試練の七番勝負完結! 新生「ももいろクローバーZ」第一週FINALは野音!!
#アイドル #ももいろクローバーZ
4月10日、中野サンプラザホールで行われたコンサート「ももいろクローバー中野サンプラザ大会 ももクロ春の一大事 ~眩しさの中に君がいた~」で早見あかりが脱退、グループの改名を発表したももいろクローバーZ。休む間もなく、翌11日からは東京キネマ倶楽部にてトークバトル「『ももクロChan』Presents ももクロZ 試練の七番勝負」を繰り広げてきた。ウイークデー5日間は有野晋哉(よゐこ)、金子哲雄&田中秀臣、デーブ・スペクター、武藤敬司、吉田豪がゲストとして登場した。
そして週末ヒロインらしく土日はハコを替え、DUO MUSIC EXCHANGEと日比谷野外大音楽堂への出演を果たした。
16日の渋谷DUOはゲストとテーマを伏せたまま開演したが、”アニキ”こと水木一郎を迎えての「ももクロZ vs アニソン」だと知れるや、会場を埋め尽くしたももクロZファンは大興奮! 世代的にツボだったり、二次元にも親和性が高いファンに歓迎され、アニキもご満悦のようだった。そもそも、10日のコンサートで「ゼェーエット!」と改名のアナウンスを叫んだのもアニキだっただけに、この日は名付け親という立場で「Z」を温かく見守っていた。
「洋楽に憧れた自分が日本語のアニメソングで世界に受け入れられた」と語る一方で、「現地の言葉で歌うと人気が出る」とも明かし、メンバー5人から進出したい海外拠点を聞き出すなど、トークを自在に操った。
さらに司会進行を務めた南海キャンディーズ・山里亮太から「アニソンひと筋に40年間やってこられた秘訣を」と話を振られると、バイクのエンジン音に例えたり、「(お腹から口までを)筒のように!」などと解説したりしながら、最低音の地声から最高音のファルセットまでを滑らかに発声するボイストレーニングを熱血指導。さらに「ためて吐く」呼吸法を駆使しつつ、勢いよく破裂音をかますパートもあり、アニキの決め台詞「Z(ゼェーエット!)」をももクロZメンバーに習得させた。この甲斐あって、「ももクロZ」の決めポーズも無事完成。アニキのZ魂を継承し、大盛り上がりのままステージは終了……しないのがサプライズ尽くしのももクロZイベント。
メンバーに内緒でコトが進んでいた、7月6日の1コインシングル2タイトル同時発売、7月27日のディスク化されていない、ももいろクローバー時代の楽曲も収録する1stアルバム発売決定の知らせが発表された。
この発表に際し、佐々木彩夏は「(1コインシングルは)私たちが3カ年計画でやりたかったものなんです。一週間に何枚も出すのに憧れていたのに、こんなに早く願いが叶っちゃっていんですか」と喜んだ。
また5月20日(金)名古屋、5月29日(日)札幌、6月12日(日)大阪、6月19日(日)福岡、7月3日(日)東京を巡る全国5カ所のZeppツアーも開催が決定した。
北海道の海産物を楽しみにしていたことを暴露され苦笑しつつも、ミライボウルツアーで回れなかった札幌と福岡でのライブ開催を喜んだのが百田夏菜子。大阪や名古屋のファンにもまた会えるのでうれしいとも言っていた。
本格的な再起動が決まり、勢いづいたももクロZ。17日には、リリー・フランキー主催のロックイベント「ザンジバルナイト in 野音 2011」に出演。ももクロZはこのステージを勝手に「試練の七番勝負」のFINALにカウントし、「ももクロZ vs ロック」をテーマに戦った。
後半に登場する斉藤和義、難波章浩-AKIHIRO NAMBA-、渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET/THE ZOOT16)らがメッセージ色の強いシリアスな発信をすることが予想される中、ゾノネム、神聖かまってちゃん、ウクレレえいじの後を受けてももクロZが登場すると、意外な歓声。ピンク色のシャツを来たももクロファンが大挙集結していたのだ。
この舞台でいかにしてロックでパンクな姿勢を示せるかが重要だったが、さすがはももクロZ。まずは「ロックファンのみなさん、目を覚ましてください!」とあおると、「ももいろクローバー~~~~~~ゼェーエット!」と、前日アニキの手を借りて完成したばかりの決め台詞と決めポーズで大きなアピール。この時点で場内は騒然。さらに「今日はロックイベントということで私たちのことを知らない方もたっくさんいると思うんですが、そんなみなさんのハートにもしっかり届くようなライブができるように、私たちも全力で、が・ん・ば・るゼェーエット!」とダメ押しする。しかし、前説はそれだけでは終わらない。
ツツーと滑る床を確かめるや、MC担当の佐々木彩夏が「床がすごく滑るんです。私たち全力のライブがしたいし、みなさんのハートに届くライブがしっかりしたいと思うので~」と思わせぶりに告げると、メンバー全員がブーツを次々に脱ぐと、ステージ前に投げ捨て、裸足になった! もはや「ちょっぴりセクシー」の5倍増し状態である。
出演時間はわずか20分。「HMV 2 THE MAN」同様にハードチューンをノンストップに踊り続けるガチンコな構成で、「ピンキージョーンズ」「ココ☆ナツ」「Chai Maxx」「行くぜっ!怪盗少女」の4曲を熱演した。
後続の出演者が「感動しました……」と絶賛するほどの全力プレー。
「ロックファンのみなさん、私たち、ロックできていましたかー!?」「みなさんの心に届くようなライブができていましたかー!?」「みなさん、私たちは合格ですかー!?」。その後説のすべてに、こだまのような歓声が返ってきた。オーディエンスの気質がアイドルのももクロZに温かかったことも事実だが、ジャンルの壁を超越する全力ぶりがあらためて証明されたとも言える。
アイドルの枠を拡げ、越境していくももクロZの戦いはまだ始まったばかりだ。
(取材・文=後藤 勝)
もはや伝説。
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