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あの『ゼーガペイン』がついにBlu-ray BOX化! 生産決定に舞浜サーバーが燃えた!!

zp_top.jpg右から浅沼晋太郎、花澤香菜、下田正美、幡池裕行(敬称略)。
TAF2010でBD化を求めるファンに、直に接した4人が再び登壇した。

■『ゼーガペイン』BD化までの道のり

 7月4日、千葉県浦安市舞浜のクラブイクスピアリで「~フェイズ3突入記念!『舞浜の空でブルーレイか!?』~ 「ゼーガペイン」ブルーレイ上映会@舞浜サーバー 」が開催された。

 『ゼーガペイン』の舞台でもある舞浜に集まったファンは150人。上映会に先立つトークショーで『ゼーガペイン』Blu-ray BOXの「生産決定」が告げられると会場は瞬く間に熱狂的な歓声に支配された。

 それもそのはず。Blu-ray BOXは予約受付こそ始まっていたものの、入金数が2,000件に達しなければ生産中止。この日のイベントで上映されるBD版もお蔵入りとなってしまうところだったのだ。しかし、上映会直前に入金数が2,000件を突破し、4日午後6時にはすべての予約入金者に向けて生産決定を知らせるメールが届いた。

 長い道のりだった。2006年4月からテレビ東京系で夕方に放映され、2クール続いたサンライズのロボットアニメ『ゼーガペイン』。メカが物語構成上の一要素として目立ち過ぎず、ストーリーと世界観重視の作品であり、「幻の街で幻の人たちが生活していたら面白いんじゃないか」(下田正美監督)という企画から生まれた深みのあるストーリーが好評を博していた。

zp_kaijo.jpg会場ロビーには過去のポスターや出版物、
今夏商品化される「ROBOT魂」などが
掲示・展示されていた。
4種類のオリジナルドリンク販売も。

 ところが、同年7月から翌年3月にかけて発売されたDVD全9巻は2,000枚未満を推移。ネット上では『ゼーガペイン』DVD各巻の成績を「1ゼーガ」と表現するならわしが生まれるほどに、ある意味安定した売り上げだったが、BD化の機運は高まらなかった。

 名作と呼ばれ、カルトな人気を保持し、BD化を求めるファンの声が常に上がりながらも、DVD最終巻発売から三年の月日が経ってしまった。

 09年に行なわれた「あなたの力でBD化プロジェクト」第一弾でも2位に入りながら、BD化はならなかった。

 しかし、今年1月に発表された「あなたの力でBD化プロジェクト」第二弾では、他社の有名作品を抑えて『ゼーガペイン』が1位を獲得すると事態は急進。「ROBOT魂 ゼーガペインアルティール」の発売とBS11での4年ぶりの”再放送”が決まっていた3月、東京国際アニメフェア(TAF)2010のイベントでは、バンダイナムコブースから溢れ返るほどのファンが全国から結集し、BD化を訴えるファンのコメント200枚以上が制作サイドに手渡された。この”事件”をブルーレイ化フェイズ1としてバンダイビジュアルがBD化検討を開始。6月に入り完全予約受注限定生産商品として告知開始(フェイズ2)、予約入金開始(フェイズ3)というプロセスを経て、生産決定に至った。

 生産決定に必要だった2,000という数字は、DVDの時に越えられなかったギリギリの壁。それを突破しえた源は、『ゼーガペイン』を愛するファンが注いだ情熱以外の何ものでもないだろう。

■トークショーと上映会

 トークショーには浅沼晋太郎(ソゴル・キョウ役)、花澤香菜(カミナギ・リョーコ役)、下田正美(監督)、幡池裕行(企画・デザイン)の、TAF2010のときと同じ各氏が登壇。

 生産決定の知らせを「実体化した気分」(浅沼)、「BD機器を買わなければ」(花澤)と表現した両氏は、この日上映した10話にちなみ、劇中と寸分たがわぬ浴衣姿だった(特注)。

zp_gamen.jpg(c)サンライズ・プロジェクトゼーガ

 なお8月29日に開催が決まった発売記念イベントでは、浅沼、花澤両氏は、物語の主要な舞台となる舞浜南高校の制服を着るという。

 こうしたPR活動への度重なる出演に加え、生産が決まる前から世に出るか出ないかわからないコメンタリーを録音するなど、今回のBD化プロジェクト遂行にあたっては声優陣の奮闘が目立つ。その貢献ぶりは、今後の展開によって報われそうだ。

 下田監督によれば、「ネタバレしちゃうけど、戦いの終着駅はまだまだ先」。BD化にとどまらず、様々な可能性が検討されているものとみられる。

 この日上映されたBD版は、物語世界の構造を説く上でのキーとなる10話「また、夏が来る」、13話「新たなるウィザード」、16話「復活の戦場」。16話は現在進行中のBS11では未放映だが、あえて上映した。下田監督が「特技監督のわたなべじゅんいちと、劇場にかけられるクオリティーで作ろうと話をしていた」と言うように、画質・音質ともに211インチモニターにぴったりどころか、もっと大きな画面が必要なほどの高品質。トークショー中に幡池氏が指摘したようにメカ表面の処理など、CGの微細で柔らかな処理がブルーレイ画質ではっきりと確認できた。

 『舞浜の空でブルーレイか!?』のキャッチコピーどおり、青い空を喜んだファンはBDの高画質、高音質がもたらす迫力にも素直に大きな拍手を送り、テンションを上げたまま家路についた。閉場時には雨が降り出していたが、それもまた、劇中のある日を思い起こさせて意味深だった。

 Blu-ray BOXの到着日は9月1日。これまたある理由で、劇中ではきわめて重要な日付である。ファンは8月31日から日付が変わる瞬間を心待ちにしている。

 会場ロビーに設けられたボードに寄せたファンのメッセージに「◯◯◯以降のSFロボットアニメの中でNo.1だと思います。今後の展開希望!」という言葉があった。

 数万本単位で売り上げを競うメジャー大作もいいが、2,000本の採算分岐点で戦い、熱狂的なファンが支える作品が世に出てもいい。

 今後のアニメシーンを占ううえで、『ゼーガペイン』の”逆襲”からしばらく目が離せない。
(取材・文=後藤勝)

●『ゼーガペイン』Blu-ray BOXの予約受付は7月12日まで。
<http://dbeat.bandaivisual.co.jp/zegapain/>

ROBOT魂 ゼーガペイン アルティール

こっちも予約中。

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最終更新:2010/07/11 02:36
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