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「空前の宣伝効果を生んだ」岡本真夜・上海万博公式PRソング騒動の裏事情

mayookamoto.jpg「そのままの君でいて」
徳間ミュージックジャパン

 5月1日より中国で開催が予定されている上海国際博覧会(上海万博)の公式PRソング「2010年はあなたを待っている」が岡本真夜の楽曲「そのままの君でいて」(徳間ジャパンコミュニケーションズ)に酷似しているというニュースが流れて久しい。

 その後、岡本真夜の所属事務所である有限会社noiは、万博事務局から楽曲の使用申請が求められ、使用を認めたことを発表した。

 形としては、上海万博のPRソングは「カバー曲」ということになったわけだが、やはり世間的には「盗人猛々しい」というイメージが強く、ネット上では「パクリがばれたからカバーだと言い張る」その想像の斜め上をいく事務局の行動に、驚きを隠せないとのコメントが多勢を占めている。

 結果、先進国の仲間入りを目指す中国が、国家の威信をかけて開催する一大イベントに大きく泥を塗る形になった。

 それにしても、今回の一件で印象的だったのが楽曲の使用申請から認可までが非常にスムースに流れたという点である。あまりにも滞りのない事態の推移に、「(楽曲提供を認めた)岡本真夜の心意気に惚れた!」「中国の著作権意識が向上してきた」など、岡本真夜のみならず中国側の対応への高い評価が各界から寄せられているだけでなく、「国家レベルでの交渉があったのでは?」「岡本真夜が脅された?」というような陰謀論までもがささやかれている。

 しかし実際のところは、「資金繰りの厳しい事務所の台所事情が一番の理由ですよ」と、音楽流通関係者は語る。

「ここ数年、岡本真夜はこれといったヒット曲もなく、カラオケ印税くらいしかまとまった収入がありませんでした。そんな状況で、世界的なイベントで楽曲が使用されるとなれば空前の宣伝効果が見込めるというわけで、即快諾したということです」(先述の音楽流通関係者)

 実際、5月10日に発売が予定されていたベストアルバム『My Favorites』(日本クラウン)の発売日を5月26日発売に延期。当初未収録であった「そのままの君でいて」を追加する事が急きょ決定された。

「今回の一件で出荷枚数も大幅に増やすことが決定したようです」(先述の音楽流通関係者)

 意外なところからの援護射撃で、次のベストアルバムは岡本真夜の久々のヒット商品となりそうである。

 「2010年が君を待ってる」作曲者の繆森氏は「盗作ではない」と言い張っているようだが、岡本側、中国側の両者にとって意外なプラス効果を生む結果となった今回のパクリ騒動、このまま大団円で終息に向かうのだろうか。

そのままの君でいて

“タナボタ”の実例。

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最終更新:2010/04/28 15:00
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