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『Let's猫』刊行インタビュー

須藤元気がほのぼのフォトエッセイ 元天才格闘家が猫から学ぶ人生哲学

sudouneko.jpg『Let’s 猫』(朝日出版新聞)

 トリッキーな闘い方で人気を集めた元格闘家の須藤元気。リングを下りた彼は今、北海道へと移住し、愛猫「プーチャン」「メイチャン」、そして家族とともにログハウスで暮らしながら、なおも自分流の生き方を模索中だ。

 そんな須藤が、二匹の愛猫や家族との暮らしをつづったフォトエッセイ『Let’s 猫』(朝日新聞出版)を刊行、話題となっている。北海道への引越しにまつわるドタバタ劇や、妻への想い、犬派だった須藤が二匹と出会って”改心”する心の動きなど、心温まるエピソードが猫というフィルターを通してゆったりと描かれている。

 2006年に現役を引退し、映画監督、俳優、タレント、講演活動、ミュージシャンなど活躍の場を広げているが、著書『風の谷のあの人と結婚する方法』(ベースボール・マガジン社)が19万部のベストセラーとなるなど、文筆業での評価も高い。今回で9冊目の著書を書き終えた自由人・須藤元気に、今の想いを聞いた。

──今回、ネコのフォトエッセイを出そうと決めたきっかけは?

須藤元気(以下、須藤) 昨年、北海道へ移住したんですけど、日々の暮らしや想いを飾らない言葉で綴るには、猫というフィルターを通すのもおもしろいかなと思いまして。あと、まぁ、単純に「猫本」って人気あるみたいなんで売れたらいいなと(笑)。

──「猫本」は市場で根強い人気ですからね(笑)。この本で読者に伝えたいことは?

須藤 これはもうズバリ、「猫の生き方から学ぶ哲学」。これにつきます。

──人は猫から哲学を学べると。

須藤 学べるではなくて、学ぶべきです。学ばないとダメです(笑)。

──でも須藤さんは、どっちかというと犬好きでしたよね。

須藤 そう。よく知ってますね。まぁ、これは自分だけの感じ方かもしれないんだけど、人間社会というのが、ある種管理された「犬社会」に思えてき。特に都会に住んでたからそう感じたのかもしれないけど。ま、犬には罪はないんですけど。で、そこに猫との出会いがあったと。そこらへんは本を読んでいただけると(笑)。

──で、北海道へ移住を?

須藤 とりあえずピラミッド型のログハウスに住みたかったんですよ(笑)。そうなると広い土地が必要だった。それで土地探しから何からいろいろしてたら、「じゃ、北海道か」みたいな。

──実際に猫と暮らしてみて須藤元気がもっとも影響されたことって?

須藤 いろいろあるんだけど究極を言っちゃうと、「遊びたいときに遊び、寝たいときに寝る」。これかな。うん、そうなりましたね。

──まんま猫ですね(笑)。帯の「人生で大切なことは彼女(ネコ)たちから教わった」は実に象徴的な言葉です。それにしても、フォトエッセイの作業は楽しかったんじゃないですか。

須藤 日々の生活の一部みたいな作業でしたね。遊びの延長というか。それでいて書き綴ることで忘れていたことを確認できたり。とりあえず、嫁さんはイラストがうまいことを知りました(笑)。「ヘタウマ」なんですけどね。あと、猫を撮影してると、いい感じで寝転んでくれたり、キーボードの上を歩いてくれたり。なんかこいつ、役どころが分かってんじゃないかって思いましたよ(笑)。

──あ、奥様のイラストは本当に素晴らしいです。本の世界観と見事にマッチして。あれ、仕事きますよ(笑)。写真はご夫婦でお撮りになったそうですが、こちらもお上手ですね。

須藤 カメラがいいんです。ライカM8。まぁ、猫のことが好きなんで、そこらへんが投影されているというのはあるのかも。もちろん、プロの方から見たらシビアなご意見もあろうかと思いますけど、これはこれでいいかなと。

──あの、昔、リングで闘ってたんですよね……。

須藤 いやぁ、よくあんなことできたと思いますよ(笑)。もうできないですね。猫からしたら、自分のことを撮影しているこの人間が、かつて血だらけになって殴り合ってたなんて想像できないでしょうね。
(構成=浮島さとし)

●すどう・げんき
1978年、東京生まれ。高校時代にレスリングを始め、拓殖大学短期大学在学中に全日本ジュニアオリンピックで優勝。世界ジュニア選手権日本代表に。卒業後はアメリカで美術を学びながら格闘家としての武者修行も開始。帰国後プロデビューし、K-1やHERO’Sで活躍。06年現役引退。08年に母校のレスリング部監督に就任。東日本学生リーグ戦で優勝、最優秀監督賞を3回受賞。

Let’s 猫

いろんな意味で、すごい人だよね。

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最終更新:2010/04/23 20:02
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