小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」(後編)
#インタビュー #対談 #サブカルチャー #小明 #小森純 #大人よ教えて!
──読モってみんなかわいいから、みんな自分がかわいいのは分かった上でやってるもんだと思ってました。
小森 いや、意外といないですよ。みんな自信がないからプチ整形とか普通にあるじゃないですか。そういうのに手を出す子もいれば、かわいい子のマネをして同じようにメイクもするし、自信がない子の集まりだと思うんですよね。ナルシストも中にはいると思うけど、自分が知ってる限りではいないですよ。なんだろ、自分で自分をプロデュースしてかわいくみせてるけどコンプレックスの塊だから。益若つばさなんて、最初目も合わせなかったですからね。普通に話してるのに、自分の顔に自信がないから。そういう子がいっぱいいる。けどまあみんなそれぞれ努力をして、自分のベストを見つけるんじゃないですか。自分もそうだし。ウチ、ナルシストじゃないし……(沈黙)。
──……えっと、なんかすみません! たとえ初めに自信があっても、一気のその可愛い人達の中に入ったら自信も喪失してしまいそうですね。小森さんは読モの他にテレビにもたくさん出てらっしゃいますけど、読モの世界とテレビって、またフィールドがガラッと変わるじゃないですか。
小森 変わりますよね。
──周りにいる人も違うし、「Popteen」(角川春樹事務所)に出始めたときみたいに、落ち込んだりもしましたか?
小森 ああー、まぁ、違いますけどね。ポップのときの落ち込み方とは。あの頃は、見た目だったり、まわりと比べたりで落ち込んでたけど、今は、自分が相手だから。だから、とにかく自分が成長するためには何を考えればいいか、とか、そういうところで悩んだりはする。
──おお……なんか、しっかりされてますね。
小森 そうですか、うふふ(照)。読者モデルって敵が近くにいるからいいけど、テレビって分かんないですからね。敵は自分だと思うんです。だから、ゴールもないし、一生懸命やるしかないのかなって思ってます。
──テレビに最初に呼ばれたときって、どんな感じでしたか? ついに来たぞー! とか、私でいいのかな、とか。
小森 なんか、そういう感情すらなかったです。最初はもう、入り時間も終わる時間もぐちゃぐちゃだから、マネジャーに対しても、「え? 言ってること違うじゃん!」みたいな。なんかよく分かんないけど、人の前で話すのもあんま好きじゃないって言うか、苦手だし。なんだろ、知らない人と話すのが苦手。だからあーゆう場所は難しかった、最初は。でも徐々に、『ロンハー』のレギュラーメンバーと仲良くなりだして、やりやすくなって、すごい面白い番組になってーみたいな。で、そのくらいになって、「あ、テレビってすごい面白いのかな」って気づきました。
──なるほど! ファッション誌のインタビューで「実はネクラで、心の闇をもってる」って答えていて、「わーい、同じだー!」と思ったんですけど、普段はどんな感じで悩まれたりとか……。
小森 ネクラっていうか、普通? 普通なだけなんです、別に。
──あ、普通でしたか。でも、インタビューでは……。
小森 普通です(強く)。しゃべる人いないときはしゃべらないし、ただなんか、友達とかといるときはテンション高いし、そのテンションでテレビ出てるだけで、テレビって面白いじゃないですか、VTRとかも。だから、楽しんでるだけ。テンション高いウチなだけですよ。だから驚かれることはある。「意外と暗いんだね」とか思われることもあるし、意外と暗いんじゃなくて、これが普通なんです、みたいな。まぁ、これもウチだし、みたいな。
──……そうでしたか。えっと、小森さんは恋愛面についても隠さないですよね。本を読んでも、恋愛モードに入ったらその人しか見えない、一途ですよね。
小森 見えない、見えなくなる。
──私も好きな人ができると、どんどん思いつめていって自爆するタイプなんです、「携帯鳴った!?」って思うと、絶対に幻聴。
小森 あるあるあるある。
──小森さんもかつてはリストカットとか、飛び降りとか……。
小森 ありましたねー、昔はは本当にそうだった。
──飛び降りってすごいですよね、リストカットまでは分かるじゃないけども。
小森 分からない。多分わからない。
──飛び降りってもう本気度が高すぎるじゃないですか。
小森 いや、その時の彼氏に「死ね」って言われたから。「ウチが死んでも後悔しねえんだな!?」っていう、強がり。
──すごい! 強がりで死ねない! 恋愛に対する力の入れ方が全力ですよね。
小森 昔は仕事も適当だし、学校とかも適当に行ってるだけだし、考えることがそれしかなかったんですよ。若いころは多いと思う、そういう恋愛してる子が。
──なかなか飛び降りる子はいないですよ!
小森 まあいないかな、みたいな。絶対まねしないでほしい、本当に(笑)。
──そういう恋愛も隠さないのがすごいなって思って。
小森 隠せないタイプですから、いまも現状、言いたいですから、いろいろあります。
──いろいろっていうのは……?
小森 いろいろありますからね(笑)。言えないことが多いけど。言うと、「なんかもう、なんなの?」ってことしか起きないから、まあ、それは想像にお任せです。
──わー、ヒント少ない。
小森 だから『pure』(同)でも、言えないところを、結構オブラートにつつんで……もっといろいろありますからね。危ない思いもしたし、でも、これ以上言ったらまずいだろ、みたいな。将来子どもが悲しむだろって。
──オブラートに包んだ状態でも、けっこう激しいですよこれ、リスカに飛び降り、予期せず不倫とかDVとか……。
小森 本当はもっといろいろあって……とか、今も言いたくても我慢! 人が聞くと、「この子だいじょぶ?」みたいになる(笑)。だから言えないのはあるけど、まあでも、いい恋愛はしたいなって、思います(笑)。
──わー、まだまだいっぱい引き出しありそうですねー。超カギかかってるけど。今後、恋をするときも、やっぱり命がけになりそうですか?
小森 なんだろ、普通でいたいなって思う。今は恋愛なんて本当にどうでもいいです。仕事があって、仲間がいて、家族がいて、そのあとに彼氏がいるみたいな。優先順位が、前回の彼で変わりましたね。彼が、なんか、すげー一生懸命仕事する人だったから、自分もがんばんないとなって。だからお互いに恋愛恋愛って感じでもなかったし。ただ、恋愛してるときって自分がいちばん楽しくなっちゃうから、そういうのは、もう嫌だなって思う。第3者的な目で見たい、狂わないように、次はちゃんとしたいい人を!
──頑張ってください! では最後に一緒に写真いいですか? わー、読モと並ぶの緊張します。
小森 並ぶと身長けっこう低いんですね、座ってたときは、すごいおっきそうでしたけど。
──……座高が高いんです。
小森 あっ、座高か(笑)! 失礼なこと言っちゃった(笑)。
──いえ、本当に高いんでいいんです! 今日はありがとうございました!
(取材・文=小明)
●小森純(こもり・じゅん)
1985年、神奈川県生まれ。高校時代に読者モデルデビュー。現在、「PopSister」(角川春樹事務所)、「EDGE STYLE」(双葉社)でのモデル活動に加え、テレビでも人気に。新刊『小森純のモトカレ・レシピ』が講談社より発売中。
●小明(あかり)
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/>
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
これでオチない男はいない!?
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