「Jポップも見習え!?」地道な営業、タニマチ確保――見直される演歌ビジネス
#音楽 #演歌
CDパッケージからライブの時代へ――深刻化するCDの売り上げ不振を受け、音楽業界ではそうした言葉が挨拶代わりに交わされているという。実際、各レコード会社も以前のパッケージ偏重を改め、ライブやグッズ販売など多角的な収入源を確保する経営方針へと転じている。そんな中、見直されているのが演歌歌手の活動スタイルだ。
「15年前には”21世紀に入ったら絶滅する”と言われた演歌ですが、現在でも氷川きよしを頂点に人気は根強く、中堅どころでもJポップ系の歌手よりもずっと安定した収入を得ています。その理由は、数十年かけて築き上げられた演歌界独特の営業スタイル。演歌歌手はコンサート活動の合間にも、小さなステージ出演を重ね、全国に張り巡らされた後援会組織を通じて確実な集客を図っている。大きなヒットを出せなくても、そうした営業収入があれば十分にやっていけます」(レコード会社関係者)
これを見習ってか、Jポップ系の歌手・バンドもコンサート活動を重視する一方、ファンクラブ会員の特典を増やすなどして、固定客の確保に乗り出している。しかし、演歌界のように独自の興行ルートをもたないJポップ界では、「コンサートをたくさんやっても利益が上がらない場合が多い」(前出の関係者)といい、収益化が大きな課題となっているようだ。
また、演歌歌手の多くは、タニマチと呼ばれる有力後援者の後ろ盾を持っている。なかには大物女性歌手Sのように、かつてタニマチとの親密交際がウワサされたケースもあるが、同様のタニマチ作りはJポップ界にも急速に広がっているという。
「CDセールスが数万枚程度の歌手では、作詞作曲をやっていなければ印税も少なく、生活していくのがやっとの収入しかない。そんな中、派手な生活を送りたい女性歌手には、金銭的な援助をしてくれる”スポンサー”を見つけて公私にわたって付き合う人が増えているんです。たとえば、セクシーなビジュアルが話題のSは大物業界人の”オンナ”として有名。売れていないにも関わらず、贅沢三昧の生活を送ってますからね」(マネジメント関係者)
CDが売れない中、Jポップ界は20世紀型の芸能ビジネスに先祖返りしつつあるのかもしれない。
(文=柴田勇気)
日本のソウルミュージック。
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