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大人が読んでも面白い! 韓国発『科学漫画サバイバルシリーズ』がアツい!?

suvive.jpgシリーズ最新号『人体のサバイバル3』
(朝日新聞出版)

 誰もが子どものころに一度は読んだことがあるであろう、学習漫画。一般的には、伝記モノや歴史モノなどのイメージが強いが、今、少し毛色の変わったジャンルが人気を集めているという。

 それが、『科学漫画サバイバルシリーズ』(朝日新聞出版)だ。『無人島のサバイバル』、『アマゾンのサバイバル』、『火山のサバイバル』など、さまざまな状況下で生き残るための科学知識が身に付けられる学習漫画で、現在までに約30冊が刊行されている。


 このシリーズは韓国の教育書専門の出版社「ミレエヌ」が出版しているもので、韓国国内をはじめ、中国や台湾、タイなどでも翻訳版が大ヒット。「中央日報」によると、2008年に日本で翻訳版が発売されて以来、累計販売部数は50万部を突破している。実は、日本の出版市場で学習漫画がここまでの部数を記録したのは初めてのこと。さらに、漫画市場においてもこれまで韓国漫画が実績を挙げた例はなく、これもまた異例。

 文、イラストともタイトルごとに異なるのだが、基本となるストーリー構成はパターン化されており、やんちゃな少年と頭脳明晰だが少し気が強い女の子、そしてサバイバル知識に長けた少年(もしくは父親や博士)の3人組が、それぞれのテーマに挑む。

 例えば『火山のサバイバル』では、フィリピンへ火山探査旅行に出掛けた3人が乗った飛行機がジャングルに墜落。硫黄が立ち込め、泉が沸き立つ密林から脱出する途中、火山が大噴火を起こす。絶体絶命の状況から逃げ延びるまでを描いたストーリーだ。噴火の仕組みと現象、火山の種類、地球の構造、マグマの神秘などを分かりやすく説明するだけでなく、竹筒を使った仕掛け網の作り方や干物の作り方、薪を使った火のおこし方など、実際にアウトドアで使えそうなサバイバル術も伝授。オールカラーというぜいたくな作りに加え、ミニコラムも充実している。学習色が強い日本の学習漫画とは違い、ストーリーにはさまざまな伏線が張られており、エンタテインメント的な側面も強い。

 紀伊國屋書店新宿南店の学参書担当によると、「発売された08年当時からコンスタントに売れているので、うちでは常時、コーナーを作っています。特に人気が高いのは『恐竜世界のサバイバル』ですね。このシリーズが出た後、学研から『サバイバルシリーズ』と同じ執筆、イラスト陣で『チャビの世界大冒険』という、地理や歴史、文化をテーマにした類似のシリーズが出ましたが、こちらの売り上げはイマイチですね。やっぱり『科学』というテーマの方が、子どもたちの好奇心をくすぐるのでしょうか」。

 今月21日には、東日本大震災の影響を受け、このシリーズの『地震のサバイバル』がAmazonの児童学習分野で1位になったことが、出版元のミレエヌから発表された。子どもが地震や災害に対する正しい知識を持つ上で、とても役立つ教材のひとつとして注目を集めているようだ。
  
 子どものころに夢中になったテーマがたくさん詰まったこのシリーズ。子ども向けとはいえ、大人が読んでも読みごたえがあり、あのころの懐かしさがこみ上げてくることだろう。「なにをいまさら……」とひねくれず、ぜひ読んでみることをお勧めしたい。学ぶのに遅いことなんてないですよ? 
(文=編集部)

人体のサバイバル 3

どこでもサバイバルしちゃいます!

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最終更新:2013/09/17 21:22
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