「ある意味、ひな壇芸人!?」多様化するおネエタレントたち
#テレビ #バラエティ
近ごろ、再び「おネエ系」タレントをたびたびテレビで見るようになった。
思えば、2006年から放送されていた『おネエ★MANS』(日本テレビ系)が09年3月に終了し、一時は終息したかに見えた「おネエブーム」。同番組終了頃には、「さすがにもう、おネエはおなかいっぱい」と感じていた人も少なくなかったのではないだろうか。
だが、4月13日放送分『さんまのホントの恋のかま騒ぎ』(TBS系)でIKKO、KABA.ちゃん、クリス松村、楽しんご、はるな愛、マツコ・デラックス、マロン、ミッツ・マングローブなどが勢ぞろいしたのを皮切りに、おネエタレントが「チーム」のように集められる番組が次々に放送されている。
5月9日放送分『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の「ビストロスマップ~最強おネエ軍団出演」では、おすぎ、ピーコ、ミッツ・マングローブ、尾木直樹、楽しんごの5人が登場。
5月10日放送分『ロンドンハーツ2時間SP 格付しあうおネエたち』(テレビ朝日系)では、IKKO、小椋ケンイチ、KABA.ちゃん、クリス松村、楽しんご、はるな愛、前田健、真島茂樹、ミッツ・マングローブ、山咲トオルなどが集合。
その好評を受けてか、6月7日には再び『ロンドンハーツ』に5月出演のおネエたちが集結し、おネエ&男芸人のカップル成立を目指す恋愛シミュレーション「オネマゲドン」が放送されていた。
ネットなどの反響を受け、評判の良いものはすかさず取り入れてくる対応の早さは、さすがの『ロンドンハーツ』だが、それにしても、なぜ再びオネエキャラブームが?
これについて、あるテレビ関係者は言う。
「もともとおネエキャラの人たちは、メイク、ファッション、料理、華道、振付、整体などなど、一芸に秀でた人が多いので、間が持ちやすいですよね。ただ、それは以前からのおネエキャラブームと同じですが、さらに最近は楽しんごなど、”毒舌キャラ”以外のキャラクターも出てきて、おネエの多様化が進んだことはあると思いますよ」
そういえば、楽しんご以外にも、実際には”おネエ”ではないのに”おネエ系”とされる教育評論家・尾木ママなども、最近、テレビで重宝されている。
おネエ言葉を使っておネエキャラとして売りつつも、自ら「ホントは女が好き」と異性愛者であることを公言した山咲トオルにいたっては、一時はテレビでの露出がなくなっていたにもかかわらず、最近再びフツウに「おネエキャラ」としてテレビに戻ってきている。
ある構成作家は言う。
「おネエキャラの多様化にともなって、『空気が読めるおネエ』『チームプレイができるおネエ』が増えているということはありますね。おネエキャラが増えたことで、誰と誰が仲良いとか、おネエ同士は仲が悪いとかも言われますが、お互いに自分の与えられた役割・期待されているポジションに応じて、きっちり仕事をしているということではないかと思います。本当のおネエかどうかはともかく、キャラクター性の強い、空気の読める、一種の『ひな壇芸人』ということですよ」
確かに、おすぎとピーコなど、昔からの本物おネエタレントと違い、横並びで押したり引いたりできる近年のおネエタレントたち。モメてみせるのも、仲が悪そうに見せるのも、予定調和の集団劇ということなのかも。
新ジャンル。
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