震災のドタバタで政権交代を! 小沢一郎氏がネット番組で怪気炎?
#政治 #民主党 #小沢一郎
震災直後に表舞台から姿を消し、ネット上では鳩山由紀夫元総理とともに”透明人間になった”とまで評されていた民主党元代表の小沢一郎氏が、最近になって現政権への批判を徐々に強めている。
4月16日に都内で開催された討論会イベント「小沢一郎元民主党代表vsフツーの市民~『東日本大震災』と『福島原発大事故』、第三の建国に向け二つの国難にどのように立ち向かうか?~」では、「(政府がこれまでのやり方を)転換して、思い切った政策を決断するならいいが、そうでない場合は政治家としてどうすべきか考えなければならない時期だ」として、菅直人総理の退陣を暗に示唆するなど、現政権に対する不満を約1時間にわたって述べた。
同イベントは、「一般市民が政治家と政策や日本の現状について直接語り合うことで、日本のあるべき姿を真摯に考えていこう」(イベントのプレスリリースより)という目的の下に、市民団体「ネットメディアと主権在民を考える会」の主催で開催。同じく市民団体「小沢一郎議員を支援する会」の世話人を務める山崎康彦氏が進行役となり、主婦や会社員など5名の市民と小沢氏との座談会形式で進められた。また、座談会の模様はニコニコ生放送とUstreamでライブ配信された。小沢氏はこの中で、「避難区域を同心円で分けているが、あの方法も実態と違っている」「政府は事実をしっかりと公表していませんよ」「そもそも、日本にはプルトニウムを計測する機器がないんです」などと、多方面(?)から政府批判を展開。「いずれにしても、今の状況を続けることは許されない」「将来を見据えたリーダーが今の日本には必要」「このままでは大変だと分かっていながら何もせず、傍観しているのでは、日本が後世の歴史家の批判に堪えられない」として、自らも積極的に行動に移すとの可能性を示した。
もっとも、この様子をニコニコ生放送で見ていたというあるベテラン政治記者は、具体性を欠いた表現に終始した小沢氏にややあきれ顔だ。
「言っていることが曖昧で、具体的な政策や見解は皆無でしたね。原発事故解決の方法を尋ねられても『私は技術者ではないから』の繰り返し。自ら与党の中枢にいた責任にも言及していません。この期に及んで日本を良くしたいとか、日本の若者のデモがどうだとか、そんな抽象的な話を聞きたい視聴者はいないはず。小沢さんは最近、大手メディアを嫌ってネットを積極的に活用していますが、あれでは何を誰に伝えたかったのかよく分かりません」
案の定、ニコニコ生放送の書き込みには「話がそれてるよ」「抽象論を語ってる場合か」などと厳しい意見が続き、進行役の山崎氏が「今、アクセス(閲覧者数)いくつ? 6万?」と発言した直後には「アクセスだけ増えればいいのかよ!」といった辛らつなコメントも見受けられた。先の記者が言う。
「ネットユーザーは今、かなり原子力の知識をネットや本から仕入れて学者化しています。反面、小沢さんが今回の原発対策において何ら具体策を持ち合わせていないという事実が、図らずも今回の配信で露呈した形になりましたね。『結局は政局かよ』と失望した人も多いでしょう」
いみじくも、主催団体のプレスリリースには「なにぶん素人がやることなのでいろいろ失敗もあるかもしれませんが、どうぞ温かく見守って下さい」との記載がある通り、初めて代議士と対面した一般市民に「ツッコミが足りない!」と責めるのは酷だとの声もネット上ではちらほら。むしろこうした試みを実行し、今後の可能性につなげた点を評価する声も少なくない。なにより、プレゼン力は政治家として重要な能力の一つ。意味のあるメッセージを伝え切れなかったとするならば、「市民団体より小沢さん本人の責任でしょう」(前出の記者)との見方が妥当のようだ。
(文=浮島さとし)
今こそ、じゃないの?
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事