「得をしたのはワイドショーだけ」京大カンニング騒動 受験生の逮捕は”生贄”か
#事件
カンニング事件が急速に事態の終息に向かっている。
京大などで入試問題が試験中にインターネットの質問掲示板に投稿された事件で、京都府警は犯行を男子予備校生の単独のものと結論付けた。
当初は外部協力者など共犯者がいる複数犯説が有力視され、そのため各メディアでも続報に注目が集まったが、予備校生は試験中、股の間に挟んだ携帯電話で猛スピード操作による犯行だったことを供述。捜査上でも通信記録の分析から単独犯との見方が固められた。
世間を大きく騒がせた史上最大のカンニング事件が予想外の単独犯に終わったことには、被害者である大学関係者が胸を撫で下ろす。
「共犯者がいたら騒ぎは続いたでしょう。正直、これ以上の騒ぎにしたくなかったので良かった」
同関係者は疲れた表情でこう話すのは「カンニングぐらいで未成年の少年を逮捕までさせるのは教育機関としてどうなのか……という批判がかなり集まっていたから」だという。
こうした空気を読んだか、同様の被害に遭った同志社大は、被害届の提出を見送った。同大の広報課も「未成年の犯行なので」と予備校生への気遣いを理由とした。
しかし、別の大学関係者からは「事態の解明が中途半端ではないか」という声も上がっている。
「ネットで質問されたものに返答した”回答”とそっくりの答えを答案用紙に記入した学生が他にもいたと聞いています。あの予備校生と協力していたとは思えませんが、カンニング犯が他にもいた可能性がある以上、もっと調査すべき」(同関係者)
つまり、投稿はしなかったが回答を携帯電話で見ただけの受験者がいた形跡があるということか。
「閲覧だけなら他にもあります。ある受験生は”実は自分も携帯電話でカンニングした”と名乗り出ているんです。ネット検索して調べてしまったが、後でそれがバレて騒ぎになったら怖いので…と申し出たそうです」(同)
ただ、逮捕された予備校生の場合、ネットに投稿したことによる偽計業務妨害容疑に該当したが、閲覧だけのカンニングでは刑法に該当するようなものはない。
「刑事事件にしろというのではなく、同じカンニングをしても差が出るのは不公平で、今後の対策を取るためにも何をどうやったかもっと調べるべきだと思います」と同関係者。
受験の不正は本来、大学が自ら取り締まるだけのものであるが、世間の騒ぎに乗じて刑事事件となったのは、見方によっては逮捕少年だけが生贄になった形とも受け取れる。
問題が起きた京大の学生に話を聞くと「大学のイメージが悪くなっただけで、得したのはワイドショーだけ」と不満そうに答えていた。
結局のところ、世間を騒がせるほどのカンニングだったから逮捕したが、捕まえてみれば大した事件ではなかった……ということなのだろうか。
(文=鈴木雅久)
茂木さんのブチギレぶりはちょい異常。
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