これぞ背徳の快楽! 責められるたびに美しく艶めく、小向美奈子緊縛ショー
#小向美奈子
8月4日、渋谷Duo music exchangeにて8月28日から全国で劇場公開される『花と蛇3』のイベント、『小向美奈子「緊縛」ナイト』が開催された。あの「小向美奈子が目の前で縛られる」ということで前売り券は完売。いわゆる「業界人」でも入場は困難というレアイベントになった。
会場に行ってみると外は入場を待つ長蛇の列。渋谷という若い街にありながら、20~50代という幅広い年齢層が集まり、イベントの始まりを今や遅しと待ち受ける。会場に入るとボンデージ姿の見目麗しい女王様方が並び、異空間を作り出していた。ステージ上には真っ赤なカウンターチェア。その前には真っ赤な敷物が敷かれ、これから始まるショーのイントロを奏でているよう。
イベント開始まで映画の予告が流れていたが、正直、この予告を見て驚愕した。なんだかんだ言っても元グラビアアイドル。本気の縛りではなく、パフォーマンス的なものになるだとうと思っていたが、そんな勝手な予想を裏切る縛りの連続。なにせ彼女を縛った緊縛師が凄い。日本だけでなく海外でも緊縛ショーを行なう世界的縛師・有末剛氏が担当しているのだ。そのオリジナル縛りも「地獄吊り」「女郎蜘蛛」「いけにえ観音」「女囚菊門さらし」「芋虫ころがし」と名前を聞いただけでワクワクするネーミングで思わず興奮。しかも縛られている小向美奈子は色白、痩せすぎてもなく、筋肉質でもなく、とても縄映えして美しい。「小向、侮れん」。パンティのゴムがキュッと締まった。
まずは『花と蛇3』の現場写真をVJ仕立てにし、DJが回す音と合わせるクラブ演出。その後待ちに待った緊縛ショーの始まり! と、言ってもいきなり緊縛が始まるのではなく、小太りなM男が運ばれ5人の女王様が登場。ムチを振り、ピンヒールでM男を踏みつけていると同じくボンデージ姿の小向が登場。M男の調教を始めた。ひとしきりムチを震ったところで袖から真っ赤な着物を持ったおかっぱの女性が登場。その着物に隠れ、小向がなんと生着替え! 真っ白な襦袢姿になったかと思うと、登場した緊縛師・有末剛氏に腕を持たれ、後手に縛られ始めた。途端に表情が一変。フッと力が抜け急に艶めき、全身から仄かな色香が漂い始めた。
シュルシュルと小向の身体に縄が這い、その肉体を噛んでいく。襦袢の上からでも分かるスライム乳や腕をグッと縛り上げ、裾をはだけ真っ白な太腿にも縄をかけていく。そして片足吊りから全吊りへ。その流れがまるで長年コンビを組んでいるパートナーのように滑らかで素晴らしく見入ってしまった。これは縛られた人にしか分からないことかもしれないけど、縛る相手を信用せず、身体を強ばらせてしまったら縄はグイグイ身体に食い込み余計な怪我を生みかねない。縛られる側は縄に身体を任せ、その窮屈さ、痛さなどを心地好く感じるようにならなくては長時間の縛りに耐えることなど出来ない。
この日の緊縛ショーは約20分。全身を吊り上げられた後も足を絡ませたり、青竹や荒縄を用いたりした縛りが展開された。その間、小向の表情は苦痛どころか、ほんのり紅潮し、最初に登場した時の何倍ものフェロモンを放出していた。ある程度は縄に酔っていたのだろう。グラビアでは見たことのない美しい縄女がそこにいた。
ラストは打ち合わせになかったと言う、たらいの水をかけられ真っ白な襦袢が透けるハプニングも。うっすらと彼女の形の良い乳首が浮き上がり、会場内は来た者にしか分からない感動と興奮が沸き起こった。
ショーの後、有末氏、小向、ゲストのリリー・フランキーでトークショーが行なわれた。最近「男の嗜み」として縛りを勉強しているというリリー・フランキー氏は有末氏に緊縛についてあれこれと質問。「縄は手の延長」「強く抱きしめるように強く縛る」「自分にとって縛りは生け花のよう」「分母に愛情、分子にスキルを持って縛る」「メンタル面も含め、女の全てを受け入れる」など名言が続出。逆にリリー氏の大ファンと言う小向が「色気を出すにはどうすればいいか?」という問いには、「日々のオナニーに精進」と素晴らし過ぎる答えを出し、会場を大いに沸かせた。
あっと言う間に終了したイベントだったが、このイベントのお陰で『花と蛇3』を劇場でしっかり見たくなってしまった。縛りや精神的な責めを受けるたびに美しく艶めいていく主人公・静子。その色香を思う存分浴びて、背徳の快楽に酔い痴れてみたい。あそこまで美しくならなくても、この枯れ果てた肉体に少しだけフェロモンをお裾分けしていただきたい。そう強く願ったババァなのであった。『花と蛇3』は8月28日より銀座シネパトスほかにて全国公開。
(取材・文=りえ坊/撮影=尾藤能暢)
●りえ坊(りえぼう)
元「S&Mスナイパー」(ワイレア出版)編集。伝説のエロバンド「マンコス」ボーカル。現在は、趣味と実益を兼ねたアンダーグランドカルチャーの取材を積極的に行っている。先頃行われたヤリマンNo.1を決める「Y-1グランプリ」において堂々の世界2位となるなど、元祖肉食系ライターでもある。
新境地。
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