映画史に残るシリーズの感動的なフィナーレ!『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
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10年前から世界中のファンを魅了し続け、社会現象にまでなった大人気ファンタジーシリーズが、ついに完結。シリーズ8作目となる『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(7月15日公開)で、私たち観客は壮大な物語の結末を目撃することになる。
邪悪なヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)と死喰い人たちが勢力を拡大し、魔法省やホグワーツ魔法魔術学校を支配下に収める中、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)、ロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)の3人は、ヴォルデモート打倒の鍵となる「分霊箱」を探す旅を続けていた。ヴォルデモートが不死身の存在になるのを阻止するため、ハリーたちは分霊箱を破壊しなければならない。善と悪、両勢力の最終決戦の場となるホグワーツに、3人は帰ってくる。死を覚悟したハリーは、ヴォルデモートとの最後の対決に臨む。
原作は言わずと知れたJ・K・ローリングによる世界的ベストセラー小説で、監督はシリーズ第5作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』からメガホンをとるデビッド・イェーツ。豪華で多彩なキャストによるダイナミックなドラマと、視覚効果をふんだんに使ったファンタジー世界やバトルアクションを巧みに融合させる手腕は、もはや職人芸の域。恋愛の要素やユーモラスな会話がアクセントになっているものの、善と悪、生と死、運命と決意といったシリアスな主題が全編を貫いており、大人の観客層もしっかり意識したつくりになっている。
上半身裸のダニエル・ラドクリフや、胸元の開いた衣装をまとうエマ・ワトソンらを見て、あどけない子役時代からすっかり大人になったんだなあ、と感慨にふける観客も多いはず。ハリーの出生をめぐる秘密や、ある主要キャラの過去など、すべての謎が明らかになる本作を見た後で、もう一度第1作から見直すファンも続出しそうだ。
シリーズ8作目で初めて3D方式で同時上映されるが、3D映像は派手な飛び出し感や立体感ではなく、物語の奥行きと人物の深みを加味する演出として控え目に使われている。この点でもまた、作品を重ねてきた結果、幅広い世代に受け入れられる映画へと成長したことを実感させられる。
映画史に残るシリーズの感動的なフィナーレを、この夏ぜひ映画館で見届けていただきたい。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』作品情報
<http://eiga.com/movie/54734/>
一作もちゃんと見たことないけど。
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