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【元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第52回】

「路上チュー」中井洽国家公安委員長がまたヤラカシた? 武蔵川理事長との密会の真相

motoki0713.jpg「週刊文春」7月22日号 中吊りより

●第52回(7月6日~7月14日発売号より)

第1位
「武蔵川理事長と中井洽国家公安委員長 参院選の陰で疑惑の『料亭密会』」(「週刊文春」7月22日号)

第2位
「日本のサラリーマンの『小遣い』は世界最低になった」(「週刊ポスト」7月23日号)

第3位
「谷亮子 スキンヘッドの父が小誌記者に『文春はタタキ殺す』」(「週刊文春」7月22日号)


 参議院選挙が予想以上の民主党惨敗で終わり、どの週刊誌も菅直人総理大臣バッシング記事がトップを飾っている。

 代表が替わっただけなのに、自分への国民の期待の高さだと錯覚して、もともとありもしないリーダーシップを発揮しようと焦り、党内合意もないまま消費税をぶち上げた。挙げ句に、言動がコロコロ変わっての自滅である。しょせん、総理の器ではないのだろう。

 これで消費税論議は凍結かと思っていたら、そうではないと、14日付の朝日新聞が一面でこう書いている。朝日が12、13日に実施した全国調査によると、「消費税の議論を『すすめた方がよい』とする人は63%と『すすめない方がよい』29%を大きく上回り、大勢は議論の必要性を認めていることがわかった」そうだ。大新聞はあくまでも、消費税を上げる方向へ世論を誘導したいようだが、今回の参院選で、国民は「消費税10%ノー」とレッドカードを出したではないか。やるべきは、無駄な官僚や政治家の削減である。

 菅総理と並んで、総攻撃を受けているのが、柔ちゃんこと谷亮子。投票日前日、富士登山を敢行した彼女の写真を撮り、「政治家を目指すよりヒマラヤを目指せ」と書いた「新潮」もいいが、「文春」の嫌みたっぷりの書き方を上と見る。

 谷の父親・勝美氏に、「保険金詐欺で逮捕、保釈中に暴力団賭博に関わり再逮捕、保険金詐欺で実刑を受けた」過去があると書いた「文春」が、当選後に当人を直撃すると、勝美氏が、「『週刊文春』? タタキ殺すよ。コメントすることない! 週刊誌ごときに話すことはない!」と怒鳴り上げる。しかし「文春」は、「娘の公人としての門出の日に、まことに、”紳士的な”対応の勝美氏であった」と書く。「文春」に座布団一枚!

 「ポスト」は、男性の消費が増えないのは「お小遣い制」のためだと喝破し、日本は世界一お父さんが恵まれない国だとする。世のお父さんたちが涙なくしては読めない「珠玉の記事」である。

 社会学者の山田昌弘氏が、日本、アメリカ、イギリス、イタリア、中国で「男性の消費に関する調査」を実施したところ、「日本男性はアメリカ男性に次いで稼ぎが多いが、自由に使える額はアメリカ男性が約8万円なのに対し、日本は半分の4万円。物価水準を考えれば、都市部に住んでいる中国男性よりも使いでがありません」

 日本男性のお小遣いのピークは、1990年の7万6,000円で、それから20年間で、3万5,000円以上下がっているのだ。何たることか!

 しかも「お小遣い制」があるのは日本だけで、その起源は江戸時代に遡る。その上、損保ジャパンDIY生命の調査によると、今年、昨年夏よりもボーナスが増えた家庭が20.2ポイント増加しているのに、増えてもお小遣い増額はなしと答えた主婦は、調査開始以来最高の48.6%に達した。これを鬼妻と言わずして何とする。これで消費税が上がったら、小遣い破産で自殺するお父さんが続々出てくるぞ!

 「朝日」では、北尾トロ氏が、1カ月4万5,000円で乗り切れるかという、体験ルポを載せている。タバコ代が削れないために、コーヒーは仕事場で作り、ランチ代を削り、コンビニには寄らず、用がなければまっすぐ帰宅の日々でも、「4万5,000円の壁を痛感した」という。

 日本の景気は、お父さんの小遣いを、月に1万、いや、2万円上げただけでV字回復するに違いない。無理だろうけどね。

 大相撲名古屋場所が開催中だが、その間にも続々と新たな不祥事が明らかになってくる。「新潮」で、元大関・千代大海、現佐ノ山親方(34=本名・須藤龍二)が野球賭博と裏カジノの常連だったと書いているが、その号が発売される前から、相撲協会の特別調査委員会が調査を開始し、佐ノ山親方から事情を聞いている。

 佐ノ山親方は否定しているが、もし野球賭博に関与していたとなれば虚偽の報告をしたことになり、解雇を含めた厳罰は免れない。

 「新潮」の記事を読むと、暴力団と相撲界をつなぐ野球賭博の仲介者が、メモを手に詳細に語っている。”親方危うし”である。

 この相撲界の大不祥事を捜査しているのは、警視庁組織犯罪対策3課だが、13日の閣議後の記者会見で、中井洽国家公安委員長が、「警視庁が捜査している大相撲の野球賭博事件に関して『押収した携帯電話やメールの解析を急いでいるということ。押収した中には暴力団関係者と思われる名前が何件か出てきたものがあった、ということは聞いています』と述べた。さらに『携帯を替えたり、古い携帯を売り飛ばしたりしている人もいる』とも発言した」(asahi.comより)というのだ。

 国家公安委員会は警察行政全般を監督するだけで、具体的な事件の指示や命令をする組織ではないはずだ。なのに、なぜこのような不用意な発言をしたのか。

 首を傾げたくなるが、もっと驚くことが、「文春」には書いてある。

 力士たちの野球賭博への関与があったのかどうか一斉調査をし、特別調査委員会設置が決まった6月21日に、神楽坂の料亭で、武蔵川日本相撲協会理事長と中井洽国家公安委員長が、アマスポーツ界のドンといわれる田中英壽日本大学理事長の仲介で、密かに会っていたというのだ。

 しかも、中井氏はその日、防災担当相として宮崎入りし、口蹄疫対策で奔走する農家を視察し、その足で東京へトンボ返りしているのだ。捜査される側とする側が仲良く酒を酌み交わす。現場の捜査員が見たら、激怒することは間違いない。

 中井氏は少し前「新潮」に、娘ほども年の離れた銀座ホステスと「路上チュー」を撮られ、しかも、その女性に議員宿舎のカギまで渡していたことが明らかになった御仁である。

 そのときにも書いたが、このように自分の置かれている立場を考えず、捜査担当者たちの苦労も考えない人間に、これ以上いまの地位に留まってほしくないと思うのは当然だろう。

 中井氏は否定しているようだが、事実無根なら文春を訴えて然るべきだ。それができないなら、さっさと職を辞したほうがいい。今週の第1位は、これで決まり!
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

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最終更新:2010/07/14 21:00
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