったようだという。ではなぜ「フジロックに出演が決定していました」との発言が飛び出したのだろうか。
「実は、今回のフジロックに出演する某バンドと制服向上委員会の事務所との間で、そのバンドの出演時間中に飛び入りで制服向上委員会をステージに上げ、反原発ソング『ダッ!ダッ!脱・原発の歌』を歌わせちゃおう、という話が進んでいたようです。時期が時期だけに実現すれば話題にはなったんでしょうが、さすがに出演することになっていないアイドルを勝手にステージに上げるというのはバンド側にもリスクが大きく、最終的にバンド側との交渉が決裂して、制服向上委員会のフジロック飛び入り計画は失敗してしまったということです」(音楽ライター)
結局のところ今回の騒動は「バンド側から飛び入りを断られた」のを制服向上委員会のメンバーが「フジロックから断られた」と思い込み、ツイートしてしまったのが原因だったようだ。反原発ソングのおかげでせっかく注目度が高まっていた制服向上委員会だが、今回の過剰な売名行為とも取られかねない騒動によって、今後の活動はどうなっていくのだろうか。
FUJIROCKERS~THE HISTORY OF THE FUJIROCK FESTIVAL~
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