ハゲ、皮下脂肪、加齢臭…… 男だってアンチエイジングしたい!『男の科学くん』
#本
世のアンチエイジングと言えば、女性向けのものがほとんどだ。だが、男だって、いつまでも若く美しくありたいに決まっている。枯れ葉のごとく落ちゆく頭髪に、加齢臭、髪の毛の量とは反比例して年々蓄積されていく下腹部の脂肪、下半身に至っては思春期の活発具合はどこへやら……。こんなエイジングは誰だって食い止めたいはず。「※ただしイケメンに限る」といったネットスラングが流行るように、見た目は素敵であるに越したことはないのだ。筆者は女だが、もしも願いが叶うなら未来の旦那は、髪はフサフサ、下っ腹はスリムであってほしい。
そんな男性陣が避けて通れない悩みに付け込むかのように、巷に溢れ返っている育毛剤やサプリメント、謎の機械や薬品。「怪しくて試せない」、「効く保証がない」、「体に悪影響が出たら嫌だ」、多くの場合、勇気がなくて手を出せないであろうこれらを、サイエンスライター・川口友万氏が世の男性を代表して体験し、『飛び込めっ! 男の科学くん』(ぶんか社)の中で、効果のほどをレポートしている。いわば、世界初の”アンチエイジングブック”といったところ。
ちなみに、著者の川口氏(44歳)は、額はM字に絶賛後退中、青春時代は途方もないニキビの量に悩まされた脂性肌、腹回りはご想像の通り、といかにも男性ホルモンが多そうな中年男性。”アンチエイジングブック”の実験体になるに充分なスペックを兼ね備えている。25歳にしてすでに鼻毛に白髪が生えていたという川口氏、まえがきで「モテたいから髪を気にし、下半身で悩む」と豪語し、意気込みはバッチリだ。
本書の中で試されているアンチエイジングは実に26種類。頭髪ケアに、ダイエット、お肌のピーリング、水虫治療、消臭、下半身に効くマムシ酒、あらゆるストレスケア等々、これだけやればさぞかしピチピチに若返ったことだろう。川口氏に直撃してみたところ、第一章をたっぷり使って、飲む発毛剤・塗る発毛剤・自毛植毛・カツラと隅々まで試した頭髪に関しては、
「髪はおかげさまで、ビッシリ、フサフサになったよ」
わざわざてっぺんを丸刈りに。
その姿、落ち武者のごとし。
と、ニンマリ。
また、一番効いたとイチオシするのは、コエンザイムQ10。
「コエンザイムQ10が入ってるイビキを止めるサプリメントは本当に効いた。信者になるほど衝撃を受けたよ。僕はイビキが本当にひどいらしくて(寝てるから自分では分からないんだけど)、朝起きると嫁が寝室にいなくて、居間のソファで寝てるのよ。あまりのうるささに眠れない、って。でも、サプリメントのおかげでイビキも止まって、離婚の危機を脱したよ。イビキが原因で離婚だなんて、マヌケだもんな(笑)」
さらに川口氏は、
「アミノ酸で疲れ知らず、マムシ酒でいつでも元気、水虫は完治して、腰痛もなくなった。こんなに効果があって、この本なんとたったの500円だからね!」
と続ける。
ワンコインから始めるアンチエイジングブック、なるほどなかなかどうしてキャッチーだが、本の中で紹介されているアンチエイジング費用は別途かかるので、あしからず……。
(取材・文=朝井麻由美)
●『飛び込めっ!男の科学くん』
<http://www.amazon.co.jp/dp/482114302X>
男のX FILE。
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