消費税率引き上げは2012年秋!? 菅総理の既定路線に待った!
#雑誌 #出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
●第51回(6月30日~7月5日発売号より)
第1位
「騙されるな!菅首相は間違いなく2年後『消費税10%』を強行するつもりだぞ」(「週刊ポスト」7月16日号)
第2位
「新たな政変はあるのか―渡辺恒雄激白100分」(「AERA」7月12日号)
第3位
「参議院選全選挙区当落予想 本誌のファイナルアンサー!」(「週刊朝日」7月16日号)
次点
「元『AKB48』初期メンバー もっとも美しいヘアヌード!!」(「フライデー」7月16日号)
サッカーWCは、日本の敗戦で熱気は冷めたが、参議院選と大相撲・野球賭博問題一色の感のある昨今、一息つかせてくれるのは、やっぱり「フライデー」。先週号で反響が大きかったのだろう、いまや国民的アイドルにまで上り詰めた「AKB48」の初期メンバー、やまぐち・りこちゃん、19歳の第2弾。
愛くるしい顔に似合わず、胸の大きさと、堂々と見せるヘアのご立派さに、目が釘付けになる。ヌードル界の大型新人というキャッチフレーズに偽りはない。一見の価値あり。
さて、菅直人総理大臣の迷走が止まらない。7月5日付の朝日新聞によれば、菅内閣の支持率は39%に大きく下落し、不支持率は40%(前回29%)にまで急上昇した。
同日の読売は、菅内閣の支持率は45%、不支持率は39%(前回37%)と、朝日ほどではないが、落ち込んでいることは間違いない。
今週も、多くの週刊誌が選挙予測をしている。「民主52議席『過半数割れ』決定的」(文春)「民主53,自9,み10」(AERA)と、大方は民主党が過半数に届かないとしている。
朝日は、「民主55vs.自民42」と予測しているが、これは、政治ジャーナリスト野上忠興氏のもので、もう一人の政治評論家森田実氏は、「民主49、自民党49」と、いちばん厳しい見方をしている。選挙終盤で、菅民主党の支持率がここまで落ち込んでいることを考えると、この数字が「実態」に一番近いのではないだろうかと考え、これを第3位にした。
AERAは、そういえばこの御仁がいたと、気づかせてくれる特集。ナベツネこと渡辺恒雄読売新聞主筆に100分インタビューしたそうだが、それにしては2ページと少ないが、随所に注目すべき発言がある。
「実は総理になる前に、菅さんの話を聞いたら、『消費税引き上げは急いでやらなきゃいかん、しかもじわじわ上げるのはダメだ』と言っていた。10%よりももっと大きな数字が念頭にあったような気がしたね」
次の総選挙前に政界再編が起きるのは必至だとのお告げ。小沢一郎氏はどう動くのかとの質問に対しては、
「菅さんが絶対安泰と言えるのか。参議院選で限りなく50議席に近づく。すると、代表選で小沢さんは自ら立候補するよ。68歳の彼にとって最後の勝負だ。ただし、検審で強制起訴にならないという前提でのことだけどね」
参議院選挙後に、小沢対反小沢派の最後の勝負が始まると読んでいる。
経済政策に強くない菅総理が、財務省の官僚たちに丸め込まれて、消費税アップ論者になったことは、周知の事実になっているが、このところ、その言質がコロコロ変わることで、国民の不信感を増大させている。
では、本当に、解散・総選挙で、国民の信を問わずに、菅総理は消費税値上げをやるのだろうか。「ポスト」は、やる、やる、絶対やる! と断言する。
菅総理と財務省との間では、「最速の場合2012年秋」が既定路線になっているというのだ。「2年後の実施」というのは、2年間かけてじっくり議論するのではない。税率を引き上げる場合は、銀行のATMから商店のレジ、企業の会計システムの変更など、膨大なインフラ整備が必要なため、国会で法案成立してから施行まで、最低でも1年間の周知期間が必要だからだ。
また菅総理たちは、消費税への風当たりを和らげるために、「年収300万円以下は消費税分を全額戻す」「生活必需品は税率を低く抑える」と発言しているが、財務省側に言わせると、「いずれも将来の課題でしかない。12年秋までの2年間で戻し税に必要な納税者背番号制など新制度を実施するのは不可能だ」(ポスト)
記者会見やテレビ討論の機会が多い閣僚や民主党幹部には、想定問答集が渡されているという。そこには、消費税引き上げの前に総選挙で国民の信を問うのかと尋ねられたときは、「あらかじめ国民に信を問うのが本来のあるべき姿と考える」と、官僚がよく使う「べき」論で逃げ、やらない場合もあるのかと突っ込まれたら、「超党派の話し合いが順調に進むのか、進まないのか」その展開によって変わってくるとそらし、最後には、「今のところ、いつ頃どうこうというようなことを申し上げる段階ではない」と、言質を与えないようにしろというものだ。
この通りのことを、テレビの党首討論で、菅総理がしゃべっていたな。どちらにしても、消費税値上げはこれから論議することで、本格的に固まったら、総選挙で信を問うなどというその場限りの「まやかし」に騙されることのないよう、11日の投票日には、慎重に、候補者、政党選びをしようではないか。私事だが、筆者は4日の日曜日に、不在者投票に行ってきた。
(文=元木昌彦)
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。
【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
消費税アップよりもB.Iを!
“毒まんじゅう”に蝕まれた相撲界と政界 常套手段に騙されるな!
日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる”JAPPAI”の魅力とは……
年上女性か野球部マネジャーか 急成長株・小泉進次郎の本命彼女はどっち?
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事