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清純派・鈴木杏が大胆ヌード! 社会の底辺で生きる若者たちを描いた『軽蔑』

kbatsu.jpg(C)2011『軽蔑』製作委員会

 今週は、話題の原作を映画化した邦画の新作3本(いずれも6月4日公開)を紹介したい。

 『軽蔑』は、46歳で病死した芥川賞作家・中上健次による最後の長編恋愛小説を、高良健吾と鈴木杏の主演で映画化。賭博に明け暮れ多額の借金を抱えていたカズ(高良)は、新宿・歌舞伎町のポールダンスバーを襲った際、そこで働く真知子(鈴木)と駆け落ちする。カズの故郷で新生活を始め、結婚を望む二人。だが、名家であるカズの両親は真知子をさげすみ、結婚を認めない。カズと父親の衝突を知った真知子は東京へ戻り、カズは再び賭博に手を出す。互いに相手を忘れられず、よりを戻した二人だったが……。

 主演の二人による渾身の演技が強く印象に残る。とりわけ、これまで子役時代から一貫して清純派のイメージを通してきた鈴木杏が、大胆なヌードを初めて披露したことも重要なポイント。二人による哀しくも官能的なセックスシーンを含む、社会の底辺で暮らす若者たちの生きざまを切実に描くのは、ピンク映画出身で『ヴァイブレータ』(2003)『雷桜』(10)など多様な恋愛映画も手掛けてきた廣木隆一監督。中上文学の原点、和歌山県新宮市でのロケも作品世界を伝えるのに大きく寄与しており、原作ファンにとっても見逃せない一本だ。

 対照的に、明るくポップな青春と恋愛を描くのが、新城毅彦監督、北川景子主演の『パラダイス・キス』。進学校に通う高校3年生のユカリ(北川)は、服飾専門学校生のジョージ(向井理)たちから、学園祭のファッションショーのモデルにスカウトされる。はじめは受験勉強を理由に断るユカリだったが、夢に情熱を注ぐジョージと仲間たちに心を動かされる。自らの”夢”を見つけたユカリは、ジョージへの想いを募らせるが……。

 原作は漫画家の矢沢あいがファッション誌に連載していたヒット作で、コミックス全5巻は10カ国語以上に翻訳され、累計発行部数は600万部を超えるという。実写映画化された本作では、最新デザインの衣装などでファッション業界が総力を挙げてバックアップ。メインの二人を含め美男美女の若手俳優が大勢出演し、ファッショナブルな映像世界にぴったりハマっている。夢いっぱいの青春ドラマがポップな音楽を交えテンポ良く展開する本作は、ファッションに関心のある人にはもちろん、デートムービーとして若いカップルにもお薦めしたい。

 最後の1本は、岩崎夏海のベストセラー小説を、アイドルグループAKB48のメンバー、前田敦子の初主演で映画化した『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』。都立高校に通うみなみ(前田)は、病気の親友に代わって野球部のマネージャーになる。初体験のマネージャーを務める参考にと、勘違いして購入した本はピーター・ドラッカーの著書『マネジメント』。会社経営について書かれた同書に不思議と感動を覚えたみなみは、本の教えを野球部で実践し、かつての弱小チームを変革していく。みなみと野球部は果たして、予選を勝ち抜き、甲子園出場という目標を実現できるのか……。

 原作は、高校野球部の女子マネと経営学という意外な組み合わせで話題を呼び、「もしドラ」という略称がすっかり定着。アニメ化もされ、元ネタのドラッカー本の読者層拡大にも大きく貢献した。待望の実写映画化である本作には、AKB48から前田のほか、峯岸みなみも出演。さらにAKB48による主題歌、前田がソロで歌う挿入歌など、同グループのファンにとってはまさに至れり尽くせり。さわやかな青春ドラマを楽しみながら経営学の基本も学べるという、お得感のある映画でもある。
(文=eiga.com編集スタッフ・高森郁哉)

「軽蔑」作品情報
<http://eiga.com/movie/55832/>

「パラダイス・キス」作品情報
<http://eiga.com/movie/55692/>

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」作品情報
<http://eiga.com/movie/55907/>

あんころもちべえ

大きくなったなー。

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最終更新:2013/09/12 21:40
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