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11人が繰り広げる、騙し&すかし合いのオンパレード!『シーサイドモーテル』

motel.jpg(C)2010「シーサイドモーテル」製作委員会

 ワケあり男女11人が、海もないのに「シーサイド」と名付けられた山奥のモーテルを舞台に繰り広げる群像劇『シーサイドモーテル』が6月5日より公開される。生田斗真、麻生久美子、山田孝之、玉山鉄二、成海璃子らオールスターキャストが、ひと癖もふた癖もあるキャラクターを演じている点に注目だ。

 原作は岡田ユキオのコミック『MOTEL』(日本文芸社)。PVやCMで活躍し、森山未來主演の『スクールデイズ』(2004)で注目された新鋭・守屋健太郎監督が映画化した。原作では6つあった部屋を4つに再構成。各部屋では、それぞれの登場人物の人生をかけた騙し合いが展開される。

 103号室では、生田演じる美容クリームのインチキセールスマン亀田と、麻生扮する三十路直前のコールガール、キャンディが鉢合わせ。部屋を間違えて今日唯一の客を取り逃がしたキャンディは、そのまま亀田を相手に商売をしようと挑発。亀田も美容クリームを売りつけようと企てるが、いつしか2人の気分は盛り上がっていき……。

 202号室には、借金を踏み倒して逃亡中の朝倉(山田)と留衣(成海)が宿泊中。そこへ借金取りのヤクザ、相田(玉山)と舎弟チー坊(柄本時生)が踏み込んでくる。相田は、朝倉にヤキを入れるため伝説の拷問職人ペペ(温水洋一)を呼び、恐れおののく朝倉は必死に懇願するが……。

 隣の203号室には、EDの社長・太田(古田新太)と、欲求不満の美人妻・美咲(小島聖)がチェックイン。美咲はあの手この手で夫を元気づけようとするが、どうにもうまくいかない。そして102号室では、人気キャバクラ嬢マリン(山崎真実)と、なんとかして彼女を落とそうという下心満載の常連客・石塚(池田鉄洋)が騙し合いすかし合いを展開する。

 主演の生田は『人間失格』に続いての映画主演。今回はコメディテイストのインチキセールスマンという役どころで、破滅的な作家を静かな演技で魅せた『人間失格』とのギャップが見もの。麻生が登場するたびに恥ずかしいキャッチフレーズを繰り返す姿や、温水の”伝説の拷問職人”らしからぬルックスとキャラクターも笑える。それぞれのキャストが、ちょっと変な役を嬉々として演じている様子が、観ている側にも伝わって楽しい。日頃から見ている役者たちの、少し違った姿を味わいたい。

 また、守屋監督自身がその影響を認めているように、オールスターキャストで複数のエピソードが絡み合い、意外な展開になだれ込む群像劇という点で、クエンティン・タランティーノやガイ・リッチー作品にも通じる本作。4つの部屋がそれぞれどんな夜明けを迎えるのか? 果たして騙しているのは誰で、騙されているのは誰か? そんな推理をしながら観るものオススメだ。
(文=eiga.com編集部・浅香義明)

『シーサイドモーテル』作品情報
<http://eiga.com/movie/54901/>

MOTEL

人間の深層心理。

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最終更新:2010/05/28 11:14
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