ジャック・スパロウが帰ってきた! 『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』
#映画 #洋画
自由気ままなお調子者だが、宝探しの冒険を何より愛し、列強の海軍から海の怪物までどんな敵にも決して負けない海賊、キャプテン・ジャック・スパロウが帰ってきた! ジョニー・デップ主演の人気シリーズ第4弾、『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命(いのち)の泉』が5月20日に日米同時公開となる。
前作『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』(2007)のラストで示唆された、永遠の命をもたらすという伝説の「生命(いのち)の泉」。その場所を記した地図を持つジャックは、かつて恋仲だった女海賊アンジェリカと再会する。彼女もまた、父親であり黒魔術を操る史上最恐の海賊”黒ひげ”とともに生命の泉を目指していた。
一方、黒ひげに復讐心を抱く元海賊のバルボッサは、英国王に取り入り今では海軍将校。バルボッサ率いる英国海軍の船と、英国王が対抗心を燃やすスペイン海軍もそれぞれ、生命の泉へとかじを切る。泉の魔力を得るために必要とされる聖杯と「人魚の涙」を手に入れ、伝説の泉にたどり着くのは果たして誰か。ジャックとアンジェリカは、波乱に満ちた冒険の旅を共にする中で再び恋に落ちるのか?
過去のシリーズ3作を監督したゴア・バービンスキーからメガホンを引き継いだのは、映画監督デビュー作『シカゴ』(03)でアカデミー賞6部門を受賞したロブ・マーシャル。旧3作ではCGを多用したド派手な海上バトルや異形のモンスターなどケレン味あふれる演出が目立ったが、今作では主要キャラたちの愛憎入り交じる関係を丁寧に描くドラマと、決闘や脱出劇などで身体動作をダイナミックに見せるリアルなアクションが核となっており、大人向けの冒険活劇へと成長した印象だ。シリーズ初となる3D映像も、立体感の強調よりも、自然な没入感を重視した作りになっている。
オーランド・ブルームとともに同シリーズを卒業したキーラ・ナイトレイに代わり、新ヒロインのアンジェリカを演じるのはペネロペ・クルス。ジャックとの真剣勝負をはじめ、男勝りの腕と激しい気性の中にも豊かな愛情を秘めた女海賊役を熱演している。シリーズ常連のバルボッサを演じるジェフリー・ラッシュ(『英国王のスピーチ』公開中)、黒ひげ役のイアン・マクシェーンらベテラン俳優の渋い存在感も味わい深い。
若い宣教師と禁断の恋に落ちる人魚シレーナ役のアストリッド・ベルジェ=フリスベは、カタルーニャ人とフランス系アメリカ人のハーフというエキゾチックな顔立ちで個性を放つ。ただ、海賊と人魚たちの遭遇シーンで最初に登場する人魚タマラ役、ジェマ・ワードの方が日本ではなじみ深いだろう。”ドール顔スーパーモデル”として世界的に人気を集め、日本でも化粧品のコマーシャルに起用された。ジェマのような超絶美女に誘惑されたら、海賊が心を奪われるのも仕方ないというもの。出演シーンこそ短いが、今後さらなる大役を射止めてその魅力をたっぷり披露してもらいたいものだ。
(文=eiga.com編集スタッフ・高森郁哉)
『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命(いのち)の泉』作品情報
<http://eiga.com/movie/54518/>
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