3Dで臨場感が倍増! 手に汗握る格闘シーン満載『バイオハザードIV』
#映画 #洋画
数多あるゲーム原作のアクション映画の中でも、ミラ・ジョボビッチ主演の『バイオハザード』シリーズは、知名度と興収の点で横綱級の存在。その第4作『バイオハザードIV アフターライフ』(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント配給、9月10日公開)は、シリーズ初の3D映画でもあり、最新の映像技術によるスタイリッシュな格闘アクションを体感できる娯楽作だ。
物語の始まりは、東京・渋谷のスクランブル交差点。T-ウイルスに感染した少女(中島美嘉)が通行人を襲い、人間をアンデッドに変える感染が一気に広がる。4年後、東京の地下でウェスカー(ショーン・ロバーツ)のもと新たな研究を進めるアンブレラ社の本部を、アリス(ジョボビッチ)が急襲。ウェスカーは小型機で脱出して核爆弾で施設もろとも関東一円を破壊し、密かに乗り込んでいたアリスの息の根を止めようとするが、その瞬間、機は山腹に激突――。
事故から生還したアリスは、感染のない安全な場所と生存者たちを求めて、アラスカへ、そしてロサンゼルスへと移動。アンデッドに取り囲まれたロスの刑務所で生存者らと合流したアリスは、沖合に停泊するアルカディア号へ全員で脱出を図るが……。
シリーズ第1作『バイオハザード』(02)でメガホンを取ったポール・W・S・アンダーソンは、2~3作目では製作・脚本に回っていたが、本作で監督に復帰。ジェームズ・キャメロン監督からアドバイスを受け、『アバター』(09)と同じ「フュージョン・カメラ・システム」を採用、全編3D撮影・製作を敢行した(『アリス・イン・ワンダーランド』や『タイタンの戦い』など、今年公開された話題の3D大作は、いずれも2Dで撮影されたものを3Dに変換した作品だった)。3Dでの格闘シーンは、両者の位置関係や距離感がより鮮明になるため従来の方法が通用せず、アクションや演出でリアルに見せるための新たな工夫が盛り込まれたという。
その甲斐あって、ミラの激しくもしなやかな体の動き、飛び交う銃弾や刃物、スクリーンを横切る巨大な斧といった被写体に実体感が伴い、不意に飛び出してくると思わず体をのけぞらせたくなるほど。アクションゲームの映画化ゆえ、観客が作品世界に没入して自らプレイする感覚はシリーズに共通するが、3D映画になったことで臨場感がさらに高まり、敵と戦う場面の興奮と勝利の高揚感も増している。
カプコンの人気ゲームが原作ということも手伝って、日本での興収は1作目が23億円、第2作『バイオハザードII アポカリプス』(04)27億円、第3作『バイオハザードIII』(07)28.5億円と順調に伸ばしてきた同シリーズ。3D化された本作がさらに飛躍できるかどうかも注目される。ゲームファンやアクション映画好きはもちろんのこと、最新の映像技術に触れたいマニアにもぜひ見てほしい意欲作だ。
(文=eiga.com編集スタッフ・高森郁哉)
『バイオハザードIV アフターライフ』作品情報
<http://eiga.com/movie/55205/>
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