アキバ系コスプレ×原宿系オシャレファッション=「ネオ・コス展」ってなんだ!?
#ファッション #イベント #萌え #アキバ
「秋葉原と原宿・渋谷を繋ぐ懸け橋になりたい――」
そんな高らかな理想を掲げたイベントが、東京・ラフォーレ原宿で開催中だ。
秋葉原を中心としたコスプレスタイルと、渋谷・原宿系のストリートファッションのスタイルをミックスさせた新しいファッションスタイルを「ネオ・コス」と命名、「ネオ・コス展 FASHION×COSPLAY EXHIBITION 2010」と銘打ち、このネオ・コスをアピールしていこうというこのイベント、主催するのは、東京都心部を中心に展開する個性派女子向けファッションフリーペーパー「MIG」だ。
開催初日の10月5日には、ラフォーレ原宿でオープニング・ナイトパーティーを開催、秋葉原のストリートで活動するアーティストによる「ライブペイント」も行われると聞きつけ、早速現場へ向かった。
開始前からラフォーレ原宿入り口前は、アート系男子からロリータファッションのギャル、さらにはサラリーマンや秋葉系オタクまでが混在する人種のサラダボウル状態。20時半のラフォーレ原宿閉店と共に入場が開始された途端、会場正面に設置された、初音ミクのぬいぐるみが飾られた巨大オブジェには、早くも人だかりが!
「ファッション×コスプレ」をテーマに、若手アーティストによるアート作品や服飾・アクセサリーなども展示販売され、ますますごった返す店内に、ひときわ目立つファッションの女の子を発見。白を基調としたセーラー服のスカート丈はやたら短く、よく見ると……スケスケじゃないですか!?
――あ、あなたは誰なんですか?
「秋葉原にある萌え系LIVE&BAR『ディアステージ』に所属するアイドル・夢眠ねむです!」
――ちょっとその衣装、エロすぎないですか?
「女性ファッション誌や著名アーティストへの衣装提供でも有名なデザイナー・神田恵介さんとの共同プロジェクト『初恋てろりすと』のリーダー役なんです。テロリストなので、狙った獲物は逃さない、あえて透けていくぞ、みたいな感じです!(笑)」
――今回の「ネオ・コス展」にかける意気込みを。
「もともと、渋谷とか原宿のファッションも秋葉原も両方大好きなんですけど、今までこの2つの間には、どうしても埋められない溝があったと思うんです。でもここ数年、ハイブランドがアニメのキャラをデザインに使ったりするようになって。逆に秋葉原でも、私が好きな原宿っぽいブランドの服を着ていくと、今までは『何その服?』って言われてたのが、最近は『それどこの服?』って聞かれるようになったり。そうやってこの2つの関係がギュッと近くなって、とうとう原宿の中心でこういうイベントまで開催されて、感動です!」
――な、なるほど。
「あと、私の初のソロシングル『魔法少女☆未満』が、8月16日に発売されました。みなさん、ぜひ買ってください!!」
――了解です!
その後、パーティーの目玉である「ライブペイント」が開始。
アーティスト・愛☆まどんなちゃんが、ハイテンションなアニソンDJをバックに、VJが壁に映写するアニメ動画に合わせて、オリジナルのアニメタッチの女の子をペインティング。いつの間にやら、今回作品を展示している参加者までもが次々と乱入し、総勢5人が展示作品の合間を縫うように縦横無尽にペイントしまくるパフォーマンスを繰り広げた。
なんと最後にはねむちゃんまで乱入し、ペイントパフォーマンスをバックに、秋葉原で鍛え上げた渾身のオタ芸を披露。”本場”のガチ技で、ヲタ芸など初めて見るハイファッション系の女子の心を、そして、見えそうで見えないスカートの中身で、会場内のすべての男子の心までも完全に占拠、さらには、彼女に追従してオタ芸を披露するオタク男子も現れ、会場の熱気は最高潮に! テロリスト最高!!
ライブペイントでメインパフォーマーを務めた愛☆まどんなちゃん、そして、ライブペイントに飛び入り参加した渡辺真子ちゃん【註:アーティストにして、アイドルグループ「フルーツ☆パンチ」リーダー】に話を聞くと、「楽しかったです。お客さんが楽しんでくれたなら、それで大成功!!」と満足げ。出展者も観客も一緒になってライブを盛り上げる感覚は、秋葉原ならではなのかもしれない。
イベント主催者で、ファッションフリーペーパー「MIG」編集長の田口まきさんは、今回のイベント開催に至った経緯をこう語る。
「私たちの雑誌『MIG』は、『MADE IN GIRL』をテーマに去年の10月末に立ち上げました。秋葉原にも渋谷のギャルのお店にも置いてあるような、ファッションのジャンルやエリアで区切られない雑誌を作ろうということで始めましたが、いざ創刊したら、さまざまなところから反響をいただきまして。それがきっかけとなって、今年7月1~4日にフランス・パリで開催されたJapan Expo【註】で、日本の面白いファッションや女の子カルチャーを紹介するセレクトショップを出店したんです。そこで、現地の10~20代の女の子たちが群がるように来てくれたことが、今回のイベントの大きなきっかけになりました」
彼女たちの反応を見ているうちに、「海外の若者から見れば、渋谷のギャルや原宿のストリート系の女の子、そして秋葉原のコスプレ女子も、みな同じように見えるのだ」ということに気付いたという。
「日本は欧米のような宗教上の縛りもないので、『別の何者か』になることに対して寛容です。だったらもっとそれを楽しんじゃえばいい、という考えから、『普段着として着れるコスプレ』をテーマに、いろんなシチュエーションを作って遊べたらいいなと思って。それで、そういうテーマのショップを原宿でやってみようと思ったんです」(同)
秋葉原的なオタク文化を、若者ファッションの中心地・原宿であえて紹介してみせた今回のイベント。引き続きかなりの反響を呼びそうだが、主催者としては、今後の展開をどう考えているのだろうか?
「このイベントをきっかけに、もっともっといろんなことに挑戦したいし、海外にも日本の女の子たちのパワーやカルチャーをもっと持っていって、反応を試してみたいですね」(同)
ショップだけでなく、ファッションショーやもっと大きなパーティーなどもやってみたいと語る田口さんの夢は大きい。12月1日からは福岡パルコでも開催されるという今回のネオ・コス展、今後どんな広がりを見せていくのか、大いに楽しみだ。
(文=古賀麻美)
【註】:日本文化紹介のため、2000年より毎年パリで開催されている博覧会。欧州における日本マンガ・アニメなどの盛り上がりに伴い、今年は20万人近くの来場者数を記録した。
●「ネオ・コス展 FASHION×COSPLAY EXHIBITION 2010」
開催日時/10月5日(火)~26日(火)
開催場所/ラフォーレ原宿1階WALL
公式サイト<http://madeingirl.jp/mig/neocos.html>
秋葉原ディアステージ<http://moejapan.jp/dearstage/>
夢眠ねむ<http://dearstage.com/nemu/>
愛☆まどんな<http://ai-madonna.jp/>
渡辺真子<http://makopuri.com/>
おかわり!
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