山岳民族に残る「嫁さらい」の実情を追う 『霧の中の子どもたち』と日本の非婚化
「おまえの女房を2年貸せ」と迫った男
2011/05/08 10:00
※画像は『今日、私の妻貸します』/より
茨城県に住む根本又蔵(38)は、同じ村に住む高野とら(42)と不倫の仲となり、夜な夜な関係を続けていた。そして明治41年4月24日の夜、2人がセックスした後で一緒に酒を飲んでいると、そこにとらの夫である高野丑太郎が怒鳴り込んできた。
「貴様、俺の女房に何をするか!」
怒り心頭の丑太郎は、又蔵をボコボコに殴りつけて、とらを連れて帰ってしまった。すると翌日、又蔵が丑太郎の家にやって来てこう迫った。
「実は俺はとらに45円50銭のカネを貸している。とらを連れ戻すのであれば、すぐに貸したこのカネを返してもらおう」
明治41年当時の45円といえば、現在の90万円から100万円程度に相当する。これを聞いた丑太郎は仰天。とらに問いただすと…..
最終更新:2011/05/08 10:00