【アジアカップ現地レポ】イスラム文化体験! ”水タバコ”でサッカー観戦
#サッカー #アジアカップ
アジアカップに参加中のサッカー日本代表の取材で、中東カタールのドーハに来ている。
注目のザック・ジャパンは周知のとおり、初戦(1月9日)で格下のヨルダンを相手に、敗戦寸前のところまで追い詰められたが、なんとか土壇場のゴールで引き分けに持ち込み、第2戦以降に決勝トーナメント進出の望みをつないだ。
とはいえ、ここでは試合の経過は置いておいて、現地ならではの情報をご紹介したい。
イスラムの国、カタールではもちろん飲酒は禁止されているから、外国人と言えども高級ホテルか高級レストランへ行かなければ、ビールでさえ口にすることはできない。日本では毎日の晩酌を欠かさない筆者だが、現地入りから5日、いまのところ一切アルコールを口にできていない。
では、この国の大人たちは酒も飲まずにどのように”長い夜”を過ごしているのだろうか。12日は地元カタールの試合が組まれていたが、急遽キャンセルし、街で見つけたスポーツバーに出掛けてみた。
店に入ると、(まったくスポーツに似つかわしくない)ディスダーシャという白い民族衣装を着た野郎がゆったりとソファーに腰かけ、何やらプカプカと煙をふかしながら、テレビの試合にかぶりついていた。席に付き、カフェラテを注文すると、定員が「シーシャ(Shisha)はどうかと訊ねてきた」。シーシャ? どうやらこれがプカプカふかす”水タバコ”らしい。値段は25リアル(約700円)で、ストロベリーやマンゴー、アップル、ミントなどの香りがあるという。
注文すると、すぐに高さ1メートル近くもある、ボトルに長いトングの付いた物体が運ばれてきた。上部にはアルミホイルの皿があり、そのうえに火の付いた炭を乗せ、セッティングしてくれた。
見よう見まねでふかしてみる。通常のタバコに比べるとマイルドで香りも楽しめるではないか。アラブ人に言わせれば、男女ともに大好きで、社交の場に”水タバコ”は欠かせないという。
それにしても、この出で立ちでチャンスやピンチになると声を上げて、大きなアクションを起こすから面白い。彼らにしてみれば、酒の代わりということか。2時間近くやっていると筆者も少し頭がクラクラしてきたので、退散することに。何か悪いモノでも入っていたのだろうか。
スタジアムからバーでのテレビ観戦に切り替えたものの、そこはなかなかの盛り上がりを見せていた。異文化に触れるという意味では、記者席での取材以上に収穫があったと言えるかもしれない。
(取材・文=栗原正夫)
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