出演者のため? 視聴者のため? バラエティー番組の「スタッフ笑い」の謎に迫る!
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バラエティー番組などで、出演者や観覧客じゃなく、番組スタッフが笑い声を上げる、いわゆる「スタッフ笑い」。
そのスタッフ笑いのモノマネとして、身体を下向きにひねるようにして「ハハハ!」とやっているのを、中川家の礼二など、何人かの芸人がやっているのを最近目にする。
実際にそういう笑い方をするスタッフがいるからこその「あるあるネタ」なのだろうが、最近はそんなトルネードのような動きの「スタッフ笑い」をする人、多いのだろうか。バラエティー番組を手がける作家に聞いた。
「僕は実際にそういう動き方で笑う人は見たことないんですが、ネタになっているということは、ああいう人がいるんでしょうね。少なくとも、そういう動きが流行っているということはないかと思いますが(笑)」
この「下向きトルネード」スタイル以外にも、スタッフの笑い方はもちろんいろいろある。
「ディレクター、AD、笑い声を出すスタッフは複数いるのですが、個々にいろんなスタイルがあります。普通に現場を見ながら笑う人もいれば、例えばカンペを書きながら、声だけ『ハハハ』と出せる人、顔は台本見ながら笑う人、いろんな笑い方ありますね。笑い声を上げずにただ見てる人っていうのは、たいてい偉い人ですね」
つまり、出演者の様子を見なくても笑うことができる技術を持ったスタッフがけっこういるわけで。
「”笑いどころ”というのが、だいたい分かるんですよ。笑う空気になったら現場を見なくても笑える、そういうスキルがある人はいますね」
なぜ、あえて笑わなければならないのか。その理由はと言えば、
「やっぱり出演者に気持ちよくやってもらう、というのが一番なんですよ。とくにお客さんを入れない形の番組なんかだと、やってる側はどんどん不安になってくる。スタッフの笑いっていうのは、現場的にはあったほうがいいですね」
その一方で、最近はあまり見かけなくなったが、例えばかつての『ドリフ大爆笑』(フジテレビ系)など、別に録音した「笑い屋」と呼ばれるオバちゃんの笑い声を”足す”編集をする番組もある。あるテレビ局の関係者は言う。
「これは、現場の出演者に対してというのではなく、視聴者向けに笑いどころを知らせるきっかけのような役割があったと思います。オバちゃんの笑い屋さんの笑いをわざとらしく感じる人が増えてきたこともあって、最近はもうちょっとさりげなく”足す”ようになってきているみたいですが」
現場を盛り上げるための「スタッフ笑い」ではあるが、番組によっては視聴者から「うるさい」「うざい」といった声が上がることもある。前出の作家が言う。
「見ている側と作っている側の温度差というのが、どうしても出ちゃう場合がありますね。笑い声を出すスタッフも、もちろん自分が目立とうとか、悪気があって笑ってるのではなくて、盛り上げようと思っているわけですから。あと、笑い声にやたら特徴があって、結果的に浮いちゃうというか、目立っちゃうことはあるんじゃないでしょうか」
そんな姿が違和感として観察眼鋭い芸人に「拾われて」いるというわけだ。
「出ている人の中には、そこまで面白いことしてないのに、なんで? って気持ちになる人もいるでしょうしね。それを見て逆に面白さを感じる人もいるんですね」(作家)
笑い声を効果的にいれるため、スタッフにピンマイクをつけたりするようなことは、さすがにないとのこと。
冒頭の、下向きにねじれながら「ハハハ!」というスタッフのスタイルについて、前出の作家はこう言っていた。
「大きな声を出したいから、腹筋に力を入れるために、もしかしたらああいう格好になってるのかもしれません」
(文=太田サトル/「サイゾー裏チャンネル」より)
「笑い屋」って、なんかいいね。
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