トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > カルチャー > 本・マンガ  > 携帯デザインの未来と約25年の移り変わりを写真で見る!『ケータイのデザイン』

携帯デザインの未来と約25年の移り変わりを写真で見る!『ケータイのデザイン』

mobile.jpg『ケータイのデザイン』(アスペクト)

 現代人には欠かせない、日々進化し続ける携帯電話。

 ほんの15年前までほとんどの人が持っていなかったのに、今では1日手放すだけでも不安になってしまう。個人的な話をすると、現在26歳の私は、ちょうどポケベルから携帯に移った世代である。

 1996年、時はアムラー全盛期。街にはミニスカートに厚底、ヘソ出しルックの若い女性があふれ、茶髪にルーズソックスでキメた”コギャル”が注目され始めた時期だった。愛知県の田舎で暮らしていた当時小学5年生の私は、テレビに映る渋谷の女子高生たちを見て、へーとか、ほーとか言いながら、その流行を知った。その彼女たちが欠かさず持っていたもの、それがポケベルだった。公衆電話で番号を押して使うらしいが、どうしたら文字になって送られるのか、仕組みがよく分からなかった。当然、ポケベルを持っている友達などひとりもおらず、確かめようもなかった。

 97年になると、PHS、いわゆるピッチが急激に流行り出す。友達のひとりに連絡用で親に持たされる子が現れ、「お~っ、ハイテクぅ」とみんなで大騒ぎしたものだ。

 98年頃には、携帯を持つ人は急激に増えていた。けれど、田舎の中学生で携帯電話を持っている子などおらず、おそらくわたしたちが、中学生で携帯を持たずに過ごした、ギリギリの世代ではないだろうかと思う。高校生になると、クラスのほぼ全員が持つようになっていた。今では当たり前のカメラ機能も付いていなかったし、絵文字のやりとりもメーカーによってうまくいかなかった気がする。けれど、どんどん新しい機能を備えた機種が発売され、二つ折りが登場したり、カラーバリエーションが増えるなど、デザイン的にも進化を遂げた。

 一般的な携帯の歴史を振り返ると、1985年にまでさかのぼる。初めて持ち運びできる電話として登場した機種は、NTTから発売された「ショルダーフォン」。肩にかついで使用するという、今では考えられないほど巨大なサイズで、重さはなんと約3kgだった。それが、よくもこんなに小さく、多機能になったと思う。

 いろいろと個人の思い出を語りすぎたが、そんな時代から現在、そして未来へ至るまで、携帯デザインの変遷をスタイリッシュな写真で見せている本が、この『ケータイのデザイン』(アスペクト)。かつての懐かしい携帯を始め、未発表でひょっとしたらこれから発売されるかもしれない携帯デザインなど、約110個が並んでいる。その中には、レザーやヒノキ素材の携帯、真四角のコンパクト携帯、アクセサリーとして身につけられる携帯など、規定概念にとらわれないデザインばかり。

 昨今、圧倒的な支持を集める、パソコンと同等の機能を持つスマートフォンユーザーがグングン増加し、携帯はもはやただ単純に会話やメールをするためだけのツールではなくなってきている。今後どう変化していくか楽しみだ。
(文=上浦未来)

ケータイのデザイン

こんなにあるんです。

amazon_associate_logo.jpg

【関連記事】
忍者の祖は徐福!? 忍者の技と秘密、その実態を記した虎の巻『忍術教本』
自己破産の正しい作法とは? 消費者金融の実態を描いた『仮面の消費者金融』
会話はつかみで9割が決まる 元祖爆笑王の『3秒で「場をつかむ」技術』

最終更新:2011/02/15 21:00
ページ上部へ戻る

配給映画