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【AKB48総選挙徹底分析 Vol.01】「努力は必ず報われる!?」柏木3位・板野8位の衝撃

akb48_senkyo2011_fl.jpg(C)AKS

 AKB48″涙の祭典”第3回選抜総選挙「AKB48 22ndシングル選抜総選挙『今年もガチです』」が6月9日に幕を閉じた。前田敦子の返り咲き1位、柏木由紀の3位躍進と板野友美の8位転落というドラマを生んだ総選挙に、独自の分析を交えてレポートする。

 今回も過去2回同様、順位以上にメンバーたちの信念が集約されたメッセージが胸を打った。昨年誓った雪辱を果たした前田敦子は「私のことが嫌いな方もいると思います。でも1つだけお願いがあります。私のことが嫌いでもAKBのことは嫌いにならないでください」と、再び1位を戴冠したことで出てくるであろうアンチにメッセージを送った。前田に1位の座を明け渡した大島優子は複数投票できる選抜総選挙への批判に対して、「私たちにとって票数というのは、皆さんの愛です」と、総選挙の意義をあらためて問う名言を残した。一方、高橋みなみは「努力は必ず報われると、私はこの人生をもって証明します!!」と宣言。歌手という確固たる夢を持つ高橋が言い放つがゆえに、胸に響く格言が生まれた。また、SKE48チームKIIリーダー・高柳明音は「秋元先生!! 私たちに公演をやらせてください!!」と秋元康総合プロデューサーに壇上から懇願。オリジナル公演の開始が約1年遅れているチームKIIメンバーの焦燥を、自ら”嫌われる勇気”を持って代弁したのだった。

 順位について見えた傾向は、派生ユニット参加メンバーの躍進。特にフレンチ・キス、Not yet、DiVA参加メンバーは、ほぼ全員ランクアップ。AKB48だけでなく派生ユニットとしても活動し、雑誌の表紙を飾るなどプロモーションも行ったことで、よりファン層を広げたことが躍進につながったようだ。また、票数は1位から40位で108万1,332票。昨年は、同様の40位までが35万4,074票で、票数が判明している範囲だけでも約3倍となった。1位の票数は今年が13万9,892票、昨年が3万1,448票で、約4倍となりファン層の拡大をうかがわせた。

■前田敦子と大島優子の涙の抱擁、3位躍進の柏木由紀はアンチに配慮発言

akb48_senkyo2011_01.jpg1位:前田敦子

 第1位となったのは13万9,892票を獲得した前田敦子。「この1年間はいろんなことを考えて毎日生活をしてきました。こんなに支えてくださっている皆さんがいるのに、どこかで孤独と戦いながら毎日過ごしてきた部分もありました」と昨年のエース陥落からの1年を回顧。大島に対し「ずっとみんなを引っ張ってくれたのは、私じゃなくて優子だと思っています。優子には、今も勝てたところがあると思っていません。私たちをいつも引っ張ってくれています」と敬意を吐露。一方の大島は、「あっちゃんはAKBの顔です。あっちゃんが笑顔で前を向いていてくれればそれでいいです。これからも一緒に前を向いていきましょう」と、センターの重圧を知る両者が気持ちを分かち合い、熱い抱擁を交わした。

akb48_senkyo2011_02ex.jpg2位:大島優子


akb48_senkyo2011_02.jpg抱き合う前田と大島


akb48_senkyo2011_04.jpg3位:柏木由紀

 3位となったのは柏木由紀。昨年の8位から大躍進で速報順位をキープ。グラビア映えする容姿はもちろんのこと、握手会でのホスピタリティー(もてなしの心)あふれる対応でファンを着実に増やした。『AKB48総選挙公式ガイドブック2011』(講談社)で「テレビの特番に出るか握手会に出るかを自分で決めなきゃいけないことがあったんですけど、迷わずに握手会を選んだのでスタッフさんに驚かれた」と語るほど、目の前のファンを大切にする誠実さも人気の理由。過去2年、崩れなかった”神の7人”の牙城を突き崩したが、同時にそれはアンチを増加させることも意味する。だが「こうして3位という素敵な順位を頂いたのですが、まだまだ認めてもらえるとは思っていないので、きっかけを与えてくださった皆さんのために頑張っていきたいと思います」と語り、ここでもその誠実さと配慮をうかがわせた。

■篠田麻里子の不安、渡辺麻友の達観、小嶋陽菜の”天丼”

akb48_senkyo2011_03.jpg4位:篠田麻里子

 4位は篠田麻里子。「自分の思っている以上にいろんな仕事が入ってきて、すごいうれしいんですけど、自分にできるかって不安になったり、ひとりぼっちで寂しいなって思ったりすることがあります」と月9ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』(フジテレビ系)、映画『犬とあなたの物語 いぬのえいが』など女優業も相次ぎ、ソロ仕事で感じるアウェー感を率直に告白。だが、「こんなにたくさんの人たちが応援してくださっているのが、私は幸せだと思います」とAKB48というホームで感じられるファンの温もりに感謝した。

akb48_senkyo2011_05.jpg5位:渡辺麻友

 5位は渡辺麻友。昨年は「今の現状には満足していません」と泣きじゃくった彼女。順位はキープとなったが「私は順位というただの数字に左右されません。私のことを信じてください」と晴れがましい笑顔で達観したコメントを残した。

akb48_senkyo2011_06.jpg6位:小嶋陽菜

 6位は小嶋陽菜が速報10位から4ランク上昇。昨年も同様に速報10位から7位となったが「今年も10位用のコメントを客席で考えていたので……」とお笑い用語の”天丼(同じボケを2回繰り返して笑いをとる手法)”を1年越しで行い会場は爆笑。「私はすごくスロースターターなんですけど、本気で頑張りたいと思います」と過去5年半誰も見たことがない小嶋の”本気”を宣言した。

