LUNA SEA、ピンク・レディ――加速する「再結成ビジネス」
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ここ数年、ベテランのバンドや歌手ユニットの”再結成”が相次いでいる。昨年28年ぶりに活動再開したアリスを筆頭に、超ベテラン組のザ・ワンダースから、バービーボーイズ、リンドバーグなどの1980年代~90年代初頭組まで、かつての人気バンドが続々と復活。さらに先日、ピンク・レディが通算6度目の再結成を発表、今後は継続的に活動していくと宣言した。
こうしたベテラン組復活の背景には、シニア層向けのコンサート市場の活況があるという。
「10年ほど前から、40~50代の年齢層を対象としたコンサートのチケットの売り上げが飛躍的に伸びているのです。その先鞭をつけたのは、元祖ジャニーズタレントであったフォーリーブス。各メンバーはすっかり”過去の人”となっていたにもかかわらず、再結成した02年以降の全国ツアーはいつも盛況で、シニア向けビジネスの成功例として業界で注目を集めました」(イベンター関係者)
アリスのように各人が活躍しているケースはともかく、バンドBのように「住所不定のメンバーもいた」(レコード会社関係者)というほど、一部メンバーの経済状態が悪化していたケースも少なくない。CD不況で印税収入を見込めない現在、コンサート興行を通じた収入は歌手やミュージシャンにとって生活の支えとなっているという。
「ピンク・レディクラスであれば、全国ツアーとディナーショーを細かく回れば年収数千万円は可能でしょう。実際、中森明菜はテレビにはほとんど出ませんが、ディナーショー中心に全盛期と変わらぬ収入を得ているといいますからね」(前出の関係者)
こうした再結成の動きは若い世代にも波及している。ここ2年の間にも、Do As Infinity、サニーデイ・サービス、Def Techらが再結成したほか、今年11月からはLUNA SEAの復活ツアーも行われる予定だ。
「ほとんどのバンドがメンバー間の仲間割れを原因として解散していますが、解散後数年ではたして関係修復ができているのかどうか(苦笑)。それでも再結成が増えているのは、CDの売り上げが落ち、ソロや新バンドのコンサート興行では食っていけなくなったバンドマンが増えていることの裏返しでしょう」(前出の関係者)
欧米では70年代、80年代の人気バンドが軒並み復活し、コンサート興行で莫大な利益を上げている。日本でも同様の”再結成ビジネス”がいよいよ本格化してきたようだ。
(文=石田和宏)
個人的にはジュディマリ再結成を望みます。
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