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「40時間以上も睡眠ナシ」不況直撃のテレビ制作現場 ディレクターの離職が止まらない!

 不況のしわ寄せがスタッフを直撃しているのか、今テレビ界の制作現場から悲鳴が聞こえている。

 民放局では2年前ほどからアシスタントディレクター(AD)の離職が顕著だったが、今年はさらに一つ上の立場であるディレクターが次々に業界を去っているのだ。

「もう限界です。今年に入って休日はわずか2日だけ。週に家に帰れるのは多くて4日」

 こう語るのは、フジテレビ系列の番組制作を請け負う制作会社勤務の30代男性。キャリア10年以上で関係者の信頼も厚かったが、ついにギブアップ。秋の番組改編に合わせて局を去るという。

「今までこんなにキツい状況になったことはないです。数年前から不況で経費削減になり、そのしわ寄せでスタッフの数が徐々に減りました。例えば、以前なら3人でロケに行っていたのが、今では1人。編集作業まで全部自分一人でやらなくてはいけないんです」(同ディレクター)

 こういう忙しい時に雑務をこなしてくれたのがADだったが、そのADの数も減少しているのだという。

「3年前にADの過酷労働が問題になって、制作会社120社以上で組織する全日本テレビ番組製作社連盟が調査した上で、ADを厳しく使いすぎるな、と通達があったんです。それ以来、弁当や小道具の手配などADの仕事も、ディレクターである自分に回ってくるようになりました」(同ディレクター)

 以前は”代わりはいくらでもいる”と言われたADも、最近ではテレビ業界に対する憧れが低くなったのか、人材不足が続いている。

 日本テレビ系列の情報番組『ヒルナンデス!』のディレクターも、「ADが辞めてしまっても代わりがいないので、1泊2日で行うロケが日帰りになり、40時間以上もまったく睡眠ナシで仕事している」とやつれた顔で語っていた。

 また、テレビ朝日の関係者に聞いても同様で「一番キツそうなのは朝の『情報満載ライブショー モーニングバード!』。多彩な出演者のギャラに金をかけている分、制作の人件費が抑えられてしまい、多くのスタッフが睡眠不足のまま」だという。

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