■高橋みなみの「桜の木」宣言!? 板野友美が8位の理由、指原莉乃の自虐ネタ

akb48_senkyo2011_07.jpg7位:高橋みなみ

 7位は高橋みなみ。「私はAKB48にいながら夢を叶えたいと思いました。これから増え続けるだろう仲間たち、そしていつか去ってしまうかもしれない仲間たちもいると思いますが、私はメンバーという立ち位置で見守っていきたいと思います」と宣言。自らも歌手への夢を追いながらAKB48に残り、仲間を見守るという生涯AKB48宣言ともとれる内容。「僕はここから動かないよ」と歌うシングル「桜の木になろう」(キングレコード)の歌詞を彷彿させる終身リーダー就任か? そんな彼女は29位の大家志津香以降登壇したメンバーの言葉に瞳を潤ませていたが、自身の順位には昨年より1ランクダウンするも「ラッキーセブン!」と笑顔。自分のことでは泣かず、仲間のために涙を見せるリーダーの資質を見せた。

akb48_senkyo2011_08.jpg8位:板野友美

 8位は板野友美。その名前が呼ばれると会場各地から「エーッ!」の驚きの声が漏れた。壇上に上がると「投票してくれた方、本当にありがとうございます……」と言ってから約20秒沈黙。「今年は8位ということで順位は下がってしまったんですけど、つらいときも手を振ってくれるファンの方や、『ともちん頑張って』とコメントをくれるファンの皆さんがいるおかげで、5年間こうしてやってこれました。これからもAKBを愛して去年よりもさらに頑張っていきたいと思います」と”AKB愛”を語った。8位の原因は、秋元康総合プロデューサーが語る「人気と認知の差」が出た模様。つまり、「ViVi」(講談社)連載やファッションブランド「サマンサタバサ」のイメージモデルとして女性ファンを増やし、「いってみヨーカドー」のCMでも世間の認知度は向上した。だが、そこからCDを複数枚購入し、「少しでもランクアップさせたい!」と思わせるのまでの人気にまでは着火していなかったというのが真相だろうか? あるいは、メジャー化によりファンの濃度が薄まったとも言える。

akb48_senkyo2011_09.jpg9位:指原莉乃

 9位は指原莉乃。「ダンスも下手だし、歌も下手だし、かわいくないし……」と自虐発言。だが、それにファンから「かわいいよ」の声が飛び、「本当にかわいくないんですけど」と素でツッコんだ。過去2回の総選挙でも順位のコメント中のファンからの声援にメンバーがインスパイアされた出来事があった(昨年7位の小嶋陽菜への「ラッキーセブン」の声など)。武道館という大会場でもファンとの対話を行ったのが、指原クオリティー。「今まで誇れるものは何もなくて、でも4万5,000票も投票してくれた皆さんが本当に誇りです」と語った。

■松井玲奈の笑顔、宮澤佐江の決意、高城亜樹の歓喜

akb48_senkyo2011_10.jpg10位:松井玲奈

 10位は松井玲奈。昨年は記念盾が折れそうになるほど握り締め、その切なる思いを語った彼女。今年はにこやかに順位を受け止め、笑顔で「1人でも多くの方に笑顔になっていただけるよう、清く正しく一生懸命!」と宣誓した。

akb48_senkyo2011_11.jpg11位:宮澤佐江

 11位は宮澤佐江。「去年は9位というステキな順位を頂いたにもかかわらず、振り返ってみるとうれしかった思い出よりも、悲しかったり悔しかった思い出の方が強い一年でした」と回顧。「これからも『みんなの佐江ちゃん』という感じで頑張っていきます」と語り、男女ともに支持される元気の王様”ゲンキング”の快活さを見せた。

akb48_senkyo2011_12.jpg12位:高城亜樹

 12位は高城亜樹。昨年18票差で惜しくもメディア選抜から漏れ、13位となった高城。現在、足を靭帯損傷しており、ゆっくりと登壇。「今年は夢だったメディア選抜になれたということで、順位に満足しないでこれから今年1年何をやっていくのかを考えながら頑張っていきたいと思います」と、初の総選挙でのメディア選抜入りを喜んだ。

 柏木、小嶋、指原、玲奈、高城が順位を上げた上位12位のメディア選抜。13~40位の分析レポートも近日公開予定。
(文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>)

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最終更新:2013/09/12 21:18
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