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『日本以外全部沈没』などを配給したトルネード・フィルムが倒産

kanaisan03.jpg渦中の叶井俊太郎代表

 映画会社「トルネード・フィルム」が破産の申し立てをしていることが明らかになった。同社のホームページには、4月5日付けで下記のような説明文が掲載されている。

(株)トルネード・フィルム破産申立てに関する件

 私が代表取締役をつとめる株式会社トルネードフィルムは、映画業界全般の不況のあおりを受けて経営状態が悪化する中で、何とか取引先や債権者の皆様にご迷惑をおかけしないよう、資金調達と営業に全力を注いで参りました。しかし、業況の悪化と資金繰りの悪化はいかんともし難く、万策尽き果て、ついに株式会社トルネード・フィルムは、本年4月1日をもちまして、東京地方裁判所に対する破産申立てのやむなきに至りました。負債総額は約3億円となります。取引先や債権者様各位には、多大なご迷惑をおかけしたことを、大変に申し訳なく思っ
ております。
 今後は、東京地方裁判所と破産管財人の指揮と管理の下で、破産手続が遂行されることとなります。債権者の皆様に対しましては、破産手続を通じまして、ご説明等をさせていただくこととなります。
 以上のように、当社と私は、現状裁判所と破産管財人の指揮と管理下にある状態であるため、マスコミによる取材等にはご対応しかねる状況にあることを、ご了承ください。
 以上、ご報告及びお詫び申し上げます。

株式会社トルネード・フィルム
代表取締役 叶井 俊太郎

 トルネード・フィルムは『日本以外全部沈没』や『ヅラ刑事』などを配給し、独自の作品選びでファンを持つ、インディペンデント系の配給会社であり、今回の破産申し立ては、大手メジャー系以外の映画会社が置かれている現状を表している。

 近年、倒産したインディペンデント系の映画製作・配給の会社として話題となったのが、2009年4月に破産申し立てをした「ワイズポリシー」。06年にアカデミー賞監督賞を受賞した『ブロークバック・マウンテン』や、07年のベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『ラスト、コーション』(いずれもアン・リー監督)などを配給していたが、買い付け価格や宣伝費を、興行収益で補えずに約6億2,200万円の負債を抱えて倒産。また、『ミリオンダラー・ベイビー』(クリント・イーストウッド監督)や、『夜のピクニック』(長澤雅彦監督)などを配給していた、ムービーアイ・エンタテインメントが09年8月に約43億円の負債を抱えて倒産したことも記憶に新しい。大手とは違った作品を選び、そのセンスをセールスポイントにしているインディペンデント系の配給会社が消えゆく事態は、日本の映画業界に多大な影を落とすだろう。

 トルネード・フィルムの叶井俊太郎代表といえば、映画会社「アルバトロス」のグループ会社「ニューセレクト」勤務時代に、フランス映画『アメリ』を、タイトルと監督からホラー映画だと勘違いして買い付け、思わぬ大ヒットとなったことが業界でも”伝説”となっていた。その後、独立し「トルネード・フィルム」を設立し代表取締役社長に就任。プライベートでは、昨年9月に『だめんず・うぉ~か~』で知られる漫画家の倉田真由美氏と結婚。その時点で、倉田氏に多額の借金をしており、「マンガを地で行くカップル」と揶揄されていたが、その汚名を返上することができなかったようだ。

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最終更新:2010/04/05 14:53
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