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海老蔵事件でイメージ急落の歌舞伎界を苦労人・坂東玉三郎が救う!?

『坂東玉三郎 すべては舞台の美のために』
(小学館)

 東京のル テアトル銀座で「坂東玉三郎特別公演」が元旦から公演されているが、梨園関係者から「玉三郎は歌舞伎界の救世主」だと賞賛する声が挙がっている。

「海老蔵の事件で、歌舞伎界のイメージは大幅にダウンした。今回の代替公演は集客が心配されましたが、チケットは即日、完売。劇場は熱気に包まれている。玉三郎は歌舞伎界を救いましたよ」(梨園関係者)

 殴打事件で無期限謹慎中の海老蔵に代わって、玉三郎が正月の公演を買って出た。

「正月というのは名門の歌舞伎役者に占領されて、玉三郎は出る幕がなかったんですが、松竹は客を呼べるということで、急遽、玉三郎に代替公演をお願いした。梨園出身ではない玉三郎が、名門の馬鹿息子が起こした事件の尻拭いをするとはあまりにも皮肉な話ですよ」(歌舞伎関係者)

 玉三郎は東京の料亭の息子として生まれたが、幼い頃に小児麻痺を患い、後遺症のリハビリのために舞踏を習い始めた。その縁で、14代目守田勘弥の部屋子になって歌舞伎界入り。その後、勘弥の養子になって、5代目坂東玉三郎を襲名した。

「玉三郎は女形としては、170センチ以上ある長身ということもあって、芸風や活動方針を巡って、昭和歌舞伎の大役者と言われていた六代目中村歌右衛門との確執が長く続いたんです。その後、歌右衛門とは和解しましたが、ここまで来るには計り知れない苦労があったんです」(演芸ライター)

 名門、成田屋の息子として生まれ、勝手気ままに生きてきた海老蔵とは正反対だ。

「正月公演を名門に優先してきた松竹も、歌舞伎界のダメージを払拭してくれた玉三郎には頭が上がらないでしょうね」(梨園関係者)

 これを機に、歌舞伎界の古き体質を改善したほうがいいかもしれない。

坂東玉三郎 すべては舞台の美のために

海老蔵バブル!

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最終更新:2011/01/10 08:00
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