続報!「野村総研強制わいせつ事件」で内部リークが続出!
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当サイトが昨年8月報じた、いわゆる「野村総研強制わいせつ事件」が新たな広がりを見せている。事件詳細は前回の記事(https://www.cyzo.com/2010/08/post_5334.html)をご覧いただくとして、概要は以下の通り。
野村総研の上海支社副総経理(日本の副支社長に相当)であるY田氏が、取引先の別会社の女性営業担当者を「業務上の打ち合わせ」であるかのように誘い出し、女性の家に上がりこみ、抱きつき、押し倒してキスを迫るなどの強制わいせつ行為をした事件。女性は事件後に退社しているが、Y田氏はいまだ何の処分も受けてない。Y田氏の勤務先である野村総研は「当人同士で行き違いがあったことは非常に残念です」(広報部)と他人事だ。
ところが、8月にこの記事が出たことをきっかけに、記事を読んだという「同僚」や「関連企業勤務」を名乗る人間から数件の内部リークが寄せられている。被害者側の市民団体(「野村総合研究所のわいせつ、セクハラ被害者を救う会」=以下「救う会」)の一人は次のように言う。
「リークの内容はどれも、上海におけるY田氏の買春行為など、明らかな違法行為を告発するものばかり。あきれるしかありません」
「救う会」によれば、主なリーク内容は以下の通り。
・Y田氏は上海のカラオケ店で買春行為をしている。
・2009年10月と、10年1月にマカオで集団買春行為を行った。
・野村総研の社員でありながら上海市長寧区の日本料理屋に出資し、喫茶店の営業ライセンスしかない同店舗において飲食業を行わせている。
さらに最近になり、取材陣に対し「Y田氏と近い立場」を名乗る複数の人物から生々しい告発も寄せられている。以下は、そのうちの一人(上海在住の30代男性)から得た証言である。
「記事を見て、『まさか』というよりは『やっぱり』という感じ。女癖が最悪なことで有名でしたからね。Y田さんがミスコン出場者の中国人女子大生を自分の旅行に同伴させていたと(前回の記事に)書かれてましたけど、あの話はこっち(上海)では結構有名ですよ。『うちはミスコンのスポンサー様だ』とか、『上海の子は金で簡単に落とせる』とか、自慢げに言いふらしていました。さすがにみんなドン引きしてましたけど。あと、09年に日本人の女の子も上海に呼ばれてミスコンに出場したんですが、その時は女の子に『おめえらAV嬢と変わんねえだろ』と暴言を吐いてひんしゅくをかってましたね」
「救う会」はこれらの事実関係を確認するために、2010年11月12日付で野村総研本社およびY田氏が弁護を委託している「銀座東法律事務所」(東京都)へ「照会確認」をぶつけたが、野村総研は11年3月31日現在まで無回答。一方のY田氏側からは担当弁護士を通して「事実経緯に異議がある」との回答があったものの、異議の具体的な内容説明につていはいまだ説明がない。それどころか担当弁護士のM川氏は、同じ「銀座東法律事務所」に所属する弁護士6名と共同で署名、捺印した文書を被害者女性の代理人へ内容証明で送付。文面の趣旨は「交渉は野村総研でなく当法律事務所へ連絡せよ」というものだった。
これに対し「救う会」の一人が意図をM川弁護士へ電話で問い合わせたところ、M川氏はY田氏の代理弁護士でありながら「事件の詳細を把握していないので対応できない」と回答。さらに取材陣が後日、この点をM川弁護士に直接確認するため電話で問い合わせると、同法律事務所からは「M川は退職しましたので代理人も辞任しています」「もう当事務所とは一切関係がありません」との答えが返ってきた。
救う会の一人があきれながら言う。
「代理人である弁護士が事件の詳細を知らないから対応できないというのだから、話になりません。しかも、そんな状態で意図のよくわからない内容証明を、法律に素人の被害者に送りつける威圧行為も大きな問題です。さらにその直後に退職したという。事務所内の混乱ぶりがうかがい知れます。この法律事務所はこれ以外にも不審な対応が目立つので、懲戒請求を検討しているところです」
また、前出の証言者は、今回の被害者以外にも、泣き寝入りしている女性は上海に数多くいるという。
「実はまったく別の女性が、最近までブログにそのことをアップしていたんです。やはり同じように酒を飲まされ、意識を失っているうちにY田さんに性行為をされてしまったと書かれていました。『副総経理(Y田氏の役職)は頭がおかしい!』とコメントされてましたが、今は削除されてます。Y田氏の行為が日常的だったと考えるのが自然でしょうね」
別の証言者(上海在住の日本人男性)も「会社名を絶対に出さないでほしい」との条件で次のようにコメントしてくれた。
「Y田さんは上海から日本へ戻っているみたいですね。最低でも2年はこちら(上海)にいると聞いてたんで、予定よりかなり早い。今回の事件が少しは関係してるんじゃないですか? ただ、野村総研は懲戒処分や降格などの厳しい処分はしないと思いますよ。そういう会社なんで(笑)。本人も武勇伝くらいの認識でしょう」
また、事件発覚当初の10年9月16日、被害者の代理人が野村総研本社を訪れて事実関係を問いただした際、「人事部のT沢部長らが、何度もチッと舌打ちをするなどの横柄な対応をした」(救う会)という録音記録を一部始終聞いてもらったところ、苦笑交じりに次のように感想を述べてくれた。
「だから、そういう会社なんですって(笑)。人事部も『ほとぼりが冷めるまで静かにしてよね」くらいのノリでしょう」
この事態を当の野村総研本社はどう受け止めているのか。昨年8月のサイゾーからの問い合わせには、広報部の女性担当者が「お世話になりますぅ」「えーと、これは記事に出る感じですかぁ?」「うーん、Y田は幹部とまでは言えるかどうか~」と、実にハイテンションな応対をしてくれたが、あれから半年が経過した今、認識に変化は見られるのだろうか。電話で問い合わせてみたところ、以下の回答が返ってきた。
「現在、担当弁護士と相談しながら対応を検討しています」(広報部)
前回(昨年8月)質問した時は、あくまで「当人同士の個人的な問題」との認識だったはずだが、半年が経過してさすがに社としての対応を取り始めたということなのだろうか。
「いえ、それも含めて検討しているということです」
つまり、まだ何もしていないということのようだ。
(文=浮島さとし)
そういう会社。
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