子役ドラマ豊作は「ギャラが安い」から? キッズ系芸能事務所のしたたかな現実
#テレビ #ドラマ #子役
今クールの連続ドラマで、子役の活躍が目立っている。
ママ友同士の嫉妬や意地の張り合いが子どもたちをも巻き込んでいく『名前をなくした女神』(フジテレビ系)、反町隆史演じる父親と白血病の息子の親子愛を描いた『グッドライフ』(同)、天才子役・芦田愛菜主演の『マルモのおきて』(同)、崩壊寸前の家族が犬によって関係を見直していく『犬を飼うということ ~スカイと我が家の180日~』(テレビ朝日系)、小学校が舞台の人気シリーズ『ハガネの女2』(テレビ朝日系)と、ざっとこれだけが挙がる。
「これだけ連ドラに子役が投入されるのは、やはり『ギャラが安い』というのが一番の理由ですよ。ドラマ業界は『相棒』(テレビ朝日系)などのシリーズ物を除けば、『誰を使っても視聴率が取れない』というジリ貧状態が続いています。制作費を節約する上で、子役で画面をにぎやかすというのは理にかなった方法ではありますよね。成年の職業俳優に比べれば、1ケタ違いますからね」(ドラマ制作会社関係者)
では、なぜ子役はそうした”格安”のギャラで使えるのか。そこには、子役事務所のしたたかな戦略があるのだという。あるプロダクションのスタッフは次のように話す。
「キッズ系の事務所やアカデミーの収入源は、99%が子どもの親から徴収するレッスン費用です。経営がうまくいっている事務所は、全国各地にレッスン場を設けていますから、連ドラで子役が活躍すると、次の日には所属事務所に『ウチの子、芸能界に向いてると思うんです』といった電話が全国からかかってきます。今クールはやたらと子役が活躍していますから、これからもっと子役志望者は増えると思いますよ。どの事務所も”連ドラは事務所宣伝の格好の場”と考えていると思います」
事実、とあるプロダクションでは、まず所属時に「宣材写真撮影料」「所属費」「手数料」などが約35万円、「レッスン費」が断続的に月々約7万円、1年ごとに「契約更新料」や新しい宣材写真の「撮影料」が約6万円掛かるという。「たとえ出演料はゼロでも事務所としてはメリットが大きい」(同スタッフ)というのも、うなずける話だ。
連ドラで大人顔負けの演技力を見せ、キラキラと輝く子役たち。それを見ると、親であれば一度は「ウチの子も……」と脳裏をよぎりそうなものだが、天才子役とはそれなりの投資があったからこその完成品。前に挙げたドラマを毎週楽しみにしている親御さんは、目の前の我が子を安易に投影しないよう、注意が必要かも!?
今は天使だけれど。
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