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「亀田ジムを除名しろ!」の声殺到で問われる東日本ボクシング協会の管理能力

kameda_pon.jpgリングの外で騒動は続く……。

 亀田史郎氏の暴言騒動に関して、亀田ジムの所属する東日本ボクシング協会が、その処分で頭を悩ましているという。協会幹部は、不祥事に対する過去の処分なども勘案して、ジムとしての「除名処分まではできないのでは」と考えているが、今回、協会に対しては、「一般の会員さんたちから『除名しろ』などと厳罰を求める声が数多く届いている」というのだ。その結果、東日本協会の会長に加え、4月からは上部組織である日本プロボクシング協会の会長にも就任した大橋秀行会長のリーダーシップがますます問われる事態ともなっている。

 史郎氏らへの処分を決めるため、協会は6日に緊急理事会を招集し、そこに亀田ジムの五十嵐紀行会長を呼んで、まずは事情聴取を行う。今回の騒動では、五十嵐会長が史郎氏の行動を管理、監督できなかっただけでなく、会長本人も現場で史郎氏の猛抗議に加担したと言われているからだ。


 また、史郎氏の処分については、協会が直接というよりもJBC(日本ボクシングコミッション)に対してライセンスの扱いに関する要望をする立場で、五十嵐会長の責任については、自ら下す権限と必要があるからだ。

 このため、当初は6日の事情聴取後、12日の定例理事会で処分を決定する予定となっていたが、なぜかJBCが、7日にこの問題を審議する倫理委員会を開くことになった。このため、協会関係者は「6日の段階で、史郎氏や五十嵐会長に対する協会としての処分内容を、ほぼ固めないといけないだろう」という。

 そうしたなかで、ある中堅ジムの会長が、こう打ち明ける。

「今回、協会幹部は板ばさみになって困っている。理事会に出席しない一般会員のジムの会長さんたちのなかに『厳罰にしろ』と怒っている人がかなりいて、理事会に出席する身近な理事や幹部に、そうした要望を伝えたりしているからだ」

 また、怒れる会員の間では、「そもそも大橋会長をトップとする理事会が、3月15日の段階で、史郎氏のライセンス停止処分の解除をJBCに要望したこと自体が、『おかしかった』というも声も強い」(中堅ジム会長)という。

 一方、史郎氏は、2007年の大毅への反則指示などでライセンスの停止処分を受けたが、それ以外にも審判に暴言を吐いたり、観客と乱闘騒ぎを起こすなど、たびたびトラブルを起こしてきた。

「それらがボクシング自体のイメージを悪くしていて、各地のジムにとっては現実問題として新規練習生の減少などに繋がっていると考えているところもある。だから、もう、いいかげん根本的に、史郎氏の言動に業界が影響を受けないようにしないといけないということで、亀田ジム自体を『除名にしろ』という強硬論も強くなっている」(同)

 これに対して、協会関係者は、こう状況を説明する。

「過去に不祥事でライセンスを剥奪され、業界を永久追放された会長もいたが、その際も、ジム自体を除名にすることはなかった。協会の幹部は、たとえば今回、協会として、史郎氏のライセンス剥奪をJBCに要望することはあっても、ジムの除名まですべきかという話になると、そこまでは難しいのでは、と考えているようだ」

 とはいえ、協会としては厳罰を求める会員の声を無視するわけにもいかず、幹部が頭を悩ませているというわけだ。

 さらに、若手のジム会長が、協会の対応の問題点を、「たとえば、史郎氏のライセンス剥奪をJBCに要請して、史郎氏を永久追放にしたうえで、五十嵐会長にも厳罰を加えたとしても、実は、それでも何かが変わるわけじゃないところに問題がある」と指摘する。

 つまり、「そもそも五十嵐会長が雇われ会長で、史郎氏の御用聞きでしかないのは、皆が知っていること」(若手会長)で、史郎氏がライセンスの停止処分を受けていても、実際、兄弟に関する大事なことは、五十嵐会長ではなく、史郎氏が決めていた。

「協会としては、史郎氏のライセンス剥奪を要請すると同時に、たとえば今後、ボクシング会場への史郎氏の出入り禁止にしたり、兄弟と引き離すといった実質的な処置までしないと意味がない。けれども、それができるのかどうか……」(若手ジム会長)

 かねてから亀田家の暴走に関して苦言を呈していたあるベテラン会長は、こう憤る。

「もし協会が史郎氏の行動に制約を加えられないというのであれば、もう、ジム自体を除名にするしかないだろう」

 果たして、大橋会長率いる協会は、どんな裁きを加えるのか? その対応によっては、協会内に大きなしこりを残すことにもなりそうなのだ。
(文=原田翔)

もっとうまくなる!ボクシング

「150年に一人の天才」といわれた大橋会長ですが。

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最終更新:2010/04/05 11:00
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