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「徹底的な取り潰し」JBCの”追放”処分に亀田史郎が法的手段に出る!?

kameda0408.jpg亀田史郎ブログより

 亀田ジムが消滅する──。

 ジムを実質的に支配している史郎氏の暴言騒動に対して、JBC(日本ボクシングコミッション)は7日の倫理委員会で、史郎氏本人と、その雇われ会長である五十嵐紀行会長のライセンスを取り消す方針を固めた。正式発表は13日になるが、JBCは「最も重い処分にする」と明言。ジムが所属する東日本ボクシング協会の6日の理事会でも、最も重い「除名」を求める意見が多数派を占めており、2008年に誕生した亀田ジムはわずか1年半で消滅することになる。

 ところが、こうした状況でも、史郎氏を良く知る業界関係者には「あの史郎氏が、このまま『ハイそうですか』と引き下がるわけがない」と語る者が少なくない。亀田一家に、この超逆境を跳ね返す秘策があるのか。

 7日の倫理委員会後、JBCが記者会見で話した内容は、関係者の想像以上に厳しいものだった。正式な発表こそ12日の協会の決定を受けて行うとは言うものの、両名に対して「最も重い処分をする」と明言しただけでなく、ジム消滅後の兄弟の取り扱いについてまで詳しく言及したからだ。

 安河内剛事務局長は、亀田史郎氏と五十嵐会長の2人が事実上の永久追放となった後、もし、亀田ジム側が別の人物を会長にするなどと言い出しても、「ライセンスは出せない」と断言。さらに今回、「WBCがJBCの決定をサポートする」意向であることも明らかにしたうえで、たとえ史郎氏らが海外に活動の拠点を移そうとしても、WBCが認めないと説明して、亀田家の海外での活動さえも阻止する姿勢をみせた。

 そして兄弟についても、暴言騒動に直接の「責任はない」とは言うものの、今後、日本のリングで活動を続けるためには、「移籍するしかない」とまで明言。

 そのうえ、移籍した兄弟の試合を史郎氏が観客として観戦することさえも封じる構えで、JBCと試合のプロモーターらの協議によって、史郎氏を会場から「出入り禁止にする」ことも検討すると言い切った。

 ちなみにJBCは、五十嵐会長については、「会長として機能していなかった」と指摘し、史郎氏の意向に逆らえない”雇われ会長”であった実態を、今さらながらに確認。史郎氏の暴言など止める管理・監督能力がないだけでなく、史郎氏に合わせて、自らも不当な抗議をしたことを厳罰の理由と説明した。

 こうしたJBCの厳しい姿勢に、協会の有力幹部は「亀田ジムを取り潰すということだ。これで協会も除名にしなければ、処分をする意味がなくなった」と語った。

 JBCは、協会が12日に亀田ジムを除名とした場合、その段階で「JBCが処分をする土台が失われる」(安河内事務局長)とも説明したが、たとえ協会が除名にせずとも、JBCが亀田ジムの活動を完全封鎖するので、協会が甘い処分を下すことは、まったくの無意味となったのだ。

 結局、亀田ジムは、いわゆる八方塞がりの状況に追い込まれたが、こうした状況でも、史郎氏を良く知る中堅ジムの会長が、驚きの事実を打ち明ける。

「実は今回、亀田側は、弁護士を通じて協会やJBCに上申書を提出して寛大な処分を求めたが、その裏側では、もしも史郎氏の納得できない結論が出た場合には、法的な処置をとる姿勢を見せていた」

 上申書は『行列ができる法律相談所』(日本テレビ系)に出演する北村靖男弁護士を通じて出されたが、北村弁護士は、亀田ジムと兄弟の古巣である協栄ジムが争っているファイトマネー未払い訴訟の代理人も務めており、亀田家の強力な後ろ盾となっている。今回の騒動では、テレビにも出演し、史郎氏の代弁者として活動もしている。

 とはいえ、協会側は「そもそも今回、亀田側が、単に謝罪をするだけでなく、弁護士まで連れ出し、話を法的な問題にしようとしている姿勢自体に違和感や不快感を持っていて、反発もしている」という。

 このため、協会やJBCが史郎氏らを事実上の永久追放にした結果、泥沼の法廷バトルが勃発する恐れがあっても、「そうなった場合は、基本的に受けてたつという姿勢で、具体的な対応についても検討をしている」(協会幹部)というのだ。

 一方、今回の騒動は、WBCも懲罰委員会を開いて、独自の処分を検討する事態にもなっていて、史郎氏が12日、13日とメキシコに出向いて事情聴取などを受けるよう求められるという異例の事態ともなっている。

 関係者の大方は、これで「WBCも厳罰を下すだろう」とみているが、史郎氏はこれまでも、WBCやWBAの幹部らと”密会”するなど、不可解ともいえる政治力を発揮して、自分たちに都合のいい状況を作ってきた過去がある。

 それだけに、「何か究極の裏技でも使って、WBCを懐柔するかも」とささやく関係者もいる。

 また、史郎氏は安河内事務局長に対して、「お前との話はテープに録っている」「クビをとったる」などと”恫喝”したが、ここまで追い詰められたことで、「何かを本当に暴露してくるのではないか」(協会関係者)という声もある。

 これについては、「安河内事務局長が、反対に史郎氏を訴える準備をしている」という噂が、業界内部で広まっている。

 果たして、史郎氏はカウント9とも言えそうな絶体絶命のピンチに、どんな”秘技”を繰り出してくるのか……。JBCや協会が厳罰を下しても、一連のドタバタ劇は、当分続く可能性が高そうだ。
(文=原田翔)

法廷弁護技術

本格的に身に付けたほうがよさそうです。

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最終更新:2010/04/08 18:00
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